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細胞診結果

[管理番号:6011]
性別:女性
年齢:37歳
田澤先生、こんにちわ。
はじめて質問させていただきます。
2年に1度、人間ドックで乳房超音波をうけてました。
2013 右:異常なし 左:乳腺嚢胞
2015 右:異常なし 左:乳腺線維腺腫
2017 右:乳腺嚢胞 左:乳腺腫瘤、乳腺嚢胞
と診断され、今回要精密検査となりました。
触診ではいずれも問題ありません。
精密検査では、マンモをしましたが異常なし。
エコーでやはり少しいびつな形のものがありました。
(14.5×13.8×10.4)
5年くらい前に、断乳した時乳腺炎になったことを話したら、もしかしたらミルクのカス?が残ってるのかもしれないから、1度細胞診してとれればそれでいいし、違えば検査出せるからと言われ、細胞診しました。
結果、ミルクのカスではなかったので検査にだしました。
そこでは、先生は針をさした感触では、心配なさそうだからと言われ少しほっとして帰ったのですが、細胞診の結果はクラス3でした。
(aとかbはかかれてません。)
赤血球++
好中球+
泡沫細胞few
導管上皮細胞++
筋上皮細胞+
間質細胞+
線維芽細胞+
異形細胞few
血性背景に核腫大した導管上皮細胞をシート状に多数みとめます。
多くは筋上皮を伴っていますが、一部に不明瞭な集団を認めます。
乳管内ガンの可能性を否定できません。
という結果でした。
なので組織検査をしてくださいとのこと。
ショックで、パニックをおこしてます。
先生は、乳管内ガンの説明をされたり、細胞診してよかったよ。
とか、他に考えられる病気を聞いたら稀に乳頭腫?(もうまともにきけてませんでした)といってました。
が稀にという、
言葉がひっかかり、この説明ではほぼガン確定のようにかんじました。
細胞は、検査に適した状態です。
となってます。
長くなってしまいましたが、
田澤先生にお聞きします。
この結果からは、もうほぼガンなのでしょうか?
来週に大きな病院でみてもらいますが、それまでもうおかしくなりそうで怖いです。
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
今回のことを理解するには、まず今週のコラム「104と105」を読んでおくことをお勧めします。
「細胞診は最も簡単でありながら、(それ故)最も難しい=医師の技術により差がでてしまう」手技であることを、上記コラムで御理解ください。
今週のコラム 104回目 バネ式針生検の登場は、(あたかも全自動洗濯機の登場のように)現場を変えたのです。
今週のコラム 105回目 「前医で細胞診良性」を信じられない私をご理解ください。
つまり、「上手な医師にとってのクラス3は良性所見」なのに対し、「(細胞を採ることが)下手な医師にとっては(そもそも細胞数が少ないため癌であってもクラス5を出せないため)クラス3は癌を疑う所見」となるのです。(どうも、今回の医師は後者のようです…)
 
「この結果からは、もうほぼガンなのでしょうか?」
⇒クラス3ですよね?
 クラス3は「あくまでも良性所見」です。
 私自身が「細胞診」していれば「クラスⅢでした。良性(線維腺腫もしくは乳頭腫)と確定しました。良かったですね。」と、経過観察は不要とします。
 本来もしも「癌」であれば「細胞診でクラス5となるべき」なのです。(私自身はクラスⅢで癌を疑うことは絶対にありません)
 ★ただ、その医師の細胞診の技術を私が評価することは不可能なので、『その医師にとって細胞診クラスⅢがどういう位置づけなのか?』解らないのです。
  ♯世の中には(あってはならないことですが) 癌を細胞診しても(クラスⅢどころか)「検体不良」しか出せない医師も大勢いるのです。
「来週に大きな病院でみてもらいますが、それまでもうおかしくなりそうで怖いです。」
⇒その「大きな病院の医師」の検査精度は解りませんが…
 (上記でコメントしたように))(細胞診よりは針生検の方が簡単だから)針生検してもらえばいいのです。
 
 

 

質問者様から 【質問2 細胞診結果】

性別:女性
年齢:37歳
6011
田澤先生、お返事ありがとうございます。
これまでのQ&Aやコラムを拝見させていただきました。
有名な大きな病院でみてもらっても、たいした技術ももたない先生にあたれば不安が募るだけというのは、わかってるつもりでした。
別の病気で、名医がいるからと大学病院にかかりましたが、診察するのは結局技術のない先生。
おまけに行く度に先生がかわり、言うことも違う。
手術になってようやく名医がでてきても今までの経緯も患者の気持ちも知ろうともせず、オペするだけ。
さらに、大学病院によくありそうな先生達の派閥争いに巻き込まれ、精神的に参った経験があります。
なので、今度大きな病院での組織検査も正直不安です。
しかし、初めに細胞診してくれた先生(この方も大きな病院から来た非常勤の先生)が、「組織検査はここでは設備か整ってないからできない。
個人病院でも組織検査はできるところもあるけど、もしガンだったことを考えると大きな病院でしか処置ができないから初めから大きな病院行った方がコロコロ病院かわるよりはいいとおもうよ」と言われました。
そんなバカなぁ~!とは思いましたがそのときはもうガンなんだとパニックだったのと、紹介状かくから、すぐに病院探してみてと言われ、携帯でさがしました。
でてくるのは名医ランキングや手術の症例数か多い病院ばかりで、突然の判断を強いられた私は、その罠にはまってしまい、また大きな病院に予約をいれてしまいました。
できることなら、田澤先生の所にとんでいきたい。
でも(東海)に住んでいて、小さい子どももいます。
金銭面でもなかなか行けそうにもありません。
先生からみて(東海)だと、この先生なら任せられるという先生はいらっしゃいますか?
田澤先生のように皆の質問に丁寧に回答してくれ、プロフェッショナルの先生を私達はどうやってさがせばよいのでしょうか?
やはり、セカンドオピニオン、サードオピニオンをうけて探すしかないのでしょうか?
あと、もうひとつお聞きしたいのですが…。
前回の細胞診の結果、
赤血球++
好中球+
泡沫細胞few
導管上皮細胞++
筋上皮細胞+
間質細胞+
線維芽細胞+
異形細胞few
血性背景に核腫大した導管上皮細胞をシート状に多数みとめます。
多くは筋上皮を伴っていますが、一部に不明瞭な集団を認めます。
乳管内ガンの可能性を否定できません。
クラス3 疑陽性
ですが、細胞がちゃんととれてると仮定したとき、
以上の内容だと良性(線維腺腫や乳頭腫)がじゅうぶん考えられるということでしょうか?
もちろん乳管内ガンも否定できないが…。
という捉え方でよいのでしょうか?
お忙しい中、本当に長々と申し訳ないですが、宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
病院探しについては、このQandAの初期のころから話題に度々挙がっていましたが…
正直、その実情を知っている私からみると、「皆さんの価値観とは全く異なる」ことになります。
「超音波を自分自身で行う事」これが最も重要だと思います。
あらゆる生検手技(細胞診もバネ式針生検もCELEROもMMTEも)全て、超音波の扱いが重要だからです。(唯一ST-MMTはマンモグラフィーガイドだから無関係です)
私は自分自身で超音波をしない医師の診療に信頼はしていません。
私が最も驚いたことは、(温存手術なのに)「術前に1度も自分で超音波せずに、手術直前も(技師に)エコー及び切除範囲のマーキングをさせていた」執刀医の存在です。(私には全く理解不能です)
「先生からみて(東海)だと、この先生なら任せられるという先生はいらっしゃいますか?」
⇒全く解りません。
「やはり、セカンドオピニオン、サードオピニオンをうけて探すしかないのでしょうか?」
⇒私個人の意見ですが…
 ○んセンターとか、○大病院などにセカンドオピニオンに行っても何の意味もないでしょう。
 それよりも、「自分自身で超音波して診断して手術している」そういう乳腺外科医を「口コミ」などで探す方が「数百倍」有効だと(個人的に)思います。
「細胞がちゃんととれてると仮定したとき、以上の内容だと良性(線維腺腫や乳頭腫)がじゅうぶん考えられるということでしょうか?」
⇒勿論です!
 クラス3は良性所見ですよ。(本来)