[管理番号:13056]
性別:女性
年齢:37
病名:
症状:
投稿日:2025年09月08日
7月(下旬)日に田澤先生に全摘手術をしていただいた者の妹です。
いつもお世話になっております。
手術ありがとうございました。
遠方ですが、田澤先生に診てもらうことに決めて、転院することが出来て本当に良かったと思っています。
病理結果が出て、いくつか質問したいことがあります。
よろしくお願いします。
病理組織診断
[Additional Report]
ER :J-score 1 Allred score 2
PgR :J-score 0 Allred score 0
HER2 :Negative
Ki-67 :3%
病理検査結果
Brest(left),total mastectomy: Invasive ductal carcinoma, status post chemotherapy.
-area: It, CDA, tumer size (=invasive size):95×40×15mm -ypT3, ypN2a(7/36)
[#Level Ⅰ+Ⅱ: 7/32, #Level Ⅲ:0/4]
-surgical margin: negative
所見
-非浸潤病巣:なし,Ly1, V0[EVG],f
-Nuclear grade: 2 (nuclear atypia: 3, mitotic counts: 1) -Histological
grade: 2(tubule formation:3, nuclear pieomorphism: 3, mitotic count: 1) -Histological therapeutic effect: Grade 1b
所見
180×60mmの乳頭部皮膚が付着した、200×160mmのひだり乳腺の化学療法後全摘出検体、
入割すると、化学療法のため化学不明瞭な80×40×15mm程度の硬化を伴う白色充実性腫瘤がみられる。
組織学的に病変部では、クロマチンが不整形の大型腫大核と淡好酸性胞体を持つ異型細胞が、線維増生を背景として、腺腔形成傾向の乏しい充実型の浸潤性乳管癌の像である。周囲に策状に増殖し浸潤する。
癌の成分は、化学療法による変性を少なからず受けていて、部分的には腫瘍壊死や組織球の集簇による置換も見られる。組織学的治療効果としては、Grade 1b相当と判断する。
また、残存する癌は周囲脂肪織へ広範に浸潤し、組織学的な浸潤径は腫瘍径とほぼ同様で、95×40×15mmである。ただし明らかな皮膚への浸潤は指摘し得ず、癌による潰瘍形成はみられない[ypT3]。切片上明らかな皮膚への浸潤は指摘し得ないが、治療による収縮を受けている中でも一部はリンパ管侵襲とみなされる像をみる[Ly1,V0]。
郭清されたリンパ節については、Level1+2に直径8mmまでの転移が7個みられる。切片上明らかな節外浸潤は指摘し得なかった[pN2a:7/36]。
切除断端には、明らかな癌の露出はみられず陰性である。
経緯
6月と7月にアバスチン・パクリタキセルを2クール終了後、全摘。
(質問1)
ステージは、3のa~cのどれですか?
(質問2)
10年無再発率はどのくらいでしょうか?
このタイプの乳がんは、3年以内の再発率が高く、5年経てば再発率がガクッと下がるようなイメージですが、あっていますか?
浸潤径がかなり大きいことを考えると、ステージ3の中でも再発する可能性が高いのでしょうか。
(質問3)
術後のki67%がやけに低い(3%)気がしますが、これはどのように捉えたら良いでしょうか?
癌センターでやった針生検では80%でした。
術前の抗がん剤が効いたと思っても良いでしょうか?
それとも【管理番号12053】の質問にあったように、『手術標本では(標本固定が悪くなり、特に全摘なのだから)標本作成の問題で異常に低く出ている可能性』もありますか?
(質問4)
去年の人間ドックでの超音波検査の結果では、「低エコー」「1年後の経過観察」となっていました。
田澤先生にそのことを伝えて、エコー画像を取り寄せて見てもらっていますが、結局これは「無駄な経過観察」だったのでしょうか?
(質問5)
かなりの速さで腫瘍が大きくなったと思えるのですが、【管理番号:6721】でおっしゃている3ケースのどれに当てはまりそうですか?
姉本人の感覚では、突然胸が固くなったような感じで気付いたそうです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
(質問1)
ステージは、3のa~cのどれですか?
→ypT3, ypN2, ypStage3aとなります。
♯yは術前抗がん剤治療後のステージであることを表す。
(質問2)
10年無再発率はどのくらいでしょうか?
このタイプの乳がんは、3年以内の再発率が高く、5年経てば再発率がガクッと下がるようなイメージですが、あっていますか?
浸潤径がかなり大きいことを考えると、ステージ3の中でも再発する可能性が高いのでしょうか。
→術前術後補助療法を完遂すれば25%位と思います。
このタイプの乳がんは、3年以内の再発率が高く、5年経てば再発率がガクッと下がるようなイメージですが、あっていますか?
→そう思います。
(質問3)
術後のki67%がやけに低い(3%)気がしますが、これはどのように捉えたら良いでしょうか?
癌センターでやった針生検では80%でした。
術前の抗がん剤が効いたと思っても良いでしょうか?
それとも【管理番号12053】の質問にあったように、[手術標本では(標本固定が悪くなり、特に全摘なのだから)標本作成の問題で異常に低く出ている可能性]もありますか?
→術前抗がん剤で(抗がん剤に感受性がある=細胞分裂を盛んにしている細胞が選択的に攻撃されて)大人しいものが残ったという解釈が正しいとは思います。
(質問4)
去年の人間ドックでの超音波検査の結果では、「低エコー」「1年後の経過観察」となっていました。
田澤先生にそのことを伝えて、エコー画像を取り寄せて見てもらっていますが、結局これは「無駄な経過観察」だったのでしょうか?
→改めて今回見直しましたが…
私の要求で過去のエコーを送ってもらったわけですが、数年間全く異状なく、2024に(同部位に)9mmの腫瘍が写っています。
今まで何もなかったところに9mmで1年間経過観察という判断の意味がわかりません。
無論、当院にその時点で受診したら診断確定して早期発見早期治療となったわけです。
その1年3か月後のエコーではその9mmが、大きな腫瘍に変貌しています。
医療機関で行う「無駄な経過観察」もさることながら、検診機関が紹介せずに「経過観察」する背景には、紹介しても(紹介先医療機関から)「こんな程度で紹介するな。これくらい検診で経過見てよ」的なことがあったのかもしれません。(推測ですが…)
(質問5)
かなりの速さで腫瘍が大きくなったと思えるのですが、【管理番号:6721】でおっしゃている3ケースのどれに当てはまりそうですか?
姉本人の感覚では、突然胸が固くなったような感じで気付いたそうです。
→私の印象では乳腺がそもそも大きく、その乳腺の奥に発生したので「シコリとしては気づきにくかった」ように思います。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/9/25
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