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しこりのできる深さと触れやすさについて

[管理番号:6721]
性別:女性
年齢:32歳

宜しくお願いします。

病理結果
T3N1M0
硬がん
浸潤径,約8.5センチ
ki67,60%
ER,90%
PgR,90%
Her2,陰性
一部皮膚浸潤が見られた。

(治療法は抗がん剤、放射線、ホルモン療法です)

ある日突然大きなしこりが現れたように感じました。

質問
しこりのできる場所の深さによって浸潤していても気付くのが遅れる事はあるのでしょうか?
その場合は癌を放置していた事と同じで、その間に血管に入り込むチャンスを長期間与えてしまった事になりますよね?
本当に突然出てきた感覚ですが、やはりかなり前から浸潤癌としてあったという事になるのでしょうか?

結果的にしこりに気付かずに大きな浸潤径となってしまいました。

田澤先生が再発しやすいと感じている、「ごろっとした大きな浸潤径」とは、正に私のような状態ですよね?(自分で触っても大きい事が分かります。
胸の殆どがかたく触れる感じでした)

先生のご経験上、やはり同じステージ3でも、浸潤径が大きな患者さんが再発しやすい傾向にあるのでしょうか?
逆に浸潤径が10センチ近くあったのに無再発で完治される方もいらっしゃるのでしょうか?
再発率は怖くて聞いていません。

宜しくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「ある日突然大きなしこりが現れたように感じました」
→このケースには3通りあります。

1.非浸潤癌として広い範囲に広がり(この時点では「石灰化でも起こしていない限り」検診でも見つかりにくい)、そのあとで同時多発的に浸潤をした場合
2.乳腺自体が大きいとか、自己検診が苦手などの理由で「本来見つかるべきタイミング」を逃して、(実際は徐々に増大しているのに)ようやく気付いただけ
3.腫瘍の増殖性が高く(上記1でもなく、2でもない)本当に急激に大きくなった場合

文面だけでは質問者が1~3のどれに当てはまるのか不明なので(画像や詳しい経過でないと判断はできないのです)回答は「限定的」となります。

「しこりのできる場所の深さによって浸潤していても気付くのが遅れる事はあるのでしょうか?」
→それはあります。(上記2に当てはまります)

「その場合は癌を放置していた事と同じで、その間に血管に入り込むチャンスを長期間与えてしまった事になりますよね?」
→その可能性は否定できません(ただし、質問者が本当に上記2に当てはまるのかは回答できません)

「本当に突然出てきた感覚ですが、やはりかなり前から浸潤癌としてあったという事になるのでしょうか?」
→それには回答できません(上記1から3を参照)

「田澤先生が再発しやすいと感じている、「ごろっとした大きな浸潤径」とは、正に私のような状態ですよね?」「先生のご経験上、やはり同じステージ3でも、浸潤径が大きな患者さんが再発しやすい傾向にあるのでしょうか?」
→厳密に言えば異なります。

 実際は、上記3(2の一部も含む)のことを想定した感想です。(何度もコメントしますが、質問者が1である可能性も不明なのです)

「逆に浸潤径が10センチ近くあったのに無再発で完治される方もいらっしゃるのでしょうか?」
→勿論!

 ステージ3でも(ざっくり言っても)「再発率は30%程度」なわけです。 
 「余裕で半数以上が再発しない」のに「完治される方がいるのか?(まるで完治する人がいないような言い方)」は、あまりにもナンセンスです。
 やるべきことをやりましょう。

 
 

 

質問者様から 【質問2 しこりのできる深さと触れやすさについて】

性別:女性
年齢:32歳
病名:
症状:

先日はご回答いただきありがとうございました。

3つのケースがあるとの事でしたが、2の「自己検診が苦手でタイミングを逃した」について、乳腺は全く大きくなく(痩せ形)、見つかる3ヶ月前にテレビを見てサーっと自己検診しています。

1の「同時多発的に浸潤した」場合、3ヶ月程度でも急激にしこりとなる事は考えられるでしょうか?
(エコーで不正な低エコー域、その内部に石灰化が確認できると言われました)

また、こちらのHPにあります、「腫瘤非形成性病変」と「非浸潤癌」の違いは何ですか?

宜しくお願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「1の「同時多発的に浸潤した」場合、3ヶ月程度でも急激にしこりとなる事は考えられるでしょうか?」
→勿論、その通りです。(前回、回答した通り)

「(エコーで不正な低エコー域、その内部に石灰化が確認できる」
→(画像所見からは)どうやら「1」のようですね。

 典型的な「1」のタイプは、乳管内を(非浸潤癌として)拡がっていく過程で「石灰化を起こす(癌細胞が狭い乳管内に充満することでと壊死を起こすため:壊死型石灰化)」ことが多いのです。
 
「腫瘤非形成性病変」と「非浸潤癌」の違いは何ですか?」
→全く「異なった概念」です。

 腫瘤非形成性病変とは、(エコー画像上)「均一な腫瘤像」を示していないが、
(周囲の正常乳腺の構造とは異なり)「(腫瘤とは言えないけど)癌の可能性もあるな?」と感じた際の、あくまでも「エコー画像所見」のことです。
  ♯この所見の病変は(HPで示すように)「乳腺症」や「非浸潤癌」や(時には)「浸潤癌」も含まれます。(あくまでもエコー画像所見であり、病理診断名ではないのです)

 非浸潤癌とは、癌が乳管内にとどまり「乳管壁から外へ出ていない(浸潤していない)」状態を言います。(あくまでも病理診断名です)
  ♯非浸潤癌のエコー画像所見としては、「通常の腫瘤影」のこともあれば「腫瘤非形成性病変」のこともあります。(マンモグラフィーの石灰化で見つかった場合には)「エコーで画像所見が、全く無い=エコーでは異常を指摘できない」ものまでさまざまなのです。