[管理番号:12823]
性別:女性
年齢:29
病名:乳がん
症状:
投稿日:2025年06月17日
先生のコラムを拝読し、「Ki-67が30%未満であれば原則として術後化学療法を推奨しない」という方針に深く関心を持ちました。
現在、私は20代の女性で、乳がんの治療方針について検討を進めている中、主治医からはホルモン療法(CDK4/6阻害薬)、化学療法、放射線療法のすべてが標準治療として必要であるとの説明を受けております。
下記がこれまでの経緯と病理情報です。
【これまでの経緯】
?2024年9月:乳管内からの持続的な出血 → 乳管内乳頭腫と診断(生検なし)
?2025年4月:渡航前に再診 → 悪性所見あり
?2025年5月:乳房全摘手術施行
【病理結果】
?浸潤性乳管癌(invasive ductal carcinoma)
添削浸潤径:7.0 cm(全体径8.0 cm) → T3
?リンパ節転移:1/21個 → N1a
?組織学的グレード:2(核グレード2)
?脈管侵襲:なし
?ER陽性(60%)、PgR陽性限界(2%)
?HER2:陰性
?Ki-67:22.8%
?断端陰性
?サブタイプ:ルミナル
主治医の説明では、再発リスク因子として腫瘍径(7cm)、若年発症、リンパ節転移等の理由より、ホルモン療法のみでは再発防止に不十分である可能性が高いとのことでした。
また、海外の余命換算ツールを用いると、10年生存率は下記の通りと伺っています。
手術のみ 41%(今の状態)
【追加】ホルモン療法 59%
【追加】抗がん剤 64%
先生の「Ki-67 30%未満では化学療法を行う意義が少ない」とされる考えは、「10年生存率が化学療法を上乗せしても5%しか上昇しない」という上記データからも妥当性があると素人ながら考えます。
主治医から勧められている標準治療は、本当に必要な治療なのかどうか、改めて疑問を持っています。
つきましては、上記の病理・経過情報をご確認いただいた上で、私のような症例に対しても化学療法が本当に必要と考えられるか、それともホルモン療法中心での治療が妥当と考えられるか、先生のお考えを伺えますと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
先生のコラムを拝読し、「Ki-67が30%未満であれば原則として術後化学療法を推奨しない」という方針に深く関心を持ちました。
⇒それはOncotypeDXが保険収載される前の話であり、保険収載された現在では、(Ki67で判断することは基本妥当性がなく)、やはりOncotypeDXすべきと思います。
つきましては、上記の病理・経過情報をご確認いただいた上で、私のような症例に対しても化学療法が本当に必要と考えられるか、それともホルモン療法中心での治療が妥当と考えられるか、先生のお考えを伺えますと幸いです。
⇒リンパ節転移が1個なのだから(3個以内がOncotypeDXの適応です)是非、OncotypeDXをしましょう。
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(回答が公開されてから2週間後)
2025/7/15
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