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右側浸潤性乳管癌ステージ1 タモキシフェン服用でうつ病、休薬するか迷っている

[管理番号:12446]
性別:女性
年齢:51
病名:
症状:
投稿日:2025年02月02日

1年前に右側浸潤性乳管癌で右胸全摘出手術を受けました。病理検査の結果ステージ1のルミナルA、浸潤径は7ミリでした。治療はタモキシフェン服用のみです。

昨年の夏ごろから気分の落ち込みがひどく心療内科を受診したところ重度のうつ病と診断されました。投薬はせずカウンセリングを受けています。

こちらのQ&Aコーナーで田澤先生がステージ1で無治療とされているケースがあると書いていらっしゃるのを目にし質問させて頂きます。

質問1 ステージ1で無治療又はタモキシフェン処方ありなど治療方針はどのように決めていらっしゃいますか。

質問2 私のような浸潤径7ミリの場合やはりタモキシフェンは続けた方が良いでしょうか。

質問3 タモキシフェンを休薬した場合再発率はどのぐらい上がりますか。

質問4 ステージ1の10年生存率は98%となっていますがこれはタモキシフェンなどの術後補助療法をした場合の数字かと思います。質問3と同じかもしれませんがタモキシフェンを休薬したらこちらの数値はどのぐらい下がるのかデータはありますか。

よろしくお願いいたします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

そもそも…
術後補助療法はあくまでも「患者さんの生活の質が優先」であることの認識が必要です。
(今回のケースとは異なりますが…)
私が、このQAで遭遇するQで「最大のもやもや案件」は
★術後補助療法として行っているホルモン療法で「生活の質を著しく阻害する」副作用である(代表格として)「鬱」の訴えがあるのに対して、(その担当医が)「ホルモン療法が効くタイプなのだから(ガイドライン通りに)我慢してでも続けなさい」と叱りつけるという案件です。
 これは根本的にその医師は誤っています!
 ♯ これについては「掲示板」でつぶやきます。(ご参照?を)

もう一つ(おまけの)「もやもや案件」としては「術後に行うTS-1」です。(お知らせで「私は決して術後補助療法としてTS-1を勧めない」と強調しているのに… 何で読んでくれないんだ…という悲痛な叫びです)

質問1 ステージ1で無治療又はタモキシフェン処方ありなど治療方針はどのように決めていらっしゃいますか。
⇒以下
1.浸潤径5mm以下
2.高齢(85歳以上では無治療にすべきでしょう)
3.ご本人が乗り気でない(始める前から、仕事などを優先したいから「やりたくない」という方に無理強いするなど、とんでもない話です)
4.内服してみて、実際に副作用が強い(更年期症状よりも、むしろ質問者のように「鬱、気分の落ち込み」の訴えがあれば「即刻」中止です)

質問2 私のような浸潤径7ミリの場合やはりタモキシフェンは続けた方が良いでしょうか。
⇒鬱がある時点で「迷う必要全くなし」察コク中止

質問3 タモキシフェンを休薬した場合再発率はどのぐらい上がりますか。
⇒そもそも浸潤径7mmでは(無治療でも)再発率は「かなり」低いので、せいぜい1-2%でしょう。

質問4 ステージ1の10年生存率は98%となっていますがこれはタモキシフェンなどの術後補助療法をした場合の数字かと思います。質問3と同じかもしれませんがタモキシフェンを休薬したらこちらの数値はどのぐらい下がるのかデータはありますか。
⇒上記とおり。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/2/21
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