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腫瘍マーカーの動きについて

[管理番号:11646]
性別:女性
年齢:38
病名:乳がん
症状:
投稿日:2024年03月06日

4年前に乳がんと診断され全摘手術を受けたものです。
術後はTC療法を行い、その後はタモキシフェン、ゾラデックスを行っています。
腫瘍マーカーについて質問です。
術前CEA 1.1 CA15-3 10.5
術後CEA 1.0 CA15-3 9.5
TC中①CEA 0.9 CA15-3 11.9
TC中②CEA0.6 CA15-3 10.2
術後1年CEA1.1 CA15-3 9.6
術後2年CEA0.8 CA15-3 8.4
術後3年CEA0.8 CA15-3 9.5
術後4年CEA0.9 CA15-3 12.0
となっています。
数値を見ていますと、CA15-3上がっているのか?TC療法中よりも高くなっているのは大丈夫か?と思いました。
主治医は全く正常とおっしゃっています。
少し不安に思いましたので質問させていただきました。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

術前CEA 1.1 CA15-3 10.5
術後CEA 1.0 CA15-3 9.5
TC中①CEA 0.9 CA15-3 11.9
TC中②CEA0.6 CA15-3 10.2
術後1年CEA1.1 CA15-3 9.6
術後2年CEA0.8 CA15-3 8.4
術後3年CEA0.8 CA15-3 9.5
術後4年CEA0.9 CA15-3 12.0
となっています。
数値を見ていますと、CA15-3上がっているのか?TC療法中よりも高くなっているのは大丈夫か?と思いました。
主治医は全く正常とおっしゃっています。

⇒その通り、「全く」正常です。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/3/20
***

  

質問者様から 【質問2】

腫瘍マーカーの動きについて
性別:女性
年齢:39
病名:乳がん
症状:なし
投稿日:2025年03月05日

腫瘍マーカーについて質問です。
術前CEA 1.1 CA15-3 10.5
術後CEA 1.0 CA15-3 9.5
TC中①CEA 0.9 CA15-3 11.9
TC中②CEA0.6 CA15-3 10.2
術後1年CEA1.1 CA15-3 9.6
術後2年CEA0.8 CA15-3 8.4
術後3年CEA0.8 CA15-3 9.5
術後4年(2024年3月)CEA0.9 CA15-3 12.0
2024年9月CEA1.2 CA15-3 12.0
2025年3月CEA1.0 CA15-3 19.1

でした。主治医の先生は基準内なので問題ないとおっしゃっていました。

今までよりも上昇してしまい、一喜一憂してしまいます。
どのように考えたら良いでしょうか。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

今までよりも上昇してしまい、一喜一憂してしまいます。
どのように考えたら良いでしょうか。

⇒かなり微妙なラインですね。

CA15-3は10前後が質問者の基準値だとすると、「19.1」は確かに気になります。

私であれば以下の2択とします。
①「1か月以上空けて」再検⇒下がって居たら「心配なし」
②PET撮ってしまう

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/3/29
***

  

質問者様から 【質問3】

乳がん術後肝転移の治療について
性別:女性
年齢:40
病名:右乳がん術後肝転移
症状:特になし。肝機能の悪化なし。
投稿日:2025年04月11日

2019年12月右乳がん診断。その後全摘手術を行いました。浸潤径18㎜、リンパ節1/6
(センチネルのみ)でステージ2Aでした。ER(100)、PgR(10)、HER2(0)、Ki67
(25)でした。
術後、TC療法行い、その後はZolとタモキシフェンのホルモン治療を受けてきました。

しかし、術後5年経過し、多発肝転移(2センチほどの腫瘍、胆嚢の肝臓に接している部分に浸潤あり。他MRIでは肝臓5箇所ほど怪しいものありますが、ペットCTでは小さいためか肝臓に1つしかうつりませんでした。)となってしまいました。その他の部分にはペットCTでは転移ありませんでした。ER(100)、PgR(0)、HER2(0)、Ki67(30)

主治医の先生は、EC療法を行い、その先に維持療法としてホルモン治療(CDK4/6阻害剤)に移行していくことをご提案してくださいました。
主治医と話し、長期維持、根治を目指したいと強く思っています。

今後の治療についてアドバイスいただきたいです。
○ECの後にbevacizumab+paclitaxelをされている方がいたり、
○他の方への回答では
anthracyclin⇒taxane(ここでbevacizumab併用)⇒cCRならば(ここで)CDK4/6阻害剤(cCRでなければeribulin)
とありました。
先生のお考えをご教示いただきたいです。
どうぞよろしくお願いします。

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

主治医の先生は、EC療法を行い、その先に維持療法としてホルモン治療(CDK4/6阻害剤)に移行していくことをご提案
⇒CDK4/6inhibitorの前にanthracyclinを提案していることは大変良かったです。(補助療法でタキサンが選択されているので、anthracyclineは第1選択と言えます)

○ECの後にbevacizumab+paclitaxelをされている方がいたり、
○他の方への回答では
anthracyclin⇒taxane(ここでbevacizumab併用)⇒cCRならば(ここで)CDK4/6阻害剤(cCRでなければeribulin)
とありました。

⇒上記「ECの後にbevacizumab+paclitaxel」と「anthracyclin⇒taxane(ここで
bevacizumab併用)」は全く同じ記載ですね?

ただ上記治療(anthracycline⇒bevacizumab/paclitaxel)で画像評価を行い「もしもcCRで無ければ」、そして患者さんにモチベーションがあれば、「更にcCRを狙ってeribulinを用いる」と後者では付け加えているだけですね。(最後のeribulinは画像次第、モチベーション次第と言えます)
ご参考に。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/4/28
***

  

質問者様から 【質問4】

乳がん術後肝転移の治療について
性別:女性
年齢:40
病名:右乳がん術後肝転移
症状:特になし
投稿日:2025年07月29日

右乳がん術後5年の検査にて肝転移が分かりました。

前回抗がん剤治療について質問させていただき、その際に、
anthracycline⇒bevacizumab/paclitaxel)で画像評価を行い、もしもcCRで無ければeribulinを用いる」
ことを教えていただきました。

その後、転院などあり、現在の主治医のもとで、
ECx4 ⇒ docetaxelx4
という方針になり、
ECx4 とdocetaxelx2
を終えました。ECx4 の後のCTでの評価では、肝臓の腫瘍が2.8mmから2.0mmへ縮小しました。その他は映っていません。

今後はdocetaxelx4の後に再度画像評価する予定です。

cCRを目指しており、まだであれば、(今週のコラムであげていただいていたケースのように)この後で、
bevacizumab/paclitaxel
をするというのは、どうでしょうか?

また、先生の今週のコラムにも出ていました、ダトロウェイも良いのかと思いましたが、この後行うとしたら、bevacizumab/paclitaxelかダトロウェイかどちらがより良いと思われるでしょうか?
先生のご経験からご教授いただきたく思います。

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

その後、転院などあり、現在の主治医のもとで、
ECx4 ⇒ docetaxelx4
という方針になり、
ECx4 とdocetaxelx2
を終えました。ECx4 の後のCTでの評価では、肝臓の腫瘍が2.8mmから2.0mmへ縮小しました。その他は映っていません。

⇒質問者は質問1でTC療法を術後に行っているという記載あります。

DocetaxelはTCで使用しているから(anthracycline投与後のtaxaneとしてはpaclitaxelの方が推奨されるでしょう。無論bevacizumab併用で)
無論術後補助療法で使用していても再度使用してもいいのですが、taxaneとしてpaclitaxelがある(しかもbevacizumab併用するとより強力)のだから、本気でcCRを狙うならpaclitaxel+bevacizumabとするべきでしょう。

Datopotamab deruxtecanは将来的には「taxaneより上にくる可能性があり」ますが、
現時点では
Anthracycline⇒taxane(既治療とは別のものpaclitaxelならばbevacizumab併用)⇒datopotamab deruxtecan⇒eribulinだと思います。

但し、年末にもdatopotamab deruxtecanよりも(海外の臨床試験ではhead to headで上回った)sacituzumab govitecanがルミナールタイプにも適応追加されるようなので、更に順位が変わって来る筈です。(taxanより上?)

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/8/14
***

  

質問者様から 【質問5】

今後の治療方針について
性別:女性
年齢:40
病名:右乳がん肝転移
症状:特になし
投稿日:2025年09月05日

再度質問お願いします。
主治医の考えの元、ECx4 ⇒ docetaxelx4という方針であり、前回質問時にはECx4 とdocetaxelx2
を終えておりました。

田澤先生に前回質問させていただき、
「DocetaxelはTCで使用しているから(anthracycline投与後のtaxaneとしては
paclitaxelの方が推奨されるでしょう。無論bevacizumab併用で)
無論術後補助療法で使用していても再度使用してもいいのですが、taxaneとして
paclitaxelがある(しかもbevacizumab併用するとより強力)のだから、本気でcCRを狙うならpaclitaxel+bevacizumabとするべきでしょう。
Datopotamab deruxtecanは将来的には「taxaneより上にくる可能性があり」ますが、
現時点では
Anthracycline⇒taxane(既治療とは別のものpaclitaxelならばbevacizumab併用)⇒
datopotamab deruxtecan⇒eribulinだと思います。」

と教えていただきました。私もpaclitaxel+bevacizumabへ変更したかったのですが、
ドセタキセル残すところ2回となっており、終わらせることにしまして、ドセタキセル3回目終了後3週間弱でのCTやMRIの検査では、さらに8mmほど縮小し1.2cmになっていました。その他は映っていません。

次は、主治医としては、ガイドラインに沿るべきであり、ホルモン療法?CDK4/6で維持していくという方針でした。
私としてはまだ頑張りたく伝えたところ、やるとすればダトロウェイかなと言われました。

私はドセタキセルで縮小傾向だったのなら、再度タキサン系であるpaclitaxelにbevacizumabを併用するのはどうなのかと思いました。田澤先生に教えていただいたときにすでにドセタキセルを使用していましたが、ドセタキセルを終えた今からでもここで使うのはどうなのかなと思いました。

しかし、管理番号12784の方のご回答を見ますと、ダトロウェイも効果はあるのかなと今後の選択について悩んで来ました。

再度になって申し訳ないのですが今後の治療に対する先生のアドバイスを頂けないかと思います。

またダトロウェイの肝転移に対する効果はどのように感じていらっしゃるでしょうか。

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。

質問者はcCRを狙っており、それを担当医は撥ねつけずにその意見を尊重してくれていることは大変幸いなことと思います。

Docetaxelの後となると…
敢えて(交叉耐性が無いとはいえ)同じtaxane系よりもdatopotamab deruxtecanにすべきと思います。
それくらい強力です。
まずは4クール。
理由のもう一つはside effect
Bevacizumab/paclitaxelはひどい副作用はありませんが、「末梢痺れ」がじわじわ効いてくるので(その意味では)datopotamab deruxtecanはあまり問題になる副作用は無いように思います。

***
<質問が5回に達した方>
・次の質問(6回目)から、1か月空けてください。
・再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2025/10/8
***