[管理番号:9973]
性別:女性
年齢:48
病名:カテゴリ4~5、乳がん疑い、生検結果待ち
症状:右胸上部外側の2.2cmの腫瘤
投稿日:2021年12月26日
12月(上旬)日に乳がん健診で、右胸に1.7cmの腫瘤カテゴリ4~5の診断あり、12月(下旬)日に紹介のあった都内の総合病院で超音波ガイドによる針生検(Core Needle Biopsy)を受け、現在は1月(中旬)日の診断結果待ちです。
昨年までの健診(マンモのみ)では、左胸に線維腺腫等の経過観察はありましたが、右胸に所見はなく、日常生活では腫瘤に全く気が付きませんでした。
病院では、他に良性を疑う小さな腫瘤(丸くて小さい)が左右にあり、右胸外側上部の腫瘤は2.2cmに訂正、形が不明瞭で血流があること、長期間にわたり低容量ピルを服用していたことから、乳がんだろうと受け止めております。
皆さんと同様に乳がんプラザにたどり着き、確定の診断が出ましたら田澤先生に手術の申し込みをしたいと考えております。
過去のQ &Aから、確定診断後はMRIやCT検査に進んで行くものと思いますが、どのタイミングで申し込みするのがベストでしょうか。
家族が大腸がんの抗がん剤治療で苦しんだこともあり、副作用が不安で仕方がなく、できれば手術のみで終わりたいと思っていますが、抗がん剤やホルモン治療が必要となるかどうかは、術後4週間の健診で決まるのでしょうか。
痩せ型で肥満はありませんが、血圧が高めに出ることが多くなり、時折めまいや頭痛あり(脳ドックの頸MRAで頚椎動脈の蛇行あり)こちらも低容量ピル服用による血栓リスクではないかと考えております。
1月に人間ドックで半年経過観察となった胆のうポリープ(7mm)の超音波検査
も予定しており、右胸の下なので、何かと心配です。
よろしくお願いいたします。
(参考)
16歳~25歳あたりまで甲状腺機能亢進症あり(投薬で治療済み)
30歳前後から、低容量ピル(アンジュ21)を服用。
※48歳で終了予定としており、現在(2021年12月)は停止
(健診)
2018年 ○○クリニック 超音波 C経過観察(左胸腫瘤)
2019年 ○○ マンモ A異常なし
2020年 ○○ マンモ A異常なし
2021年12月(上旬)日(〇)
○○クリニックで乳がん健診(マンモ、超音波)→ E判定
右胸外側上部に、1.7cmの腫瘤あり、形が不明瞭で血流あり、乳がん疑い
12月(下旬)日(〇)
○○病院にて超音波検査と針生検(Core Needle Biopsy)
良性を疑う小さな腫瘤が左右にあり、右胸外側上部の腫瘤は2.2cmに訂正
針生検はバチンと音の出るもので5回
1月(中旬)日(〇)
検査結果判明予定
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「過去のQ &Aから、確定診断後はMRIやCT検査に進んで行くものと思いますが、どのタイミングで申し込みするのがベストでしょうか。」
⇒全く「何時でも」構いません。
質問者は生検後なので(結果が出てから)受診でも構いませんし、(結果が出る前に)受診して診察させてもらえば(画像上)癌なのかは「かなりの確率で」判断できます。
もしも(画像上、癌が極めて疑わしいのに)前医の生検精度の問題で「誤った診断(実際は癌なのに、細胞が上手く採れずに「良性」と診断されてしまう」リスクは考慮しておいた方がいいでしょう。
「家族が大腸がんの抗がん剤治療で苦しんだこともあり、副作用が不安で仕方がなく、できれば手術のみで終わりたいと思っていますが、抗がん剤やホルモン治療が必要となるかどうかは、術後4週間の健診で決まるのでしょうか。」
⇒その通りです。
術後の病理結果で総合的に「エビデンスに基づいた治療」を提案はします。
ただし、(例えば、術後の抗がん剤の適応があるのに)「自己責任として」抗がん剤を拒否することは(私は)それほど問題だとは思っていません。
★現にある腫瘍を手術さえすれば、その後の薬物療法は「あくまでも再発予防」なので選択の余地はあるからです。
ご参考に。
質問者様から 【質問2 】
浸潤がんと診断されました
性別:女性
年齢:48
病名:浸潤がん
症状:右側2.2cmのしこり
投稿日:2022年1月16日
先日はQ&Aに返信をいただきありがとうございました。
組織診断の結果、浸潤がんと診断されました。
(診断結果はもらえませんでしたが、画面メモは以下のとおりです。)
(カルテからメモ)
浸潤 乳腺管上に浸潤が認められる
ductal Carcinomaが認められる
(In situは明らかでない?)
核異型スコア(3)
分裂スコア(1)
核グレード2(中間)
ルミナルAかB
ER+8(5+3)
PgR+5
HER2+1(なし)
Ki-67 10%~20%
肺機能、レントゲン、血液検査(甲状腺の既往歴のため)、CT検査を受けました。
今後は骨シンチとMRIとマンモ(※反対側の追加)予定、仮の手術日も決まりました。
乳がんプラザでの情報にて、検査結果も概ね予想通りで冷静に聞くことが出来たと思っていたのですが、今朝目が覚めて突然不安に襲われました。
(造影剤が初めてだったこと、骨盤までの検査だったこと、腫瘤のある右側が時々痛むようになってきたことなど)
リンパに転移の可能性を聞いたところ、画像では腫れはなさそうとのことで、
手術(全摘出)とホルモン剤の治療で終わるのではないかと考えていましたが、センチネル検査までは確定でないこと、実際の手術でKi -67の数値が高い数字に変更となる可能性を忘れており、核異型の3はそんなに甘くなかったのではないかと不安です。
過去2年の検診結果は所見なしでしたが、2017年を調べると乳管拡張ありC判定で、(職場が変わり健診機関が変わったことで忘れていました)この時からあったのではないかと思います。
先生の経験から、手術で結果の重くなる可能性を教えていただけないでしょうか。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
乳癌の好発年齢が「卵巣が不安定になる時期(30代後半)~更年期(現在では閉経年齢は50歳代後半となっています)」となるため、(そもそも)卵巣が不安定です。
そこに「癌です」という告知及び(その後の治療などの不安からくる)ストレスで、
(更に)『卵巣が不安定となったことによるホルモン刺激症状(以下★)』が起こり、それを「転移では?」と心配されます。
★(皆さんが「これって、転移の症状なのでは?」と不安にかられる)典型的なホル
モン刺激症状
1.腋窩副乳の疼痛、違和感
2.鎖骨周り及び乳房の違和感
3.肩甲骨の痛みや腕の違和感
4.下腹部痛(卵巣そのものの症状)
5.関節痛(ホルモンが不安定となる症状)
質問者の気にしていることは全て「上記」であり心配は全て杞憂です。
ご安心を。