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浸潤性乳管がんの治療法について

[管理番号:9188]
性別:女性
年齢:46歳
病名:乳がん
症状:乳房痛
投稿日:2021年2月9日

治療方法について質問させて下さい。

左乳房の痛みで受診し、2020年11月初めに針生検で乳がんと診断されました。

2020年12月(中旬)日に左乳房の全摘術を受けました。

術後病理の結果、
浸潤性乳管がん、浸潤径は17㎜
リンパ節転移なし
エストロゲン、プロゲステロン陽性
HER2は2+で、FISHで陰性
Ki67は、4.1%でした。

主治医より、2年間のリュープリンの注射と5年間のノルバテックスの内服治療と説明を受け、1月(上旬)日よりホルモン療法を行っています。

<質問①>
オンコタイプDXをして、抗がん剤が必要かどうか、きちんと確認したほうがいいでしょうか?
私は、抗がん剤が少しでも上乗せ効果があるなら、抗がん剤をしたいと思っています。
しかし、オンコタイプDXは、お金がかかるし、受けるべきなのかと悩んでいます。

<質問②>
抗がん剤が必要でない場合、私の手術後の追加治療はこれでいいでしょうか?
リュープリンは40歳以下でないと効果がないと拝見しましたので、田澤先生のご意見をお聞かせください。

お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「<質問①>
オンコタイプDXをして、抗がん剤が必要かどうか、きちんと確認したほうがいいでしょうか?」

⇒「Ki67は、4.1%」であれば、不要と思います。(low riskとなる可能性が高いため)

「<質問②>
抗がん剤が必要でない場合、私の手術後の追加治療はこれでいいでしょうか?
リュープリンは40歳以下でないと効果がないと拝見しましたので、田澤先生のご意見をお聞かせください。」

⇒タモキシフェンだけでいいでしょう。(私なら、そうします)

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

骨転移の不安
性別:女性
年齢:47歳
病名:乳がん
症状:左骨盤周囲痛
投稿日:2021年12月27日

2021年1月より、タモキシフェンの内服とリュープリン注射のホルモン療法をおこなっています。

2021年2月下旬より、左骨盤周囲(左腰~左大腿部)の疼痛が出現し、3月初旬に、整形外科を受診し、MRを撮ったところ、転移所見はないが、左大腿骨骨頭壊死の可能性を指摘されました。
その後毎月レントゲン撮影をしていましたが、骨頭壊死の所見はなく、6月で整形外科は終診となりました。

田澤先生が、ホルモン療法の副作用で骨盤痛があると言われていましたので、左骨盤周囲の疼痛は継続していましたが増強はないので、経過をみていました。

2021年12月下旬に、術後1年ということで、全身の造影CT、マンモグラフィー、エコー、腫瘍マーカーの検査を行い、本日結果を聞きに受診したのですが、造影CT、マンモグラフィー、エコーでは問題はなかったのですが、CEAが前回より倍近く上昇していたので、すごく心配になっています。

腫瘍マーカーの推移ですが、
2021年12月(術前)CEA:2.1
2021年4月 CEA:1.5、CA15-3:8
2021年8月 CEA:1.4、CA15-3:検査なし
2021年12月 CEA:2.6、CA-15-3:4以下
4か月で、CEAが倍近く増加しています。

左骨盤周囲の痛みが継続していることもあり、骨転移ではないかと不安でいっぱいです。

<質問>
左骨盤周囲の疼痛が継続しており、CEAの上昇は、骨転移の可能性が高いでしょうか?

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

「腫瘍マーカーの推移ですが、
2021年12月(術前)CEA:2.1
2021年4月 CEA:1.5、CA15-3:8
2021年8月 CEA:1.4、CA15-3:検査なし
2021年12月 CEA:2.6、CA-15-3:4以下
⇒この値は(我々、乳腺外科医にとって)全く気になりません。

★何千人もの腫瘍マーカーを見てきた私にとっては気にならない程度でも(質問者を含め)患者さんは「(我々から見れば)微妙な値の変化」も、凄く気にしているのは承知していますが…
 
是非、過去のQ&Aの仕分け結果
腫瘍マーカー 管理番号547,586,2218,3384,3604,4248,4677 をご参考に。