[管理番号:5543]
性別:女性
年齢:48歳
1月に乳がんの診断を受けました。
(腫瘍の大きさ48mm、皮膚浸潤有り)
腫瘍が30mm以下になると温存手術ができると言われ
FEC療法を6回行いました。
(FEC2クール目→28mmと薄く、小さくなりました)
(FEC6クール目→CTの画像上では消失)
しかし、エコーにはがんの瘢痕組織が黒く写っており、
その後PET-CTを行いました。
結果、がん細胞は消失し、再発、転移を示唆する所見なしと診断されました。
9月に温存手術を受けました。
術前の説明では
化学療法前→T4 ,N0~1,M0 ステージⅢ
化学療法後→T0~1,N0 ,M0 ステージⅠ と言われました。
手術では、乳房の1/4(60mm×32mm×12mm)を切除し、センチネルリンパ節生検では、リンパへの転移は有りませんでした。
しかし、切除したがん細胞を病理検査したところ、2/3以上のがん細胞は委縮、消失したが、がん細胞が薄く、広く残っていました。
温存した乳房内の消えた部分にも、がん細胞が残っている可能性が高い為、再手術で全摘するか、化学療法をするかを選択するよう言われました。
全摘のショックや化学療法や再発への不安で、どうして良いのか分からず、悩んでおります。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「再手術で全摘するか、化学療法をするかを選択するよう言われました」
⇒そもそも「48mm、皮膚浸潤有り」では、(術前化学療法の有無にかかわらず)「温存手術そのものがリスクが高すぎる=勧められない」と思います。
全摘すべきでしょう。
☆そもそも(局所療法である)「再手術」と(全身療法である)「化学療法の追加」を同列で議論する事自体、誤りです。
『局所の借り(断端陽性)」は「局所(手術)で返すべき』であり、(全身療法である)「化学療法で返すという発想そのものが誤り」だと思います。
質問者様から 【質問2 断端陽性で全摘後の治療方針】
性別:女性
年齢:48歳
田澤先生、こんにちは
昨年10月に乳房温存手術後の断端陽性で全摘するか、化学療法を追加するかの選択を迫られ、田澤先生にご相談させて頂きました。
そして、田澤先生のおっしゃるとおり、11月に全摘の手術を受けました。
全摘後のがんの大きさは、60mm×32mm×12mmで
ステージⅡB、ルミナルAでKi67=24.5% 術前に化学療法を
しているので、今後の治療はホルモン療法のみで良い。
再発リスクは12%。
三か月おきに受診するようにとの事。
摘出した画像を見せてもらうと、乳輪とその近くに浸潤がんが
2ケ所、非浸潤がんが4ケ所、パラパラと小さく有りました。
どうしても残しておきたかった乳首の周りにがんが残っていたのを見て、ゾッとしました。
温存なんてとんでもない事だったんだと
改めて思い知らされました。
正直、主治医をあまり信用できなくなりました。
もうすぐ三か月目の受診日が来るのを前に、田澤先生のご意見をお聞きしたいと思いました。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
メール内容には、「質問がない」ように思いましたが…
「術前に化学療法をしているので、今後の治療はホルモン療法のみで良い」
⇒勿論、その通りです。
抗癌剤は「術前でも術後でも一緒」なのだから、「術前にやれば、術後はいらない」「術前にやらなければ、術後にやる」
シンプルな話なのです。