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浸潤がんと非浸潤がんを伴っていた

[管理番号:4821]
性別:女性
年齢:47歳

2月下旬に健診(触診)にて左乳房にしこりがあると指摘され、その後マンモグラフィー、エコー、でやはりしこりがあり、針生検査を受け、結果 乳がんと診断。
 
検査を受けた病院は開業医で手術が出来ないところで、紹介状で大学病院へ転院。
転院後も再度のエコーとマンモグラフィー、その他MAR、CT検査もし、「おそらく8mm程度の浸潤がんで転移はないと思う」との事で、部分切除を進められたのですが、私の「再発のリスクを少しでも減らしたい。
全切除にして欲しい」と言う気持ちを汲み取って頂き、4月中旬に全切除の手術。
5月上旬に出た検査の結果では、
ステージ1 グレード1 管への浸潤は(-)  
ER(++)PgR(++) HER2(2+) Ki67 4% ※現在DNA検査の結果待ちです。
 
乳頭部から4cm離れた辺りに約0.8cm×0.7cmの浸潤部を認める。
と言う当初の診断以外に、
乳管内進展は3.7×1.4×3.5cm大 と記載があり、 
浸潤がんの部分から少し離れた場所に非浸潤がんを伴っていた。
と告げられました。
その時は、全切除にして大正解だったと安堵したのですが。
改めて、考えてみると2か所の病院でマンモグラフィーとエコーを受け、
大学病院ではさらにMRIとCTも撮った際に、非浸潤がんは分からなかったものなのかという疑問が浮かんできました。
非浸潤がんとはこれらの検査では見つけられないものなのでしょうか?
そうなると 逆の乳房も非浸潤がんがあるのでは?などと不安になっております。
 
 
出来れば抗がん剤は避けたいところなのでDNAの検査結果もかなり気になっております。
DNA結果が出ないとホルモン療法も始める事が出来ないとのことで、術後1か月過ぎてますが、全身治療が始まっていない状態も微小転移での再発が不安です。
 
 
その他、女性ホルモンを餌に増殖するタイプと、がん細胞は糖質を餌に増殖すると聞き、個人的に大豆イソフラボンと糖質制限をかなりストイックに行っているのですが、こちらは再発転移のリスクを下げる為に効果はあると思われますか?
長文になってしまい、大変申し訳ございませんが、是非とも田澤先生の見解をお聞かせ頂きたくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
 

「※現在DNA検査の結果待ち」

⇒これは(HER2の)FISHのことですね?
 ♯私の経験上Ki67=4%ではFISH陰性となりそうです。
 
「非浸潤がんとはこれらの検査では見つけられないものなのでしょうか? 」
⇒勿論です。
 画像診断で全て解るわけではありません。(だから「温存術の場合には、それを想定して」十分なマージンをとるのです)
 
「そうなると 逆の乳房も非浸潤がんがあるのでは?などと不安になっております。」
⇒全く根拠がありません。
 乳房の右と左は「天と地ほども」離れているのです。
 
 
「微小転移での再発が不安です。」
⇒微小転移があるかもしれないなど、全く根拠がないことを心配するのは余計なスト
レスとなり、それが卵巣に影響し「女性ホルモンによる刺激症状」⇒(この症状を)
「転移??」みたいな無駄な心配の連鎖となるだけです。控えましょう。
 
 
「個人的に大豆イソフラボンと糖質制限をかなりストイックに行っているのですが、こちらは再発転移のリスクを下げる為に効果はあると思われますか?」
⇒逆です。
 是非『今週のコラム73回目 「豆腐、納豆の摂取低下」も一因では無いかと思いを巡らせています』を参照ください。(異論もおありかもしれませんが、74回目も)