[管理番号:6611]
性別:女性
年齢:51歳
田澤先生、はじめまして。
ご質問させていただきたく、よろしくお願い致します。
先月行った市の乳癌検診(エコー検診のみ)で左側乳房、低エコー腫瘤により要精密検診の結果を受けたため先週火曜日に乳腺外来を受診しました。
マンモグラフィー、触診、エコー検査の結果癌が疑わしいと判断され、今週水曜日にマンモトーム検査を行う予定でいます。
エコー検査で、疑わしい腫瘍は2個、
形は楕円形、画像右側に線が伸びているような感じで境界線不明瞭の部分があり、その部分が疑わしいと受診した先生は判断されています。
また、私の年齢が51歳、数年間の不妊治療経験があり、その後高齢出産、
今はHRTを数年間していますので、その辺の危険因子を鑑みて、特に疑わしいとお思いなのではないか?これは私の勝手な考えですが…、そう思っています。
腫瘍は、一つは1.2cmX1.6cm程大、もう一つは、サイズは覚えていませんが大体同じ大きさだったと思います。
お互いの距離は数センチ離れているので、別々の物だろうとおっしゃっていました。
腫瘍の血流を調べたところ、ほとんど色は変わらず、割と大人しいタイプとおっしゃっていました。
両方のリンパ節も確認し、腫瘍のある左側のリンパ節が右側のリンパ節に比べて倍ほどの厚さがあり、これも疑わしいとおっしゃっていましたが、同時に、皮膚のアレルギーはある?と聞かれました。
これは何を意味する質問なのか、少し困惑しましたが、酷くはないもののアレルギー症状は、皮膚アレルギーも含め色々持っているのでありますと答えました。
マンモグラフィーには、白く影があるのを確認しましたが、先生からは、カテゴリーの話は聞かされていません。
3年前に遡りますが、自身で左側にぶどうの房のようなしこりを見つけ、乳腺外来へ受診しました。
嚢胞との診察結果で終わり、そののち約一年半後、多分そのうちの一つだと思うのですが、大きくなったようなので、再度受診をしました。
結果、やはり嚢胞で、当時の医師からは詳しい説明はなかったので、私から大きくなったり小さくなったりするものですか?と尋ねたところ、まあそうでしょうね。
ですから、2年に一
度検診を受けてもらえばいいですから。
とあっさり言われ、多少の疑問はありましたが、良性との結果だったので再度受診する事はしませんでした。
今診ていただいている先生も、診察する前までは、何度か検診してるんなら良性じゃないの?と言ってましたが、診察後、私が良性の可能性もありますよね?と尋ねたところ、きっぱり癌の可能性が高いとおっしゃり、最後には、最善を尽くしますとも言われました。
そこで幾つか質問をさせていただきたいのですが…
毎日何人もの患者さんを診ていらっしゃる先生に癌の可能性が高いと言われると言う事は、良性の可能性はほぼ無いと考えた方が良いのでしょうか?
15年前に子宮頸癌検査でクラスが上り、組織診をしました。
結果は異形成でした。
自分は異形成になり易いタイプなのでは?と勝手に思ったりしてしまいますが、そう言う体質の人は実際いたりするのでしょうか?
先生からは、マンモトーム検査をする際に、コルクを入れると言われています。
のちに手術をする時に癌組織が何処にあったかハッキリさせるためにとの事ですが、田澤先生は、一度も使われた事が無いとお読みしました。
今診ていただいている先生は、手術はしない先生で、手術をする場合は、紹介していただく形になるのですが、その時に執刀される先生が場所を良く把握できるようにコルクを入れる必要があるのでしょうか?
また、万が一良性だった場合、手術の必要性は無くなると思うのですが、その場合、そのコルクは入れっぱなしになるのでしょうか?
最後に、左右リンパ節の厚さが違うと言う事は、左側のリンパ節転移の可能性が高い事になるのでしょうか?腫瘍が2センチ以下なので、リンパ節に転移が無ければ早期癌になる可能性があると思うと、たとえ癌の結果が出たとしても少しは安心できますが、リンパ転移となるととても怖いです。
今月末までには組織診の結果が出て、全てが明らかになるので、それまでじっと待とうと言う思いもありましたが、まだ小学生の子供がいるので心配で…。
思い切ってメールをさせていただきました。
纏まりの無い文で大変恐縮ではございますが、どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「両方のリンパ節も確認し、腫瘍のある左側のリンパ節が右側のリンパ節に比べて倍ほどの厚さがあり、これも疑わしいとおっしゃっていましたが、同時に、皮膚のアレルギーはある?と聞かれました。」
「これは何を意味する質問なのか」
→リンパ節には3通りあると考えてください。
1.正常リンパ節 これは文字通り「正常」です。
2.反応性腫大 腕に「怪我」をしたりアトピーなどのアレルギーがある場合に、腫大します。
3.(明らかに)転移性リンパ節
あくまでも「画像所見」として「2と3が区別がつきにくい」ケースはあります。
質問者の、そこに当てはまるということです(もしアトピーなどがあれば、「アトピーによる腫れかもしれないな。」という程度なのでしょう)
「毎日何人もの患者さんを診ていらっしゃる先生に癌の可能性が高いと言われると言う事は、良性の可能性はほぼ無いと考えた方が良いのでしょうか?」
→そう思います。
「自分は異形成になり易いタイプなのでは?と勝手に思ったりしてしまいますが、そう言う体質の人は実際いたりするのでしょうか?」
→いません(考えすぎです)
「その時に執刀される先生が場所を良く把握できるようにコルクを入れる必要があるのでしょうか?」
→必要ないと思いますが…
「また、万が一良性だった場合、手術の必要性は無くなると思うのですが、その場合、そのコルクは入れっぱなしになるのでしょうか?」
→そういうことです。(だから、不要なものは入れないにこしたことがないのです。)
「最後に、左右リンパ節の厚さが違うと言う事は、左側のリンパ節転移の可能性が高い事になるのでしょうか?」
→上記コメント通りです。
「反応性腫大なのか?」
形態だけでは解らないので「センチネルリンパ節生検」が必要となります。
「リンパ転移となるととても怖い」
→リンパ節にこだわる必要はありません。
腫瘍が小さいことは最大の武器なのです。