[管理番号:6518]
性別:女性
年齢:50歳
お忙しいなかありがとうございます。
私は今年の4月下旬に左乳癌(浸潤性乳管癌)の温存手術受けた者です。
術後の治療について、術前は抗がん剤治療を言われませんでしたが、術後、術中の検査結果後は放射線やホルモン療法の前に抗がん剤投与(AC療法4ク一ル)の見解を言われ、医師も下記の状況により(抗がん剤治療をするか否か)判断が悩ましいようで患者と相談の状態です。
リンパ節転移→陰性
転移リンパ節数→0
摘出リンパ節数→5
大きさ(浸潤型)→1.2cm(範囲同じ)
核異型度(がんの顔つき)→1
組織異形度(がん全体の顔つき)→2
リンパ管,脈管侵襲→なし
Ki67→20.2%
術前化学療法→なし
ホルモン感受性→あり
HER2/neu→なし
断端→近い(他に陰性、陽性の三択の中で「近い」にチェックが付いてました)・・・この意味を聞きそびれてしまいよくわかりませんでした
以上の検査結果の中で、Ki67が悩ましい数値で少し高いようで化学療法を取り入れる説明でした。
抗がん剤は癌細胞を死滅させるくらいの威力があるようですが、ホルモン療法は増殖を抑えるという感じで根治という点では抗がん剤になるのかと思いますが、副作用を考えると覚悟を要し、先生の見解をお伺いできればと思います。
(3月下旬くらいから今まで経験したことないズァ一ンという感じがし背中や頭、眼球、脇に痛みのようなものを感じ、今回は生理前後くらいに、このような症状があったので、癌が身体中を回ってる感じで、どこかに潜んでいる微小癌を死滅させといた方がいいかと思いますが、抗がん剤の副作用を考えると不安です)
[その他:橋本病の診断あるが、経過観察で薬の投与なし。
今年3月の人間ドックでヘモグロビンが9.3で貧血のため血液内科の受診の指導がありました]
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「抗がん剤は癌細胞を死滅させるくらいの威力があるようですが、ホルモン療法は増殖を抑えるという感じで根治という点では抗がん剤になるのかと思います」
⇒根本的に「誤り」
☆是非『今週のコラム 131回目 「進行しているから」と言う理由で「効かない筈の治療に我慢する」それでいいのですか? (付記)「ホルモン療法と抗癌剤」は全く別の作用であり、「強い、弱い」ではないのです。』をご一読を。
「-先生の見解-」
⇒全く単純な話です。
ルミナールタイプでの抗癌剤の検討は Ki67です。
Ki67=20%だから抗癌剤は不要(無意味)です。
ただし、OncotypeDXすることで、確認できます。