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治療に抗がん剤が必要か?

[管理番号:5119]
性別:女性
年齢:53歳
お早うございます!
先生の見解をお聞かせいただきたくメール致します。
私は今、術後の治療に抗がん剤をいれるのか悩んでます。
手術は6月(上旬)日、
乳房温存術、
センチネル生検→術中迅速病理結果は陰性
1ヶ月後の病理結果は下記となります。
組織型、浸潤性乳癌
リンパ節転移、陽性
転移リンパ転節 1(ミクロ2ミリ以内)
摘出リンパ 1
大きさ(浸潤型) 3.3センチメートル
範囲 3.3*3.3
核異形度 1
組織異形度 1
リンパかん 脈かん侵襲 あり
ki67 23.4%
術前化学療法 なし
ホルモン感受性 あり
her2 なし
断片 陰性
主治医の見解は、抗がん剤の効果は1~2割程度の上乗せ可能。
副作用で脱毛、心臓負担、白血球の減少等ありで、判断が難しいしかし、脈かん侵襲が高度陽性のためと、
ki67値が高いので入れたほうがよいとのことでした。
私は副作用対効果で考えると、抗がん剤で奪われる体力を食事療法や運動という自助努力に使いたいのですが、この病理結果では抗がん剤を入れたほうがよいのでしょうか?
ちなみに、独り暮らしなので、生活は全て時分で賄わなければなりません。
先生はどうお考えになりますか?
宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
物事はシンプルに考えなくてはなりません。
「ルミナールAかBか?」ということに絞りましょう。
そうなるとKi67=23.4%をどう考えるか?です。
勿論、施設によって精度にばらつきはありますが、
当院での経験では、(その値でOncotypeDXをすると)ルミナールAとなる
確率(化学療法による上乗せが低い)が高いです。
「主治医の見解は、抗がん剤の効果は1~2割程度の上乗せ可能」「ki67値が高いので入れたほうがよい」
⇒私の感覚とはだいぶ異なります。
 ルミナールAだとすれば「上乗せは2-3%程度」となります。