[管理番号:3588]
性別:女性
年齢:44歳
7月末に左乳房全摘、センチネルリンパ節生検したところ、リンパ節に2つありリンパ郭清しました
先日、病理の結果が出てホルモン療法と化学療法(抗がん剤)の上乗せを
勧められています 出来れば抗がん剤はしたくありませんが再発率を下げるためにはやった方がいいのか迷っています
ホルモン療法単独の場合と抗がん剤上乗せした場合の再発率と生存率はどのようになるでしょうか
またリンパ転移2つでも抗がん剤上乗せした方がいいのでしょうか
T1c N1 M0 ステージ2A ルミナルA
乳がんの大きさ1.8cm
核異型度、核分裂像 中間
(顔つきは普通)
ki67=16.81%
ホルモン感受性 強陽性
ER=93.44%
PgR=93.90%
HER2遺伝子 陰性
閉経前で生理はあります
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
率直な感想としては「ルミナールAだし、抗ガン剤は不要」です。
ただ、(頑固者?の)担当医を納得させるためには是非「Oncotype DX」をお勧めします。
♯このQandAでも再三でていますが、現在では「閉経前、リンパ節転移陽性」でもOncotypeDXの適応はあります。
「ホルモン療法単独の場合と抗がん剤上乗せした場合の再発率と生存率はどのようになるでしょうか」
⇒NewAdjuvant.comを使うと…
再発率 | 10年生存率 | |
ホルモン療法単独 | 21% | 86% |
ホルモン療法+抗癌剤 | 14% | 89% |
♯ただし、上記数値は「ルミナールAとBが混ざっている」ことに注意が必要です。
つまり実際には「ルミナールA(Oncotype DXで低もしくは中間リスク)」なら「上乗せは、殆どなく」 「ルミナールB(Oncotype DXで高リスク)」ならば「上乗せはもっと大きい」数値となります。
「またリンパ転移2つでも抗がん剤上乗せした方がいいのでしょうか」
⇒不要です。
ルミナールAに抗ガン剤は不要なのです。