[管理番号:6438]
性別:女性
年齢:35歳
はじめまして。
4月に乳がんと宣告されて以来、こちらのサイトで勉強させていただいています。
エコー、CT、MRIの結果を見て、先日術式を決めてきたところなのですが、悩んで決めたにもかかわらず、本当にこれで良いのかという気持ちもまだあり、ご相談させていただければと思います。
針生検やここまでの結果は下記の通りです。
ホルモン受容性 陽性
HER2 陰性
Ki-67 20%
非浸潤性乳がん (右内側やや上部)
31mm
リンパ節転移なし
温存か全摘+再建で悩みましたが、MRIの結果、乳頭直下などへの広がりもなく、変形はするがギリギリ温存可能とのことでしたので、温存し放射線治療、術後の病理検査結果次第でホルモン治療ということになりました。
放射線治療とホルモン治療で同じ乳房内での再発リスクは下げられること、現時点で非浸潤でありリンパ節転移の可能性も極めて低いということ、全摘する勇気が私になかったことなどから、温存を選択しました。
しかし、こちらのサイトで田澤先生がおっしゃっていた「非浸潤を全摘すれば理論上は根治」という言葉が、温存を決める前から頭にあり、迷いが生じています。
1. 上記の私の状況で、温存手術というのは妥当でしょうか?
2. コメドタイプのようですが、放射線、ホルモン治療に加え、化学療法が必要になる可能性はありますか?
3. もし今の状況で全摘を選んだ場合、無治療ということもありえますか?
お忙しい中恐縮ですが、宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
私はいつもコメントしていますが…
局所治療と全身治療は完全に分けることです。
「1. 上記の私の状況で、温存手術というのは妥当でしょうか?」
⇒あくまでも「拡がり診断」で考えるべきです。
拡がりが限局していて「マージンをつけた手術で整容性が保たれる」のであれば、いいのです。
「2. コメドタイプのようですが、放射線、ホルモン治療に加え、化学療法が必要になる可能性はありますか?」
⇒それは「局所治療(温存か?全摘か?)」の選択とは無関係です。
(温存なのか全摘なのかとは全く無関係に)浸潤癌であれば、そのサブタイプに応じた全身療法が必要となります。
☆つまり、(温存であれ、全摘であれ)浸潤径5mm以上の浸潤癌であれば抗癌剤が必要となるのです。
「3. もし今の状況で全摘を選んだ場合、無治療ということもありえますか?」
⇒非浸潤癌であれば、そう(無治療に)なります。
(非浸潤癌であれば)温存の場合には放射線のみとなります。(全身療法無と言う点では共通)