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術後抗がん剤の必要性と内容について

[管理番号:8332]
性別:女性
年齢:34歳
病名:乳がん
症状:胸のしこり
投稿日:2020年2月28日

術後の病理検査の結果、ステージ2A、浸潤がん2センチ以下、非浸潤がん6センチ、センチネルリンパに5ミリの転移あり、その他のリンパ節転移なしでした。

ER 100,PgR10,HER2-です。

ly1(軽度)、v0
核異形度2,ki67 25%
と分かりました。

詳しい結果がでたので、抗がん剤の必要性を考えています。

ぜひご意見よろしくお願いします??

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「詳しい結果がでたので、抗がん剤の必要性を考えています。」
⇒何故?

 下記コラムを熟読してください。
 『今週のコラム 188回目 このデータを見ても、まだ「リンパ節転移があると(ルミナールAでも)化学療法が必要だと思いますか??」
 『今週のコラム 220回目 30までは(抗がん剤の対象となる可能性が)十分に低く、OncotypeDXの恩恵を受ける中核は「31-45」だと理解できます。

 質問者が(おそらく)抗がん剤が必要だと考える理由が
 1.リンパ節転移あり
 2.Ki67=25%

 1は(抗がん剤を行う)理由にはならないし、2は(迷うなら)OncotypeDXしましょう。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

リンパ節転移と放射線治療について
性別:女性
年齢:34歳
病名:乳がん
症状:胸のしこり
投稿日:2020年3月9日

以前、術後の抗がん剤治療について伺いました。

浸潤部2センチ以下
非浸潤部6センチ
センチネルリンパ節に1つ転移ありでした。
その他のリンパ節には転移はありません。

手術では、乳房全切除しているのですが、浸潤部が、内側(乳頭横あたり)にあったため、胸骨傍のリンパ節への放射線治療が必要なのかとどうかと心配しています。

ご意見うかがいたく、質問いたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「手術では、乳房全切除しているのですが、浸潤部が、内側(乳頭横あたり)にあったため、胸骨傍のリンパ節への放射線治療が必要なのかとどうか」
⇒ガイドラインでは「弱く」推奨とあります。

 エビデンスの少ない領域ですが、イメージとしては
 ①リンパ節転移4個以上で内側に腫瘍  PS必須(生存率も改善する可能性あり)
 ②リンパ節転移4個以上で「内側以外」 PS弱く推奨(生存率の改善は無いが、局所再発率を改善する可能性あり)
 ③リンパ節転移1~3個で内側に腫瘍  PS弱く推奨(      〃                   )
 ④リンパ節手に1~3個で「内側以外」 推奨は高くない(改善はあまりないかもしれないが、コストや有害事象は許容範囲)

 上記から、「ご本人が希望すれば行ってもよい」というスタンスでいいと思います。