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今後の治療方法

[管理番号:2681]
性別:女性
年齢:60歳
私の母が、3月初めに左乳房温存手術をしました。
大きさは、1.5cm
リンパ節転移なし
先日、病理検査の結果をもらいました。
主治医の先生は、放射線治療で
よっぽど大丈夫でしょうとの事だったのですが、
がんの顔つきがややきつく、抗がん剤もやった方がいいかもと言われたそうです。
母は、抗がん剤をやりたくはないの一点張りですが、やった方がいいのか、他の治療方法があるのか知りたいです。
先生も正直悩むと言っていたそうです。
検査結果をそのまま転記します。
来週までに返事をしないといけないそうです。
病変部位 左A
TNM分類 原発腫瘍 T2 遠隔転移 M=MO
臨床病期 ⅡA
手術後の病理病期 ⅡA
病理診断名 硬癌
組織学的悪性度 低分化(G3)
サブタイプ分類 Luminal B(HER2陰性)
手術所見 センチネルリンパ節生検 +
組織学的リンパ節転移 -
リンパ節転移個数/郭清個数 0/3
術式 温存
その他の治療補法 放射線治療・内分泌治療・化学療法△
Luminal B(HER2陰性)に矢印があってMIB-146/とあります。
先生の手書きで、
ホルモン陽性乳癌
やや顔つき悪いタイプ→抗ホルモン療法のみか
抗がん剤(注射)加えるか
以上です。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

今日は。田澤です。
「大きさは、1.5cm リンパ節転移なし」とありますが、「TNM分類 原発腫瘍
T2 遠隔転移 M=MO臨床病期 ⅡA 手術後の病理病期 ⅡA」とあるので、
実際の腫瘍径は「2cmより大きい」ようです。
pT2, pN0, pStage2A, luminal type
MIB-1(Ki67)=46%, NG3 なので「luminal B」で間違いないようです。
○術後の(再発予防の)薬物療法はサブタイプで決めます。
 
◎サブタイプとは?
組織検査(針生検や手術標本)などで以下の3点を調べます。
エストロゲンレセプターの発現(ER)
プロゲステロンレセプターの発現(PgR)
HER2蛋白の過剰発現の有無(HER2)
⇒これらの組み合わせで
●luminal type:(ER陽性、PgR陽性、HER2陰性) ホルモン療法が有効(更に増殖指数Ki67の値が低いAと高いBに分けます)
♯luminalA(Ki67低値)ではホルモン療法単独を、luminalB(Ki67高値)には(ホルモン療法に加え)化学療法も行う事が多い
● HER2 type:(HER2陽性のもの) ハーセプチンという分子標的薬と通常の抗癌剤の組み合わせを行う
●トリプルネガティブ:(ER陰性、PgR陰性、HER2陰性)通常の抗癌剤を行う
● トリプルポジティブ:(ER陽性、PgR陽性、HER2陽性)ホルモン療法と分子標的薬と抗癌剤の全てを行う
※正式名称はluminal B(HER2タイプ)と言います。
 以上で解るように、「luminal B」では『ホルモン療法に加えて化学療法も適応』となります。
    
「母は、抗がん剤をやりたくはないの一点張りですが、やった方がいいのか、他の治療方法があるのか知りたい」
⇒luminalBは(上記のように)ホルモン療法+化学療法 が適応となります。
 ただし、実際に「Neoadjuvant.com」などで計算すると「化学療法による上乗せ効果は僅か2%」となります。
 ○luminalB(本来は化学療法も適応になる)でも「十分早期なら、化学療法による上乗せは少ない」のです。
 以上を考慮すると「化学療法をしたくない」という患者さんには(私なら)無理に勧めたりはしません。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、回答ありがとうございました。
その後、主治医の先生から、海外の方に採ったガン細胞を出す検査が40万位でできると聞き、
正直高いので悩みましたが、家族で話し合って、やる事に決めました。
その検査をすれば、抗ガン剤をやるべきかどうか今後の治療法が分かると言われました。
結果が分かりましたらまたご質問させて頂くかもしれませんが、その際はよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「海外の方に採ったガン細胞を出す検査が40万位でできる」
⇒OncotypeDXですね。
 「困った時のOncotypeDX頼み」とも言われます。
 ただ、中間ゾーン(RS18~30)の際に、再度迷うようです。
 その際には、(もしよければ)再度QandAしてみてください。



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