[管理番号:7339]
性別:女性
年齢:46歳
病名:乳がん
症状:なし
田澤先生
メディカルプラザ市川でお世話になってます、ID:〇〇です。
先日にエコーをしていただき、腫瘍マーカーも正常値で大丈夫ですとおっしゃっていただき、安心して過ごしていました。
田澤先生から「大丈夫です」とおっしゃっていただけると本当に安心できます。
いつもありがとうございます。
ですが、4月初旬に受けた、会社の健康診断結果が昨日届きまして、また不安な日々を過ごしています。
健康診断中に指摘を受け保険診療に切り替わって、MRと腫瘍マーカーを受けるに至った卵巣嚢胞は、前回診察時にご報告したとおりに良性だったのですが、胸部X線の結果「右下肺野結節の疑い」につき、再来院の上ヘリカルCTを受けるように案内が同封されていました。
胆のうポリープも指摘がありましたが、こちらは経過観察になっていました。
手術をした右側なので、肺転移の可能性が高いと思ったほうがよいのでしょうか。
症状は全くありません。
次回のメディカルプラザ市川の予約は7月なので、まだ先になってしまいます。
一旦、案内がきた病院の呼吸器外来を受診してみたほうがよいのでしょうか。
次回の予約の7月までこの不安な気持ちのまま過ごす自信がありません。
この後の「右下肺野結節の疑い」の精査をどのように進めていくべきでしょうか。
田澤先生が肺転移の可能性が高いと思われるのであれば、その病院ではなく田澤先生に診ていただきたいと思いご相談させていただきました。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
一度冷静になって考えてみてください。
リンパ行性転移はリンパ管に連続して起こるので(例えば)右乳癌⇒右腋窩⇒右鎖骨下のような発想がありますが、血行性転移は、血管の中に入るのです。
質問者の心配している「肺転移?」は、癌細胞が血管の中に一回入って(血流はあっという間に全身をめがうります)から起こるのです。
よく考えてください!
右乳癌だと右肺に転移しやすいと、それでも思いますか??
これと類似した勘違い?に、右乳癌で右肋骨辺りが痛いと「骨転移?」みたいな発想になるようです。
骨転移も血行性転移です、(一回血管に入った癌細胞が)「わざわざ、もとあった腫瘍の近くの肋骨に転移する」理由がありますか??(家出した犬じゃあるまいし…)
この件については、『今週のコラム 93回目 創部の下が痛い場合には「骨(肋骨)転移?」と、心配されるようです』をご参照のこと
「手術をした右側なので、肺転移の可能性が高いと思ったほうがよいのでしょうか。」
⇒(上記を読んで)
もうお分かりですね??
全くナンセンス
「案内がきた病院の呼吸器外来を受診」
「この後の「右下肺野結節の疑い」の精査をどのように進めていくべきでしょうか。」
⇒CTを撮影すればわかります。
「田澤先生が肺転移の可能性が高いと思われるのであれば」
⇒全く思いません。
普通に考えれば…
温存術後に(胸部レントゲンで)「同側の肺陰影」は、「温存乳房照射の影響による陰影」の可能性が圧倒的に高いです。
『7186肺転移について』『6755健康診断で肺に結節』 『5891肺転移の可能性』をご覧ください。
★この機会に「あるあるQ]に掲載します。
術側の肺陰影を指摘された際には、温存乳房照射の影響を(まずは)考えます。
質問者様から 【結果2 】
肺転移の可能性が高いのでしょうか。
性別:女性
年齢:46歳
病名:乳がん
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術なし]
田澤先生
お忙しい中、ご回答いただきましてありがとうございました。先生のご回答を拝読して、落ち着いて会社の検診の2次検査(胸部CT)を受けることができました。
先生のおっしゃる通り、何もうつりませんでした。。
そういえば、5年ほど前にも同じように右下肺野にX線で影を指摘されて、CTで何もうつりませんでした。なぜ、胸部X線で丸い影がうつったのか。。
先生のご説明は明快で本当にわかりやすいです。
いつもありがとうございます。
<Q&A結果>