［管理番号:4922］
性別:女性
年齢:38歳
高エコースポットの経過観察について教えてください。
現在、妊娠9カ月です。
先日、たまたま胸部エコーで左胸下部内側に高輝度スポットがあると言われました。
しこり、腫瘤等は確認できず、微細な石灰化のようなものが図では同じ場所に4つほど点で描かれています。
現在、マンモグラフィーもできないですが、次の受診は断乳後（一年半くらい）でもよいと言われました。
乳腺症の可能性を指摘されましたが、主治医の言う通り次回の受診は一年半程後でも問題ないのでしょうか？授乳中であっても短期間で超音波だけは受けるべきでしょうか？
田澤先生はエコーで石灰化単独の所見では癌ではないと解説されていましたが、確定診断ができていないこともあり、個人的に心配なのはやはりこの高エコースポットが乳がん由来のものではないかということです。
また、合わせてお伺いしたいのですが、高エコースポット、イコール石灰化ですか？乳腺症からの石灰化だとしても、散らばらず同じ場所に集まっていることもあるのでしょうか？（主治医はあまりみない発生部位だねと言っていました）
実父が肺がんを患っていることもあり、どうしても自分にも照らし合わせて考えてしまいます。
質問ばかりになり恐れ入りますが、可能な範囲でご回答お願いします。
（管理番号168「石灰化の経過観察中と妊娠出産について」,238「両乳房石灰化について」や質問シリーズの石灰化については拝読しました。）
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「胸部エコーで左胸下部内側に高輝度スポット」
「石灰化のようなものが図では同じ場所に4つほど点」
⇒腫瘤非形成性病変ではないようなので気にする必要はありません。
「乳腺症の可能性を指摘されましたが、主治医の言う通り次回の受診は一年半程後でも問題ないのでしょうか？」
⇒問題ありません。
「授乳中であっても短期間で超音波だけは受けるべきでしょうか？」
⇒不要です。
　エコーで経過を見るべき所見では全くありません。
　エコーでの高輝度（石灰化？？）など、あくまでも参考所見にすぎません。
「田澤先生はエコーで石灰化単独の所見では癌ではない」
⇒エコーで（随伴所見を伴わない）「微小石灰化のみを検出」など不可能です。（マンモで答え合わせをしなければ確認できないとはいえ、実際にありえないことです）
　☆私も「石灰化らしい所見」をエコーで捉えることはありますが、それは其の石灰化が随伴所見（腫瘤非形成性病変や腫瘤）を伴う場合です。
　単独の「微細石灰化」は不可能です。
　やはり担当医のいうように「乳腺症に伴う、やや粗大な石灰化」と考えるのが妥当です。