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今後の治療方針

[管理番号:4999]
性別:女性
年齢:45歳
お忙しいところすみません。
今後の治療方針について質問させて下さい。
6月(上旬)日に細胞診(太い針の方です)をし、(中旬)日に乳がんを診断されました。
以下担当の先生に頂いたデータです。
組織診断 Papillotubular ca. 5/5 乳頭線管癌
乳管内病変 (+)cribriform type
 
Histological Grade Ⅰ (1+2+1=4)
HER2 score 0
ER:TS 8/8
PgR:TS 8/8
Mib-1 index  19.1%
cytokeratin5/6  陰性
Intrinsic subtype Luminal-B
MRIで広がり診断したところ、取りだす癌が2つ(画像で赤になっていました)あり、
他にも小さいものが(画像で青になっていました)3~4個あるので
全摘の方がいいと言われました。
1つ:14*13*9mm
2つ:17*14*10mm
またリンパにも少し影が見えるので、それは手術時に確認してから
リンパ郭清すると言われました。
質問①
やはり全摘しかないでしょうか。
質問②
全摘してリンパを取らない場合、放射線治療になるのでしょうか。
リンパを取った場合は、放射線治療は不要ですか。
質問③
全摘して同時再建した場合、放射線治療が難しいと言われたのですが
やはり放射線治療を必要な場合は、二次再建の方がいいでしょうか。
質問④
ルミナールBなので抗がん剤治療は必要ですか?
抗がん剤治療不要な場合はどんな場合でしょうか?
上記の情報内で、田澤先生であればどういった治療をされますでしょうか。
情報が少なく答え辛くて申し訳ございません。
後必要な情報があれば教えて頂きたいと思います。
急ぎ作成したので言葉足らずなところがあるかと思いますが申し訳ございません。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
まず、「Mib-1 index  19.1% cytokeratin5/6  陰性 Intrinsic subtype
Luminal-B」

⇒この記載は絶対に誤りです。
 今時MIB-1(KI67)=19.1%でルミナールBとする事は誤りです。
 私なら(一秒も迷わず)「ルミナールAと判断」します。
 ♯それが正しい事は、(質問者が)OncotypeDXしてみると解ります。
「質問①やはり全摘しかないでしょうか。」
⇒多発のようなので…
 MRIでの判断なので仕方がないようです。
「全摘してリンパを取らない場合、放射線治療になるのでしょうか。
 リンパを取った場合は、放射線治療は不要ですか。」

⇒大きな勘違いをしているようです。
 「リンパ節を取ったか、取らなかったのか?」ではなく、(結果として)「リンパ節転移が4個以上見つかった」場合には「全摘後でも照射が必要」となります。
「全摘して同時再建した場合、放射線治療が難しいと言われたのですがやはり放射線治療を必要な場合は、二次再建の方がいいでしょうか。」
⇒同時再建でも(組織拡張器を入れ替えてしまうことにより)放射線照射は可能となります。
 ただし、「治療に遅れが出る=治療に制限が出る」可能性はありますので(それが心配な場合には)「2次再建にしておくと無難」とは言えます。
「ルミナールBなので抗がん剤治療は必要ですか?」
⇒ルミナールAの可能性が高いと思います。(つまりホルモン療法単独)
「抗がん剤治療不要な場合はどんな場合でしょうか?」
⇒不要の可能性が高そうです。
「上記の情報内で、田澤先生であればどういった治療をされますでしょうか。」
⇒ホルモン療法単独です。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

前回はお忙しいところ迅速な回答頂きありがとうございました。
不安でいっぱいの私たち患者にはものすごく励みになります。
また少し教えて頂きたいと思いメールしました。
一応前回と同様のデータを記載します。
組織診断 Papillotubular ca. 5/5 乳頭線管癌
乳管内病変 (+)cribriform type
 
Histological Grade Ⅰ (1+2+1=4)
HER2 score 0
ER:TS 8/8
PgR:TS 8/8
Mib-1 index  19.1%
cytokeratin5/6  陰性
Intrinsic subtype Luminal-B
今現在安心して手術をお任せ出来る先生を捜すために2件のセカンドオピニオンは終わり
後、数件のセカンドオピニオンの予約待ちの状態です。
①この待っている間に病気が進行してしまう事はありますでしょうか?
診断された側の脇下の痛みがあったり、明らかに右にはない鈍痛を左では
感じるので不安に思ってしましいます。
先生の回答ではそんなにすぐに進行はしないと言われてますが、
気にした方がいいという痛みはありますか?
②先日の数値でルミナールAのだと言って頂きましたが
手術後にサブタイトルが変わることはありますか?
私は2つの腫瘍があるようなのですが、針での検査は1つしかしていません。
もう1つはタイプの違うものである可能性は高いでしょうか。
術後の病理検査で調べるので、そのもう1つを今針で検査しなくてもいいと思っていますが、その考えでいいでしょうか。
③ルミナールAでもリンパ節転移も4個以上あると抗癌剤の適応となっていますが
これも効果があるかどうかはOncotype DXで確認出来るのでしょうか。
またOncotype DXもどこの病院でもしてもらえる検査でしょうか。
④他のQ&Aで術前診断と手術後の病理結果で数値(HER2の数値)が大きく変わり
FISHで確認とありましたが、その様な確認はどこの病院でもして頂けるものでしょうか。
⑤腋窩郭清の基準などが病院によって少し違うようですが、病院を決めるにあたって
聞いておいた方がいい基準値などはありますが。
⑥次に行く病院ではHPで『CurebestTM 95GC breast』の使用可能をあるのですが
読む限りOncotype DXと同等のもののようなのですが、情報をお持ちであれば
教えて頂きたいと思います。
色々Q&Aを読むと、事前診断より手術後の方が状況が悪いことが多い気がして
不安になります。
今の考えとしては、全摘でセンチネル生検を行い転移があれば数により腋窩郭清を行い、4個以上であれば、術後放射線治療をする、
抗がん剤が必要かどうかはOncotype DXで確認しようと思っています。
この考えで間違いはないでしょうか。
今後のため、やれる事をやるしかないと思っています。
ただ病院の先生の知識面や技術面に差があるような気がして
信頼してお任せ出来る先生にお会い出来るかも不安な毎日です。
2件のセカンドオピニオンでも
2つの腫瘍の場所が近いのでもしかしたら1つのものかも と言われたり
2つの場所が離れているので、別々のタイプのものかも と言われたり
同じ画像でもそれ程見解が違うものなのでしょうか。
だらだらととりとめのない文章で申し訳ありません。
ご回答頂ければと思います。
よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「①この待っている間に病気が進行してしまう事はありますでしょうか?」
⇒どの位の期間なのかが解らないので正確にはコメントできません。
 ただ、多すぎるとは率直に感じます。
「診断された側の脇下の痛みがあったり、明らかに右にはない鈍痛を左で」
⇒それは、間違いなく「無関係」です。
「気にした方がいいという痛みはありますか?」
⇒ありません。
「術後の病理検査で調べるので、そのもう1つを今針で検査しなくてもいいと思っていますが、その考えでいいでしょうか。」
⇒それでOKです。
「これも効果があるかどうかはOncotype DXで確認出来るのでしょうか。」
⇒その通りです。
「またOncotype DXもどこの病院でもしてもらえる検査でしょうか。」
⇒OncotypeDXの日本法人と病院が契約していないとできません。
「FISHで確認とありましたが、その様な確認はどこの病院でもして頂けるものでしょうか。」
⇒その通りです。
「⑤腋窩郭清の基準などが病院によって少し違うようですが、病院を決めるにあたって聞いておいた方がいい基準値などはありますが。」
⇒1.微小転移でも郭清する。
 2.(微小転移では郭清省略するが)肉眼的転移では郭清する。
 3.2個以内なら省略する。
 以上のどれなのか、確認すべきでしょう。
「情報をお持ちであれば教えて頂きたいと思います。」
⇒「化学療法による上乗せ」や「再発率」などの情報がOncotypeDXでは解りますが、それが解りません(リスクのみが解ります)
「全摘でセンチネル生検を行い転移があれば数により腋窩郭清を行い、4個以上であれば、術後放射線治療をする、抗がん剤が必要かどうかはOncotype DXで確認」「この考えで間違いはないでしょうか。」
⇒それでいいと思います。
「同じ画像でもそれ程見解が違うものなのでしょうか。」
⇒通常は、それ程変わりません。