[管理番号:3796]
性別:女性
年齢:49歳
手術前ステージⅡBの見立てで、9月(上旬)日に温存手術とリンパ節をとる手術をしました。
(右AC領域)
手術後の病理検査結果は、T2 N3a M0 ステージⅢCでした。
こんなに大きくステージが変わることがあるのでしょうか?
また、乳管内癌にて断片露出あり(5.3cm×4.8cm)
浸潤癌は3.0cm×2.5cm
リンパ管侵襲あり ly1 v0
リンパ節転移 ① 6/17 ②6/10 合計12/27
HG2 NG1 ER50% PgR50% HER2 1+
今後の治療方針として、追加切除(全摘・乳房再建なし)・化学療法
(AC→T)抗がん剤点滴の翌日、ジーラスタを注射し、2週間1クールで4クールずつする。
・放射線治療・ホルモン療法10年を進められました。
追加切除を温存か全摘、追加切除と化学療法どちらを先かの選択を求められました。
現在検査で出てこない遠隔転移をしている可能性もあると言われました。
治療方針・選択についてアドバイスをお願いします。
3年前、がんセンターでマンモ・エコー異常なしで今回、同がんセンターで3年前明らかになかったので、この3年の内にできたがんと言われ、現在の状況まで進行したことを考えるとこれから先の進行が心配で、不安でたまりません。
予後についても教えてください。
お願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「手術後の病理検査結果は、T2 N3a M0 ステージⅢCでした。こんなに大きくステージが変わることがあるのでしょうか?」
⇒がっかりした気持ちは非常に良く理解できます。
ただ、小さなリンパ節転移は画像上解り難いものなのです。
「現在検査で出てこない遠隔転移をしている可能性もあると言われました。」
⇒こんな「根拠のない脅し」を言う事に何の意味があるのでしょうか? 全く理解不能です。
「治療方針・選択についてアドバイスをお願いします」
⇒手術がすぐに日程として入るのであれば、手術先行(再温存か、全摘を選択した方がいいのかは全体像が解らないので不明)でもいいし、「手術日程が入らない」のであれば「化学療法先行」でもどちらでもいいでしょう。
「予後についても教えてください」
⇒抗ガン剤とホルモン療法の両方を行う事で10年生存率は79%となります。
乳がんは治療をすれば「希望のもてる癌」です。
やるべきことをやり遂げるのみです。
質問者様から 【質問2】
先日は先生の解答に救われ、主治医にもそう言ってもらいたいと思い、10月(中旬)日に主治医との面談にのぞみましたが、相性なのか話していく中で私に前向きな方向に向かう質問がわいてこず、主治医の解答にも今回も納得がいかないとまでの強いものではないのですが、もやもやしたものが残りました。
10月(下旬)日に追加切除(全摘)の予定を入れておりますが、今の気持ちのまま手術するのが不安なので、1週間明けずに再質問をすることをお許しください。
(中旬)日の面談でモヤモヤした点は、
・「手術・麻酔・検査・治療・病状に関する説明書」が用意されており、<今までの経過>と<お伝えしておきたいこと>が記されていた。
「2013/8 マンモグラフィー、超音波検査共に異常なく1年後の来院指示をお伝えしました。
」との記載・説明に、口頭では「異常はないけれど、毎年検査をすることをお勧めします。
と言われ、「ここ(○○がんセンター)に来て検査すると言うことですか?職場で、毎年、マンモグラフィーの検査はしているんですけどと言うと、それでかまいませんと言われたので、職場で毎年、マンモグラフィーを受けていて、今年の四月も受けて異常なしと言われた。」と答え、「そうですか」と言われたものの面談の最後にその文書に患者・同席者のサインを求められ文書の訂正無しにサインしてしまったこと。
・3年間に明らかに何もなかった状態から現状まで進行していることからかなり進行の早いタイプのがんかとの質問に「そう言える」との返事だが、これからの治療で抗がん剤開始時期が1・2ヶ月変わっても、効果に変わりがないと言われること。
(進行がかなり早いなら、治療のタイミングで効果も変わるのではと、素人は思ってしまいます。)
・Ki67は調べてない(リンパ節郭清したら、抗がん剤治療は必須なので治療方針を決めるために必要ではないから)と言われるが、サブタイプ分類を聞くとルミナルB型ときっぱり答えられる。
また、話の展開から今後が不安になり、「遠隔転移している可能性と根治できる可能性の割合は?」と尋ねると「根治の可能性は0とは言わないがかなり難しい。遠隔転移している可能性は高い。」と言われました。
根治の可能性が薄いのに手術して胸を失い、遠隔転移の対処として
抗がん剤を続けて人生の最後まで髪も失い、仕事もままならない状態で生きていくことよりも、自覚症状がない今、できるところまで精一杯仕事も生活もして、短くても今の姿で最後をとの思いがわき、手術・治療をしなかったら、あとどれくらいか尋ねました。
「5年は難しい、あと数年」との答えでした。
先生の見解も教えてください。
手術・治療をやめる決断もできず、前向きに手術・治療にのぞむ気持ちもわかず、入っている予定をそのままにしています。
1週間後に手術の日を迎え、このままの気持ちで手術台に
あがるのがこわいです。
助けてください。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「・3年間に明らかに何もなかった状態から現状まで進行していることからかなり進行の早いタイプのがん」
⇒そんなことはないでしょう。
乳がんで「かなり進行の早いタイプ」など殆どありません。
「何も無かった」わけではなく、「異常と検出できなかった」というだけの話です。
「抗がん剤開始時期が1・2ヶ月変わっても、効果に変わりがないと言われること」
⇒殆ど影響はありません。
抗ガン剤治療は「あくまでも予防」です。
手術をしてしまえば、「時間的に焦る必要はない」のです。
「・Ki67は調べてないサブタイプ分類を聞くとルミナルB型ときっぱり答えられる。」
⇒これは間違いですね。
NG1だから、「ルミナールBと予測」することは誤りです。
「根治の可能性は0とは言わないがかなり難しい。」
⇒この医師は「まともな臨床経験がない」のでしょう。
その癌センターの医師は(おうおうにして)「変な先入観」だけで(実際の診療経験が乏しい)のでしょう。
○実際の数字として(ホルモン療法と抗ガン剤を行うと)再発率は20%程度だし、
『実際の患者さんを診療していれば、それ程再発率は高くない』ことは経験的に理解できます。
「遠隔転移している可能性は高い。」
⇒この医師は頭がおかしいのではないか??(癌センターらしいと言えば、それまでですが…)
そんな「根拠がなく、患者さんを脅かす様な事」を良く平気で言えるものです。
そんな「くだらない」コメントは無視しましょう。
「先生の見解も教えてください。」
⇒前回の回答を忘れましたか?
⇒抗ガン剤とホルモン療法の両方を行う事で10年生存率は79%となります
「手術・治療をやめる決断もできず、前向きに手術・治療にのぞむ気持ちもわかず」
⇒私の言っている事を信用していないのですか?(だったら無駄にQandAに質問していただいても無意味ですが…)
治療をすれば、「10年生存率は79%」なのだから、(そんな癌センターなんかの「くだらない」医師のコメントなど忘れて)治療を行うべきです。
♯(ここだけの話ですが…)癌センターの医師が(本人は自分自身を勘違いしているかもしれませんが)、優れていると思ったら大間違いです。
「1週間後に手術の日を迎え、このままの気持ちで手術台にあがるのがこわいです」
⇒冷静になりましょう。
ここで治療を止めたら「全てが大無し」です。
きっと、10年後には「あの頃は(精神的に)大変だった」と笑える日が来ます。