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乳房の病気

[管理番号:560]
性別:女性
年齢:46歳
よろしくお願いします。
46歳、20代に妊娠2回、出産経験はありません。
1年前に子宮筋腫で子宮全摘出をしました。
5月末の健康診断で、マンモと触診の検査をしました。
触診では左右とも異常無しでしたが。
マンモの結果で左非対称性陰影で要精密検査。
右には石灰化…こちらは経過観察でした。
6月8日に、検査結果の画像を持って乳腺外来へ受診しました。
その病院は3年前、初めてマンモをうけた時、高濃度乳腺で1度受診しました。
一昨年はの健康診断では異常無しでした。
昨年は、子宮の手術をしたので乳癌検診を受けていません。
8日に改めてのマンモと触診では特に異常はなく、エコーで左乳房の左斜め上辺りに横2cmくらいのしこり?があるとの事。
15日に針を刺す生検を受けて、22日に結果が出ます。
2ヶ所、取りました。
15年前に子宮けい癌の検診で異形細胞があったり。
子宮筋腫が年々大きくなったりで。
そちらの事には何度も診察を受けているのですが、乳房の病気や乳癌のことは全くわかりません。
こちらで皆さんの質問や先生の回答等を読んでいて初めて知る事やまだまだわからない事がたくさんあります。
結果を聞く日が近くなるごとに恐怖心や不安は増しています。
今、自分にどれ程の悪性の可能性があるのでしょうか。
卵巣は取っていませんが、やはり閉経したことも原因でしょうか。
不安神経症を持っていることもあり、今後の事を考える事も辛いです。
このように先生にお願いしていながらも、先生からのお答えを見る事が怖いです。
どうぞよろしくお願いします。
何もわからないですが、よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 エコーで「2cmのしこり」ですね。
 その日のうちに「針生検」をうけたとの事ですね。
 なかなか、その情報だけでは、担当医がどの程度「悪性を疑っているかは不明」です。
 但し、ポイントは2つあります。
 
①ポイント1
 一昨年「異常無」というのは「マンモだけでしょうか?」
 もしも超音波で「2年前(44歳?)に無かった」ものが今回「新たに出現」とすれば、「乳癌の可能性が高く」なります。
 但し、「マンモグラフィーでは2年前には写っていなかっただけ」という可能性があるので「超音波をした事があるのか?」がポイントとなります。
 
②ポイント2
 担当医は「針生検をするにあたって」何もコメントはなかったのでしょうか?
○担当医が「大丈夫だとは思いますが」といいながらの針生検であれば、「乳癌の可能性」は低いし、
 逆に「形がきになるので…」といいながらであれば、「46歳という年齢を考慮すると」乳癌の可能性は上がってきます。
 
◎いずれにしても
 「腫瘍が存在して」それを針生検して確実に診断をつける
 これは大事なことですが、「多くの医師が、安易に経過観察」としがちな点です。
 きちんとした診断をされる事が治療への重要な第1歩となります。
 

回答

「卵巣は取っていませんが、やはり閉経したことも原因でしょうか。」
⇒これは全く関係ありません。
 子宮の存在は「乳腺には全く無関係」です。
 ★乳腺に関係があるのは「卵巣」であり、「卵巣から出る女性ホルモン動態」なのです。
 卵巣があるわけですので「女性ホルモン動態としては」閉経前だと思います。
◎以上の2つのポイントを整理して考えてみてください。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

お忙しい中、お答えいただいてありがとうございました。
お答えいただいたポイントは本当にわかりやすく、無知な私も理解できました。
前回の質問が支離滅裂だったので、先生に誤解されてしまいました。
最初の診察は、マンモ→診察でマンモの画像の確認、触診。
その時先生は、「3年前のマンモの画像とほとんど変わりはない」とのことでした。
そのあとエコーを受け、検査技師?さんが「先生に確認してもらいたい所がある」と言っていました。
私が大きさを聞いた際には「自覚症状はないと思いますよ」とのことです。
実際、以前もあった生理前の胸の張り位しかなかったと感じます。   
すぐに生検をすることになったのですが、私があまりにも動揺したので、その日ではなく次の週にしたのです。
余談ですが…病院には車で1時間以上かかり、着く前に少し道に迷ったりしたので。
2週間位検査をのばしても大丈夫、それより帰りに事故を起こしたら大変と言う理由です。
その時の担当医の言葉は「心配しているより白黒をはっきりさせましょう、最初の麻酔が少し痛いだけですよ」でした。
検査の説明をしてくれた看護士さんも「否定の為の検査だと思って下さい」とのことでした。
100%は信じていませんが。
病院での様子はこのようなものでした。
しかし本当に悔やまれることは、一昨年の健康診断ではエコーはしていないことです。
私が健康診断を受けている病院では、エコーは含まれていないのです。
3年前に今の病院を受診した時に「乳癌の検査はマンモ、触診、エコーにそれぞれの役割があるから3つ必要」と聞いていたことを、先生からのお答えで思い出しました。
一昨年のマンモで見落としていて、2年放置してしまったら進行や転移ということも考えられますよね。
乳癌もしっかり検査しなくてはいけないと決めていたにも関わらず、今の状況になってしまった自分が情けないです。
先生のお答えで、やっと自分の状況がわかりました。
それ以降のこと、またご質問させていただきたいですので、よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 状況は解りました。

回答

「一昨年の健康診断ではエコーはしていない」
⇒これであれば、2年前の時点で「しこりはあった」可能性があります。
 つまり「2年間で新たにできたしこり」とは限らない。と言う事です。
 マンモグラフィーでは、「今回も所見が変わらない」との事ですが、「2cmでも不明」なことは幾らでもあるのです。
 ♯それでは「エコーの方がマンモよりもいいのか?」というと、そうとばかりは言えません。
 トップページの『FAQ:皆が気になる質問シリーズ』の 2.『マンモグラフィーとエコー何が違うの?どちらがいいの?』を参照してください。
 
『担当医の言葉は「心配しているより白黒をはっきりさせましょう、最初の麻酔が少し痛いだけですよ」でした。』
⇒癌を強く疑っている訳では無いようです。
 私のように「良性を良性と診断することも大事」というスタンスの医師かもしれません。
 結果を待ちましょう。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

先生、以前はお返事ありがとうございました。
22日に結果を聞きに行くことができなくなり、29日に行ってきました。
結果は、浸潤性癌のこと。
それなりに覚悟をしていたとはいえ、「非浸潤性」「浸潤性」の違いをこちらで知り、せめて非浸潤性なら…と思っていた願いは叶いませんでした。
皆さんが質問に書いてあるアルファベットや数字の結果はもらっていないので、また質問しても先生はお答えに困ると思いますが、取り乱してしまった気持ちを察していただけたら幸いです。
先生からの話もほとんど頭には入ってきませんでした。
主人が聞いた話は「2cmのしこり?のなかに9mmほどの癌がある」とのこと。
詳しくことは手術をして取り出してからの検査だということ。
やっとの思いで聞いたのは、ステージ1~2だということ。
まずはやらなくていけないことの1つとして、なんとかCTだけ撮ってきました。
こちらに書かれている同じ名前のいくつかの検査も先生から話がありましたが、転移の不安が大きくて考えられませんでした。
健康診断から精密検査のどの段階でも見逃されなかったことで今の結果になったと主人は言っていました。
早期発見ということです。
浸潤性でも早期ならば今後は変わってくるのでしょうか?
担当医は「たちの悪い癌ではないようだ」とも言ってました。
ずっと悪性だったら乳房切除と決めていました。
担当医は温存の話もあったようですが、先生はどちらを伝えますか?
何より今わかっている「浸潤性癌」とはどれくらい危ないものなのでしょうか?
担当医は、10年間はホルモン治療?を行うと言っています。
長いばかりで症状がわからなくて本当に申し訳ありません。
自分のなかでも全く整理ができていませんが、よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

 こんにちは。田澤です。
 針生検の結果、「浸潤癌だった」のですね。お気持ちお察しします。

回答

「「2cmのしこり?のなかに9mmほどの癌がある」
⇒この表現は「嚢胞内癌」しか、考えられません。
 嚢胞全体の大きさが2cmで腫瘍部分と認識できるのが9mmなのでしょう。
 全く問題無く早期です。
 この状況では「リンパ節転移の可能性」は極めて低いです。
 
『担当医は「たちの悪い癌ではないようだ」とも言ってました』
⇒病理レポートの確認が必要ですが…
 『核グレードが1』なのだと思います。
 
「先生はどちらを伝えますか?」
⇒「2cmの嚢胞内癌」であれば、温存が可能と推測します(病変の位置にも寄りますが…)
 
 ただ、「術後に温存乳房内再発のリスクを無くしたい」「術後放射線照射がしたくない」などの理由で「乳房切除の選択」が決して悪いわけではありません。
 
「今わかっている「浸潤性癌」とはどれくらい危ないものなのでしょうか?」
⇒「嚢胞内癌」で「9mm」であれば、極めて早期です。
 再発のリスクは「かなり低い」です。
 
「10年間はホルモン治療?を行うと言っています」
⇒この内容からすると腫瘍の性質である「サブタイプ」が出ているようです。
 
 おそらく、質問者はルミナールAなのでしょう。
(参考に)
◎サブタイプとは?
組織検査(針生検や手術標本)などで以下の3点を調べます。
エストロゲンレセプターの発現(ER)
プロゲステロンレセプターの発現(PgR)
HER2蛋白の過剰発現の有無(HER2)
⇒これらの組み合わせで
 ●luminal type:(ER陽性、PgR陽性、HER2陰性) ホルモン療法が有効(更に増殖指数Ki67の値が低いAと高いBに分けます)
  ♯luminalA(Ki67低値)ではホルモン療法単独を、luminalB(Ki67高値)には(ホルモン療法に加え)化学療法も行う事が多い
 ● HER2 type:(HER2陽性のもの) ハーセプチンという分子標的薬と通常の抗癌剤の組み合わせを行う
 ●トリプルネガティブ:(ER陰性、PgR陰性、HER2陰性)通常の抗癌剤を行う
 ● トリプルポジティブ:(ER陽性、PgR陽性、HER2陽性)ホルモン療法と分子標的薬と抗癌剤の全てを行う
  ※正式名称はluminal B(HER2タイプ)と言います。
 
○このメール内容からはcT1b(9mm), cN0, luminal と推定されます。
 転移(リンパ節転移も遠隔転移も)の可能性は殆どありません。安心してください。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

いつも丁寧な解答で、先生には本当に助けていただいております。
乳癌はもちろん、乳房にはどんな病理があるのかさえ知らなかった私が、手術まで決められるようになったのは先生のおかげです。
ありがとうございます。
6日に遠隔転移が見られないことがわかりました。
私は、パニック障害と不安神経症を持っているので、造影剤を利用してのCTでした。
担当医はMRIの必要まではないと言っておりましたが、CTだけで本当に大丈夫でしょうか?
手術は8月4日に決まりました。
生針検は6月15日です。
以前の質問にも書きましたが、一週間後は行けなくなり結果を聞いたのは6月29日です。
手術までの期間は大丈 夫でしょうか?
それまで、普通に仕事して体力もつけて下さい…とのことでした。
担当医は、手術をして病理検査の結果まで状況は教えてくれないようです。
でも先生のおっしゃる通り。
ルミナールA  
核グレード 1
(今のところ)でした。
リンパも腫れているところはないと言うことでしたが、手術後「あった」と言うことも覚悟しています。
センチネルリンパ節の説明もありました。
結果がわかってから夫とも話し合い、リストは少なくしていくこと。
再建の希望があれば、頑張っていけるんじゃないかということで乳房切除に決めました。
そう決めたとは言え、まだまだ気持ちは揺れそうですが…
検査等を先生が見て、このまま手術しても大丈夫でしょうか?
全 く無知な私に1(イチ)から教えていただき、なんとかやってこられました。
また手術前、手術後、ご相談させていただきたいと思います。
よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答4】

 こんにちは。田澤です。
 「乳房切除」に決めたのですね。
 治療方針が決まってよかったです。

回答

「担当医はMRIの必要まではないと言っておりましたが、CTだけで本当に大丈夫でしょうか?」
⇒大丈夫です。
 MRIは、あくまでも「乳房内の拡がり」を見るのが目的なので、「乳房全切除」に決めている以上、不要な検査と言えます。
 
「手術は8月4日。生針検は6月15日。結果を聞いたのは6月29日です。手術までの期間は大丈夫でしょうか?」
⇒針生検をしてから、2か月以内だから大丈夫です。
 安心して手術を受けてください。
 
「ルミナールA  核グレード 1 リンパも腫れているところはない」
⇒予想通り、cT1b(以前9mmと伺っています), cNO, cStage1, luminal A, NG1 完璧です。
 安心して手術を受けてください
 
「検査等を先生が見て、このまま手術しても大丈夫でしょうか?」
⇒もちろんです。
 安心して手術を受けてください。
 
 

 

質問者様から 【質問5 病理検査の結果】

前回の質問で先生に「安心して手術を受け下さい」と言っていただき、手術前の期間は気持ちも落ち着いて過ごすことができました。
手術後、腕もすぐに動かすこともできましたが。
約一ヶ月たった今も、傷のあたりが少し浮腫っぽい感じがあります。
手術の病理検査の結果が出ました。
手術前に質問させていただいた際は、私自身が取り乱して担当医とやり取りができなかったために、質問させていただいた内容とは違うものでした。
左乳房切除
浸潤癌 乳頭腺管癌
しこりの大きさ 2.5cm×1.3cm
センチネルリンパ節 0/3 陰性
ホルモン感受性 高い ER90%
           PgR100%
組織学生的グレード  1
増殖         低い
脈管浸潤       なし
HER-2 0/1+
上記は<私のカルテ>としてデータをもらったものです。
また入院中に卵巣の検査を受け、まだ閉経前ということもわかりました。
治療は、タスオミン20mgを1日回服用を10年間(途中で薬を変更して)です。
ルミナールであることは以前の質問でもお答えいただきましたが、Ki-67の記入がないことを帰宅して気付きました。
ルミナールBとなれば抗がん剤も必要ですよね。
どなたかの質問で計らない医師もいらっしゃることも読みました。
私の結果から、このまま治療を進めてもだいじょうぶなのでしょうか?
保険会社に渡す診断書に、ステージ2と記入されていたそうですが、そうなのでしょうか?
私もみなさんと同じように、再発率、5年、10年後の生存率を教えていただきたいと思います。
検査や手術で病院へ行くことも辛いことでしたが、今後病院へ行かない期間が長くなることが今となっては不安でなりません。
全く自覚がなく、健康診断でわかったことなので、次に再発、転移等に自分でもわかる自信がないので、どのようなことに気をつけていけばよいのか。。教えていただければ幸いです。
 

田澤先生から 【回答5】

 こんにちは。田澤です。
 pT2=25mm, pN0, NG1, luminalA?(NG1よりKi67は低値の可能性が高い)

回答

「ルミナールであることは以前の質問でもお答えいただきましたが、Ki-67の記入がないことを帰宅して気付きました。ルミナールBとなれば抗がん剤も必要ですよね」
⇒勿論、そうですが…
 冒頭に示した様にNG1の場合にはKi67は低値と考えられます。
 何故なら NG(核グレード)=核異型スコア+核分裂像スコア★ であり、Ki67は「分裂期★にある細胞の割合(%)」であるからです。
 どちらにも「分裂=細胞増殖」が反映していることがわかります。
 
「私の結果から、このまま治療を進めてもだいじょうぶなのでしょうか?」
⇒上記のように、NG1である時点で「化学療法による上乗せ効果は一桁(%)程度しかない」のでホルモン療法単剤でいいと思います。
 
 大丈夫です。
 
「保険会社に渡す診断書に、ステージ2と記入されていたそうですが、そうなのでしょうか?」
⇒その通りです。
 pT2(25mm), pN0, pStageⅡAとなります。
 腫瘍の大きさ=浸潤径が20mm以下だとpT1となり、pT1, pN0, pStageⅠとなります。
 
「私もみなさんと同じように、再発率、5年、10年後の生存率」
⇒再発率は16.5%です。
 10年生存率は91.3%となります。5年生存率は解りませんが、95%以上はあるでしょう。
 
「再発、転移等に自分でもわかる自信がないので、どのようなことに気をつけていけばよいのか。。教えていただければ幸いです」
⇒御自分では「自己検診(触診)を月に1回」くらいすれば十分です。
 あとは、ホルモン療法中は3カ月に1回の通院の筈なので、「そのたびに採血マーカー」1年に1回のマンモグラフィー」
 ○診察及び超音波は3カ月(少なくとも6ヵ月に1回)で行ってもらえば十分です。



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