Site Overlay

化学療法閉経による(急激なホルモン低下による)関節症状、リウマチではありませんよ

30歳代女性 乳癌術後抗がん剤を終了し放射線科紹介。
その患者さんの「放射線科のカルテ」を読んでいて…
患者さん:(放射線科担当医へ)『手がこわばるので、リウマチが心配です』
放射線科医:(リウマチ内科医への紹介状で)『手のこわばりでリウマチを心配されているので診療お願いします。私としては(リウマチではなく)抗がん剤としてdocetaxel使用しているので、その副作用の痺れなのだと思うのですが…念のため御高診お願いします。』
リウマチ内科医:(診療後の、返答で)『(症状や検査値などから)リウマチではありません。docetaxelの副作用というよりは、寧ろ「抗がん剤による閉経」つまりホルモン低下による症状と思います。』

これらのやり取りを(勝手に)カルテで拝見して、「なかなか面白い!」と感じました。
まず患者さんは(治療による副作用かもしれないと内心思いながらも)『(ネットや何やらで)リウマチの症状なのでは?』と心配し、
放射線科医は(直前に抗がん剤しているのだから)『原因は当然、抗がん剤だろ!』と考える。
★普通の医師なら、そう考える(抗がん剤しているのだから、その副作用で説明つくよな。と)
ただ、日ごろから「手のこわばり」を診療しているリウマチ専門医は(当然、閉経早期など「ホルモン低下により、同様の症状が起きる」ことを多数経験しているのであろう)抗がん剤の副作用そのものではなく、「ホルモン低下による症状だ」と診断できたのです。
★正解は、勿論「化学療法閉経によるホルモン低下症状」です! リウマチ専門医、ご名答!(決して「上から」の発現ではありません)