皆さん。こんにちは。
田澤です。
今回は石灰化の第2回目です。 それでは早速どうぞ。
第2回< Aさん。ステレオガイド下マンモトーム生検を受ける >
ステレオガイド下マンモトーム生検(ST-MMT)の当日
Aさんは、E病院を受診し、救急外来にて点滴ラインを取られる。
点滴をする訳では無く、検査中に具合が悪くなった場合のための「もしもの準備」のためだという。
Aさん
「もしもの準備の為と、いうことですけど、具合が悪くなる原因は何が多いのですか?」
T医師
「過度の緊張ですね。そこに局所麻酔の際の若干の疼痛が刺激となるようです。昼食を抜いた場合の空腹も良くありません。そこで私は必ず、食事を摂ってきてもらうようにしています。
めったにはありません。私の過去検査した1084症例の経験では、実際に具合が悪くなり点滴をした人は5名位でした。 単純計算では0.5%程度となります。 決して多くはないですが、そのような時には点滴が最も効果的です。 皆さん、点滴して20分位休むと、“さて、やるぞ”と検査を再開されます。」
Aさん
「一度具合が悪くなると、“今日はもう辞めます。”となりそうだけれど…」
T医師
「皆さん、例外なく元気に回復して“せっかくのチャンスなのだから、是非やりたい”という方ばかりでした。結果的に、検査した1084例で1例も途中で検査中止となることなく、目的の石灰化の診断を得られています。
Aさん
「そう聞くと安心するわ。今まで多くの方にされてきた検査なら任せて安心ね。」
Aさんの緊張も少し取れて、いざ先日検診の際にマンモグラフィーを撮影した部屋に到着しました。
レントゲン技師さん
「それでは、その椅子に腰かけてください。検査は右側ですので、右胸を挟みますね。
検査中にずれてしまわないように、やや強めに挟みますけど、痛い時には教えてください。」
いよいよ検査が始まります。
右胸を挟み、ずれない様にしっかりと固定しました。
技師さん
「ここでレントゲン撮りまーす。」この日、1回目の撮影です。
T医師
「目的の石灰化が良い位置にあることをレントゲンで確認したので、その位置に局所麻酔をしますね。」
T医師が局所麻酔を始めました。皮膚の表面を麻酔した時と、針が奥へ進む際に痛みを感じましたが、思ったほどの痛みはありません。
技師さん
「再度レントゲン撮りまーす」2回目の撮影です。
局所麻酔により目的の石灰化の位置が変わります。そのために、もう一度撮影するのです。
T医師
「切開して、針を入れます。そのまま組織を採取します。麻酔が効いているので痛くはありませんよ。」
2mm程の切開を入れた部位から針が入ります。
T医師
「採りますねー。」
吸引の器械が動きだし、針を回転させながらリズミカルに組織を採っていきます。
採取した組織を最後に、レントゲン撮影し石灰化がきちんと採れている事を確認します。
T医師
「Aさん。石灰化が採れましたよ。予定通りです。」
Aさん
「ありがとうございました。思っていたよりは楽だったかな。」
その後、T医師は手慣れた様子でAさんの針をいれた部位を細い紙テープで塞ぎ、その上からスポンジで圧迫するようにテープを貼っていきました。
図左)細い紙テープで「針の刺入部」を塞いだところ
図右)その上にスポンジを置いて、これをテープで「しっかり」固定したところ
T医師
「先日お渡ししたパンフレットに書いてあるように、明朝に御自分でテープをスポンジごと剥がしてください。その後、特に注意点はありません。痛みはあまりないと思いますが、念のために鎮痛剤を処方しておきます。それでは次回外来で。」
Aさんは帰宅しました。
夕食の支度をしながら、ご主人を待ちます。
夫Bさん
「今日の検査どうだった? 痛かった?」
Aさん
「思っていたほど大変では無かったわ。出血予防のためにテープを頑丈に貼られてるのが不便な感じだけどね。」
夫Bさん(貼ってあるテープを見せてもらいながら)
「本当だね。風呂は入れないようだね。」
Aさん
「明日の朝まで、このままよ。明日起きたら速効でテープを剥がして入浴するわ。」
夫Bさん
「食事とかは大丈夫?」
Aさん
「それは、いいみたい。ただ、今晩だけはお酒は控えなくちゃならないの。」
夫Bさん(笑いながら)
「お酒の好きな君には、気の毒だね。私は遠慮なく晩酌するけど、恨まないでね。」
翌日朝、Aさんは早起きして、早速テープを剥がしました。テープに圧迫のためのスポンジもくっついて外れました。
Aさん
「すっきりしたわ。傷も問題ないし、シャワーですっきりしてくるね。」
夫Bさん
「無事に済んで良かったね。まあ、一晩は少し不便だけど、癌かどうか気にして半年も経過見るより思い切って検査をして正解だったね。」
Aさん
「本当そうね。」
これで第2部は終わります。次回は、第3部< Aさん、結果を聞く >です。
石灰化3部作 第3部
<Aさん、結果を聞く>
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「良悪を区別できない石灰化」の2割が癌です。早期発見のチャンスを逃してはいけません。
江戸川病院 乳腺センター長の田澤です。
私は自身で1000件以上のステレオガイド下マンモトーム(※)の経験があり、
「石灰化は乳癌早期発見の最大のチャンス」 という確信を持っています。
是非、江戸川病院でステレオガイド下マンモトームを受けて下さい。
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