[管理番号:967]
性別:女性
年齢:41歳
質問者様の別の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |
田澤先生、お忙しい中すみませんが、また質問させて下さい。
私は晩婚で夫がおり、子供を作ろうと思っていた矢先に乳癌が発覚してしまい、一度は諦めておりました。ですがもしこの先、生理が戻った時にホルモン療法をストップして子作りしてしまったら一体どれほどリスクが生じるのでしょうか。生存率はどれ位違ってきますか。40すぎて初産ということもあり、やはり多くを望むのは贅沢な考えなのでしょうか。もしくはそれほどリスクは変わらないのでしょうか。もしそうなら何か気をつける事などがありましたら、お教え頂けましたら幸いです。今はタモシキフェンのみ治療を受けております。
どうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
術後療法中の「妊娠」ですね。
乳癌は「妊娠可能時期」の方が多いので、「しばしば、検討される」内容です。
①乳癌術後における「妊娠、出産は再発リスクを高めない」
②閉経前乳癌で「化学療法後に生理が戻った場合はLH-RHagonistを行うことで予後が改善される」
この2つの事実をどう考えるかです。
回答
「生理が戻った時にホルモン療法をストップして子作りしてしまったら一体どれほどリスクが生じるのでしょうか」
⇒上記①のように「妊娠・出産は再発リスクを高めません」
それは、私の解釈ですが…
妊娠で「一時的に高エストロゲン状態が持続」しますが、「出産、授乳」により「大幅にエストロゲン低下状態が持続」するのです。これが「再発リスクを低下させる」ので「リスクを相殺する」のです。
「ただ生理が戻っても、結果として妊娠・出産しない場合」には「エストロゲンが生理前に高い状態を繰り返す」事になるので、その場合は、「生理は止めた方がいい」のですが、『その後、妊娠・出産すればその分のリスクは相殺される』と考えられます。
「生存率はどれ位違ってきますか」
⇒上記でコメントしたように、おそらく変わりません。
ただ、「生理が戻るだけ」で「結果として妊娠・出産・授乳が行われない」場合には、リスク上昇すると考えられます。
生理をLH-RHagonistで止めないという選択をした場合には、「強い気持ちでの妊活」を心がけてください。
「もしそうなら何か気をつける事などがありましたら、お教え頂けましたら幸いです」
⇒上記コメント通りです。
生理が戻ったら「妊活に頑張る」ことです。
もしも、「結果として」妊活を諦める様な事となったら(そうならない事を願いますが…)すぐにでもLH-RHagonistで「生理をとめる」意識が必要です。
質問者様から 【感想2】
田澤先生、お忙しい中のご返答どうもありがとうございました。
とてもよく分かりました。もしその時がきたら強い気持ちで妊活に挑みます。人生一度きり、良く考え悔いなく前に進みます。色々とありがとうございました。また何か悩みが生じたらどうぞ宜しくお願いします。
ですが前々から思っておりましたが、先生もどうか無理をなさらずにお過ごしください。