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リンパ転移3個のルミナル型のオンコタイプDXを

[管理番号:12664]
性別:女性
年齢:47
病名:右乳房 浸潤がん
症状:ルミナル型(ER70% PR80% HER2タンパクほぼ陰性(2+)DISH増幅なし)
腫瘍径 2.4㎝
リンパ転移 3(センチネル2(5mm 6mm)、腋窩リンパ節1)
Ly0(リンパ管侵襲なし) V0(静脈侵襲なし)
T2 N1 M0 ⅡB期
Ki68 24%
核グレード1
投稿日:2025年04月23日

田澤先生、いつもみなさんの質問に丁寧にお答えいただいていてとても参考になります。
「『リンパ節転移があれば抗がん剤をすべき』という古い考えが完全否定される日も近いのです。」を拝見しています。

年末に見つかった右の入管がんについて、4月にようやく手術の順番がきて温存術を受けました。大きな病院なので、手術待ちが長すぎます。ルミナル型です。
主治医からは、リンパ節転移があったので、抗がん剤(AC4回・タキサン4回)、放射線、薬物療法と言われています。オンコタイプDXを希望したのですが、「閉経後の人が対象で、適応がないので、出せないし、出したことがない」と言われ、それ以上話を聞いてもらえませんでした。あとは看護師につなぎ、抗がん剤を受け入れられない私の気持ちをひたすら聞くだけという対応で、この先どう相談したらいいのか困っています。
抗がん剤前の心電図などなどの検査を受けて帰ってきました。

質問1 無知で申し訳ないのですが、私が調べて認識しているところと違うのかもしれず、教えてください。閉経前、ルミナル型、リンパ転移3はオンコタイプの適用外なのでしょうか。保険診療にならないということなのでしょうか。保険診療外として出すこともできないものでしょうか。
センチネルは2個転移/3個中していましたが、腋窩リンパ節は2個しかとっておらず、そのうちの1個が転移という結果でした。主治医が適用外と言うのは、取った母数との関連はありますか。取り切れていないものがきっとあるだろうという考え?

質問2 私はオンコタイプの結果を踏まえて抗がん剤の上乗せを決めたいのですが、
リンパ転移が微小サイズではないので、主治医に従うべきでしょうか。このような申し出は大病院では迷惑なことなのでしょうか。
帰りに、医療連携室に転院について相談したのですが、この病院に籍を置いておいたほうがいいといわれました。
乳がんと付き合っていきながら生きていくことになるので、再発も考慮すると、病院と喧嘩はできないと思うのです。とても不安です。

質問3 もしオンコタイプに出すことができたら、私のようなケースでは、オンコタイプは18を基準に考えればいいでしょうか。

質問4 子宮筋腫の核出術を20年前に受けていて、再発もして数年経過観察しています。5㎝大が2つあります。今回ルミナル型乳がんにかかり、エストロゲンの抑制が私の体には一番効果があるのではないかと思ってしまいます。このように他の婦人科の病気を抱えている場合の考え方はありますか。ただ乳がんのことだけ考えていればいいでしょうか。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「閉経後の人が対象で、適応がないので、出せないし、出したことがない」
⇒馬鹿じゃないの?この医師?? 未だにこんなこと言う馬鹿医師がいることに辟易します。

★何故、私がここまで「口悪く(大変申し訳ない)」ののしるのかというと、それにより「不利益を受けている患者さんが、質問者だけではない」からです。
大変有害と言えます。

OncotypeDXの総元締めである「エグザクトサイエンス」に教えてもらいなさい。
閉経前後に関わらず「リンパ節転移3個以内はOncotypeDXの適応」ですよ。

この先どう相談したらいいのか困っています
⇒勿論、質問者自身には罪はありませんが、やはり「病院選択に誤った」と言う意味で自己責任とも言えます。

質問1 無知で申し訳ないのですが、私が調べて認識しているところと違うのかもしれず、教えてください。閉経前、ルミナル型、リンパ転移3はオンコタイプの適用外なのでしょうか。
⇒100%適応ですよ!
その医師に教えてあげてください。是非!!

保険診療にならないということなのでしょうか。
⇒勿論保険診療ですよ。
その医師に教えてあげてください。是非!!

センチネルは2個転移/3個中していましたが、腋窩リンパ節は2個しかとっておらず、そのうちの1個が転移という結果でした。主治医が適用外と言うのは、取った母数との関連はありますか。取り切れていないものがきっとあるだろうという考え?
⇒質問者はその医師が「取り切れていないものがきっとある」と疑っているとしたら、それもあるのかもしれません。

手術は中途半端でいいから、(その分の「つけ」は)抗癌剤ゴリ押しで「抗癌剤に肩代わりさせる」なんとなく、そんな気もしますね。(私の印象)

質問2 私はオンコタイプの結果を踏まえて抗がん剤の上乗せを決めたいのですが、
リンパ転移が微小サイズではないので、主治医に従うべきでしょうか。このような申し出は大病院では迷惑なことなのでしょうか。

⇒ここまで来ると、「何故、そんな(大)病院を選んだのか?」という問題に収束しますね。

帰りに、医療連携室に転院について相談したのですが、この病院に籍を置いておいたほうがいいといわれました。
乳がんと付き合っていきながら生きていくことになるので、再発も考慮すると、病院と喧嘩はできないと思うのです。とても不安です。

⇒将来再発したら… ではなく「将来再発しないための」病院選びの方がいいと(私には)思えるのですが…

質問3 もしオンコタイプに出すことができたら、私のようなケースでは、オンコタイプは18を基準に考えればいいでしょうか。
⇒勿論25ですよ。

質問4 子宮筋腫の核出術を20年前に受けていて、再発もして数年経過観察しています。5㎝大が2つあります。今回ルミナル型乳がんにかかり、エストロゲンの抑制が私の体には一番効果があるのではないかと思ってしまいます。このように他の婦人科の病気を抱えている場合の考え方はありますか。ただ乳がんのことだけ考えていればいいでしょうか。
⇒その通りです。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/5/14
***

  

質問者様から 【質問2】

術後化学療法の必要性について(オンコタイプのため転院しました)
性別:女性
年齢:47
病名:右乳房 浸潤がん ルミナル型 (リンパ転移3つ)
症状:ルミナル型(ER70% PR80% HER2タンパクほぼ陰性(2+)DISH増幅なし)
腫瘍径 2.4㎝
リンパ転移 3(センチネル2(5mm 6mm)、腋窩リンパ節1)
Ly0(リンパ管侵襲なし) V0(静脈侵襲なし)
T2 N1 M0 ⅡB期
Ki68 24%
核グレード1
投稿日:2025年05月16日

先月温存術を受け、閉経前、リンパ転移3つなので、オンコタイプは出せないと主治
医に言われまして前回ご相談させていただきました。田澤先生のご意見通りだなと思
いまして、その後の診察の時にも繰り返し希望はお伝えしたのですが、保険適用じゃ
ない、出せないというお話が変わらないので、今後がんと付き合いながら生きていく
ために、転院を決めました。これから転院先の初診になります。そこで、また同じよ
うに要望を伝えることになるので、前提知識の確認をしたく、質問させていただきま
す。

質問1
最初の病院では、「Predict Breast」を使って今後の可能性について説明があり、抗
がん剤上乗せによる死亡リスク軽減効果が2.4%あるのでやりますという話でした。
オンコタイプが出せない場合、「Predict Breast」で考えるべきでしょうか。その場
合、2.4%をどう受け取るかというのは人によって違うと思いますが、私は2.4%の上
乗せといっても、上乗せ後でも再発により死亡するリスクが数%あるので、副作用と
2.4%による安心を天秤にかけて考えるのかなと思いました。

質問2
術後2週間のときに、PET-CTをとり、「転移無し」との診断でしたが、もしも転移し
ているリンパの取り残しがあった場合は、ここに映るものと考えて良いでしょうか。

質問3
PET-CTの結果には、「右内胸リンパ節が縦に3つ並んで集積亢進をみとめますが、い
ずれも反応性リンパ節と判断します」という記載がありました。乳がんは右外側だっ
たのですが、手術の影響による一時的なものという所見に疑問はないでしょうか。
関係ないかもしれませんが、術後水がたまり、1週間ごとに抜いてもらっている状態
でした。1か月たった今も水が溜まっていて、今週も傷口が開いて服がぬれたりして
いる状況です。

質問4
閉経前ルミナル乳がんに対してオンコタイプを出さない(出せない)と病院がいうの
は、「乳癌診療ガイドライン」にそった対応をするという前提なので、ガイドライン
が変わらない限り病院としては譲れないということが考えられるでしょうか。

質問5
治療方針について、患者の意思、要望は受け入れてもらえないのが通常なのでしょう
か。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

質問1
最初の病院では、「Predict Breast」を使って今後の可能性について説明があり、抗がん剤上乗せによる死亡リスク軽減効果が2.4%あるのでやりますという話でした。
オンコタイプが出せない場合、「Predict Breast」で考えるべきでしょうか。その場合、2.4%をどう受け取るかというのは人によって違うと思いますが、私は2.4%の上乗せといっても、上乗せ後でも再発により死亡するリスクが数%あるので、副作用と2.4%による安心を天秤にかけて考えるのかなと思いました。

⇒是非、OncotypeDX出してください。
それで決めてください。私はPredictに対するコメントはしません。

オンコタイプDX

質問2
術後2週間のときに、PET-CTをとり、「転移無し」との診断でしたが、もしも転移しているリンパの取り残しがあった場合は、ここに映るものと考えて良いでしょうか。

⇒転移が全てPETで取りこまれるわけではありません。

残存の可能性が低いとしても定期的に診察してもらう(リンパ節転移の画像診断はあくまでも超音波です)ことをお勧めします。

質問3
PET-CTの結果には、「右内胸リンパ節が縦に3つ並んで集積亢進をみとめますが、いずれも反応性リンパ節と判断します」という記載がありました。乳がんは右外側だったのですが、手術の影響による一時的なものという所見に疑問はないでしょうか。

⇒その通りです。

質問4
閉経前ルミナル乳がんに対してオンコタイプを出さない(出せない)と病院がいうのは、「乳癌診療ガイドライン」にそった対応をするという前提なので、ガイドラインが変わらない限り病院としては譲れないということが考えられるでしょうか。

⇒そんな意味不明な医師が「何を考えているのか?」私に推測せよというのは無理な話ですよ。

質問5
治療方針について、患者の意思、要望は受け入れてもらえないのが通常なのでしょうか。

⇒無論、患者さんが望まないことはしないし、(適応上問題なければ)患者さんが望むことを行います。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/6/4
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