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今週のコラム 486回目 マンモグラフィー検診 石灰化の判定 異議あり!

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このパスタソース

激旨!

 

 

 

 

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寒いから屋内ですが…

旨過ぎて、今日(日曜日)もパスタにします!

と、思わせるほどの旨さだった。

 

先週の配信の後、外来で…

palbociclibで長期cCR継続中の患者さんからの一言。

『目のところに黒い線を入れて、私こそ出ようかしら。と思ったわ。』

大歓迎です。

「我こそは!」という方、是非秘書メールを!

出演についてお話ししましょう。

 

○ 本文

マンモグラフィー読影は、(一般外科医にとって)割りがいいバイトという話は(いつぞや)させて頂きました。

その弊害の一例を紹介します。

 

 

MLO view

石灰化が2年で「新たに」出現

しかも「区域性(つまり乳管内の連続性を想像させる)」配列

 

 

 

 

 

CC view

 

これを「何と!」カテゴリー3と判定。

 

 

 

 

 

何が問題?

 

 

 

 

おそらく…(その読影医の判定を読み解くと)

カテゴリー4とするには、一つ一つの石灰化がやや「粗大」だから4と付けずらかったのだと推測します。

♯粗大石灰化は「線維腺腫」などの良性疾患で起こりがち

 

 

じゃー、問題無いんじゃないの?

 

 

 

 

「違う、違う。そうじゃない!」

決定的なことは、この方が「72歳」だということ。

 

70歳の際のマンモグラフィーで石灰化なし⇒72歳で石灰化

もう、これだけで「線維腺腫や乳腺症に伴う石灰化の可能性はゼロ(言い切ります)」

♯ 線維腺腫は閉経前にできるし、乳腺症は更年期にできます。

70歳では「完全に閉経」しているので、どちらの変化もありえないのです。

 

ultrasound view

 

MRI view

 

マンモではmassがなく、石灰化のみなのに、エコーでも(そしてMRIでも)立派な「しこり」でした。

♯ 診断は浸潤性乳管癌

 

そして、(嫌な)おまけとして…

 腋窩リンパ節、エコーでは「全く大した所見ではなかった」のに、センチネルリンパ節生検「陽性」で追加郭清とりました。