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Ki67>90%のルミナールB乳がんについて

[管理番号:11525]
性別:女性
年齢:33
病名:
症状:
投稿日:2024年01月05日

はじめまして。いつもこちらのサイトで勉強させていただいております。
田澤先生のご意見をどうしても伺いたく、ご連絡させていただきました。
2023年11月下旬に右胸のしこりに気づき、12月に受診、その日に細胞診をして数日後悪性と判明しました。
その後大病院に紹介され組織診を行い年末に結果を聞きました。

組織型:IDC Solid type
Grade3
組織的波及度:少なくともg(+)
最大浸潤径:5mm
in situ (-)
腫瘍内および周囲にリンパ球を主体とする炎症細胞浸潤がやや目立つ。腫瘍内壊死像
あり。
ER 7(50%)PgR4(1%)
HER2 :1+
Ki67 LI> 90%

術前検査でリンパ節の転移は見られず、腫瘍最大径も12mmほどでStage1と言われました。
1月後半にオペを予定しています。
当初は早期発見できてよかったと思っていたのですが、組織診の結果顔つきの悪いものだとわかり落ち込んでいます。
担当医の先生は口数が少なく、どちらかというとタチが悪いけどそんなに悲観するものではない。まぁ事実を受け入れてやることをやりましょう、抗がん剤は覚悟しといてねと言ってくれました。
アシスタントの若い先生と喋る機会が多く、「Kiが高いとかなり厳しい、術後1年は何もないと思うけどその後はわからない」というようなことを言われて、化学療法をやってもどうせ再発するのかと、小さい子供もおり悲観的になってしまっています。
長々とすみません。
田澤先生に伺いたいのは、
①私のようなケースで何年も再発せず元気にされている方っていらっしゃいますでしょうか。
②田澤先生の見立てで私の生存率や無再発率はどのようになりますでしょうか。
③Kiが高いため手術までに大きく進行しないか心配なのですが、約1ヶ月で浸潤系が増大するようなことはあるのでしょうか。

お忙しいところ恐縮ですが、お返事お待ちしております。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

①私のようなケースで何年も再発せず元気にされている方っていらっしゃいますでしょうか。
②田澤先生の見立てで私の生存率や無再発率はどのようになりますでしょうか。
③Kiが高いため手術までに大きく進行しないか心配なのですが、約1ヶ月で浸潤系が増大するようなことはあるのでしょうか。

⇒最大浸潤径が5mmなのに「厳しい」など言うような医師に私は興味が全くありません。

無論再発率は5%以下でしょう。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/1/13
***

質問者様から 【質問2】

ミレーナとの関係
性別:女性
年齢:33
病名:右乳がん
症状:
投稿日:2024年01月23日

田澤先生、ご多忙中にお返事いただき本当にありがとうございました。
田澤先生のおかげでなんとか手術まで気持ちを保つことが出来ました。
また新たに伺いたいことが出てきまして、ご連絡させていただいております。

先日、部分切除オペを受けました。
センチネルリンパ節生検を行い、転移なしでした。
今は詳しい病理結果を待っているところです。
BRCA遺伝子は陰性でした。

今になって気になっているのは、私が10ヶ月ほどミレーナを入れていたことです。
関連はわかりませんが乳がんの診断を受けて即日抜去しました。
乳腺の先生に関連性を聞くと、
「関係ありません、
今の腫瘍サイズ(12mm)からして、ミレーナ装着前からその芽は存在していたはずです」
と言われました。
ちなみに術前生検の結果でプロゲスロン受容体は1%以下でした。

過ぎたことなので今から考えても仕方ないのですが、
娘にミレーナなどのホルモンに関連するものは避けるよう注意するべきかも気になります。

今回田澤先生にお聞きしたいのは、
①私の乳がんとミレーナの関連性について、どのようにお考えになりますか?
kiが高値の場合、10ヶ月で0から12mmになることはありえるのでしょうか。
②娘にミレーナなどのホルモンに関連するものは避けて生きて行くよう注意するべきでしょうか。

ご多忙中に大変恐縮ですが、お返事お待ちしております。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

①私の乳がんとミレーナの関連性について、どのようにお考えになりますか?
⇒ありません。

②娘にミレーナなどのホルモンに関連するものは避けて生きて行くよう注意するべきでしょうか。
⇒不要です。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/2/8
***

質問者様から 【質問3】

ミレーナについて
性別:女性
年齢:33
病名:右乳がん
症状:
投稿日:2024年01月30日

先日はお忙しい中お返事をいただき誠にありがとうございました。
田澤先生からのお返事で何とか気持ちを保つことができました。

先日温存手術を行い、リンパ節転移もありませんでした。
今病理結果を待っています。

ひとつ、田澤先生に伺いたいことがあります。
それは私が乳がん発覚前から月経過多と避妊目的で10ヶ月間ミレーナを入れていたことです。

担当医に聞きましたが「ミレーナは関係ないと思います」
ということでした。
自身で論文を探して読んでも、
1年以内の使用で乳がんリスクは上がらないということでしたが、
本当に関係がなかったのか考えてしまいます。

①術前ki67が90%だったのですが、増殖率が高い場合10ヶ月で腫瘍が0から1.1cmになる可能性はあるのでしょうか。
②娘がいるため、ホルモン剤の類は今後控えるよう伝えた方がいいのか

ご教示いただけますでしょうか。
お忙しいところ大変恐縮ですが、宜しくお願い致します。

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

①術前ki67が90%だったのですが、増殖率が高い場合10ヶ月で腫瘍が0から1.1cmになる可能性はあるのでしょうか。
⇒大きな勘違いがあります。

癌細胞は発生してから「しこりとなるまで」には5年くらいはかかっています。(その「どこかの時点」で診断されるわけです)
1年前に0というのはありえません。

②娘がいるため、ホルモン剤の類は今後控えるよう伝えた方がいいのか
⇒全く、不要です。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/2/9
***

質問者様から 【質問4】

ルミナールBの抗がん剤選択について
性別:女性
年齢:33
病名:右乳がん
症状:
投稿日:2024年02月09日

田澤先生、ご丁寧にお返事いただきありがとうございます。
術後の病理結果が出たのですが、抗がん剤の選択についてご相談したく、
再度質問させていただきます。
よろしくお願いいたします。

腫瘍径 10×10×10mm
浸潤系 10×6mm
組織的波及度 g(+)
脈管侵襲 Ly0 v0
in situ(-)
切除断端(-)
核グレード3(全部3点の計9点)
ER  score6 40%(領域性あり)
PgR score4 3%
HER2 1+
Ki67>90%
リンパ節(0/4)

オンコタイプをしても結局ハイリスクで出るだろうということで、オンコタイプしませんでした。
乳腺外科の主治医からは、小さいけれど悪性度が高いため、抗がん剤した方が良いということで、
TC×4クールのあと、ホルモン療法と放射線治療を提案されました。
術前には抗がん剤5ヶ月かもと聞いていましたが、小さかったのでTCでよいだろうという判断だそうです。
TCを行うことによって無再発率を80%台から90%台くらいにできる予想とのことでした。

その後腫瘍内科の先生と話し、TC×4クールで話が進んでいたのですが、
私の方からddAC+weeklyPTXだともっと成績が上がるのか質問したところ、
きつくても1%でも再発率を下げたいというご希望があればもちろんそっちでも良い。
との返答でした。
担当医にお任せします、ということならばTCになるということでした。
私から質問しない限り自動的にTCになる感じでした。
私としては多少しんどくても再発率を下げたい気持ちが強いのですが、
そこまでしてやる価値があるのか、もともと不整脈たまにあるためACの心毒性も気になっています。
ただ、小さくても悪性度がかなり高そうなので、必要ならばAC+パクリを覚悟しようと思っています。

①田澤先生でしたら、TC×4とddAC×4+weeklyPTX×12のどちらをおすすめされますか?
また、それぞれを行った場合の無再発率・生存率を教えていただけますか。
②術前1ヶ月ほどタモキシフェンを服用していたのですがKiが高いままということは、ホルモン療法の効きが悪いということなのでしょうか。
③術前術後1ヶ月間ほど、左足がだるかったり、左脇腹、左臀部、左肋骨あたりに違和感があります。日によって感じる部位が違うのですが、遠隔転移の可能性はありますか?

ご多忙中大変恐縮ですが、お返事お待ちしております。

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。

①田澤先生でしたら、TC×4とddAC×4+weeklyPTX×12のどちらをおすすめされますか?
また、それぞれを行った場合の無再発率・生存率を教えていただけますか。

⇒直接比較はないので、TCでいいと思います。
OncotyepDXしていないので再発率は不明です。(腫瘍径が小さいのだから、抗癌剤すれば5%前後と思いますが)

②術前1ヶ月ほどタモキシフェンを服用していたのですがKiが高いままということは、ホルモン療法の効きが悪いということなのでしょうか。
⇒全くの考えすぎ

もしも考えるのであれば「真逆」ですよ。
ホルモン療法に感受性のある癌細胞(つまり大人しい)が選択的に死滅したために「比較的、ホルモン療法に感受性の低い癌細胞(つまり激しい)が選択的に生き残った=病理結果でKi67高値
           ↑
     こちらの方が理論的ではないでしょうか?(実際のところは不明ですが)

③術前術後1ヶ月間ほど、左足がだるかったり、左脇腹、左臀部、左肋骨あたりに違和感があります。日によって感じる部位が違うのですが、遠隔転移の可能性はありますか?
⇒ありません。
 どう考えても「ストレスによる卵巣が不安定となったためにホルモン刺激で起こる症状」にしか見えません。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/2/20
***

質問者様から 【質問5】

Ki高値のルミナルB
性別:女性
年齢:33
病名:右浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2024年04月15日

お世話になっております。
田澤先生のお返事を糧に、前を向いて生きていけています。
感謝してもしきれません。本当にありがとうございます。
前回抗がん剤について質問させていただき、
浸潤径10×6mmと早期癌ではあったものの、グレード3、Kiが90%と悪性度が高かったため、
今できる治療は最大限努力して受けよう、という考えに至り、
現在ddAC+wPTXを行っています。
幸いにも大きな副作用はなく、日常を送れています。

不安になるたび、きっと大丈夫、と自分を励まして過ごしているのですが
悪性度の高さがどうしても頭から離れず、不安に駆られるときがあります。

先生に伺いたいことがございます。

①術後病理にて、「腫瘍周囲に高度のリンパ球浸潤を認め髄様癌の特徴が見られるが、領域的にERが陽性であったため浸潤性乳管癌とした。」との記載がありました。
私としては、悪性度が高かったにも関わらず、リンパ節転移陰性、脈管侵襲陰性で、
広がりも乳腺内にとどまっていたのは、リンパ球が囲んで押さえ込んでいてくれたのかな?と想像しているのですが、先生はそういった症例のご経験はありますか?

②今までのQandAを拝見していて、1センチ以下の再発はほとんどないとご回答されているのを励みにさせていただいております。私のような高悪性度の場合でも早期発見し、正しく抗がん剤を行えば、ほとんど再発はないということでしょうか?

③私の様な場合、万が一再発するとしたら何年後が要注意でしょうか。また何年過ぎたら安心という目安はありますか?

④できる治療は全て受けたいと思っており、ホルモン療法と一緒にTS-1もできたら服用したいと考えているのですが、10mmのがんではやりすぎでしょうか?

お忙しいところ大変恐縮ですが、お返事いただけますと幸いです。

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。

①術後病理にて、「腫瘍周囲に高度のリンパ球浸潤を認め髄様癌の特徴が見られるが、領域的にERが陽性であったため浸潤性乳管癌とした。」との記載がありました。
私としては、悪性度が高かったにも関わらず、リンパ節転移陰性、脈管侵襲陰性で、
広がりも乳腺内にとどまっていたのは、リンパ球が囲んで押さえ込んでいてくれたのかな?と想像しているのですが、先生はそういった症例のご経験はありますか?

⇒考えすぎです。

②今までのQandAを拝見していて、1センチ以下の再発はほとんどないとご回答されているのを励みにさせていただいております。私のような高悪性度の場合でも早期発見し、正しく抗がん剤を行えば、ほとんど再発はないということでしょうか?
⇒同様です。

③私の様な場合、万が一再発するとしたら何年後が要注意でしょうか。また何年過ぎたら安心という目安はありますか?
⇒ありませんが、5年が一つの目安で、それ以降どんどん下がっていきます。

④できる治療は全て受けたいと思っており、ホルモン療法と一緒にTS-1もできたら服用したいと考えているのですが、10mmのがんではやりすぎでしょうか?
⇒TS-1については「お知らせ」をよく見てください。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/4/23
***