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今週のコラム 387回目 地元医師からの真逆な反応

4月! 春ですね。

春と言えば…

中山美穂の「white spring」とか、柏原芳恵の「春なのに~涙がこぼれます」なんかつい口ずさんでしまいますね!(強引に)

と、それは冗談として私的には待ちわびていた春。

(ランニング的に)身体は動くし、汗かくし。

 

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そしてなんといっても屋上!

市川シャポーの焼き鳥達も屋上で喜びの舞

 

 

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バウムクーヘンも屋上でこそ輝く

治一郎とチョコバウム

 

 

○ 本文

「掲示板投稿」

この一週間、みなさんの反応を見ていました。(企業でいうところのマーケッティングリサーチです? )

「過激な言動はお控えなすって」と言う注意を前提として、「無難ばかりの内容よりも、オンリーワンとしての熱い思い」を伝えなさいよ。

そんな総評だった(解釈間違ってないですよね?)と理解しています。

 

前回のコラム「386」や(久しぶりの)「掲示板投稿」では『診断の問題』に焦点を挙げていました。(実際に、その流れで今回のコラムも次回YOUTUBEの内容も診断に焦点を当てるつもりでした)

しかし、この3,4日で「流れ」が変わりました。

それは、「ある報告書を受け取った」からであり、更にたまたま偶然に別の患者さんから(まるで真逆な)「悲痛な叫び」を受けたったのです。

(同様な手術をしているのに対して)全く異なった反応に矢継ぎ早に接したことで、私の関心は「診断⇒治療」へ急流の如く流れを変えたのです。

①ある報告書

背景 前医での術後鎖骨上リンパ節再発

前医で手術不能と言われ『その部位の手術はレアだから』と言われた(「レア」って、何だそりゃ?)

海を越えて(海外ではありません)当院を受診、手術となりました。

術後照射も当院で行い(かなり遠方からの連日通院完遂!)

術後の抗がん剤は地元をご希望され、地元を紹介

★「あるある」ですが、地元紹介と言っても殆どの方は「元の病院は避け」て(地元の)別病院を(ご希望され)、結果そのようになります。

そして、その病院から「引き受けましたよ」という報告書となります。

 

(以下、一部抜粋)

ご紹介いただきました○○さん、本日診察させていただきました。○鎖骨上リンパ節への転移に対し、先生に根治切除、根治照射いただいています。本日のエコーでは両側乳房に腫瘤陰影を認めず、両側腋窩リンパ節、鎖骨下・頸部リンパ節に腫大を認めませんでした。

鎖骨上リンパ節に対する手術治療に関する明確なエビデンスはありませんが、個人的経験からすると鎖骨上・頸部リンパ節郭清+放射線治療後に局所再発や遠隔転移をきたした経験は意外と少なく、また大きなデメリットもありませんので、私のような古い乳腺外科医としては、エビデンスがないからしてはいけない治療とは考えていません。むしろ取れるものは取った方が個々の症例ではメリットがあると考えています。

 

これに対し、

②悲痛な叫び

受診した地元の担当医からの痛烈な非難?

○○さんは、何故そんなリスクの高い手術をしたいと思ったのですか?

リスクや後遺症の方が怖い。それに手術しても生存率は変わらない。注1)

(そして私が提案した薬剤に対して)何故この薬剤?

少し抗癌剤をしたくらいでは、○○さんの癌はトリネガだからすぐ出てくる可能性が高い。

無責任な治療です。

もし、又再発したらどうするんですかね?その後の治療はどぅお考えですかね?

 

★ ②は何回読み返しても私には納得がいかない。

特に注1)に対しては、是非『今週のコラム 362回目 鎖骨上リンパ節郭清 – 鎖骨上リンパ節再発に対して手術を断られることは妥当なのか?』を読み返してほしい。

その医師にここまで私は非難されなくてはならないのか?

 

★★ いろいろ考えると…

そもそも「正しい」「正しくない」の前に、選択肢があることが重要なのではないか?

そう考えるに至りました。

詳しいことは次回コラムか、(もしくは)掲示板で語ることにしたい。