[管理番号:9636]
性別:女性
年齢:48
病名:浸潤性乳管癌 ホルモン受容体陽性 HER2陰性 ki6720% 術前の画像検査でステージ1
症状:胸のしこり 右乳腺1時方向に約12.8㎜(cT1c,cN0)
投稿日:2021年8月16日
4月に胸のしこりに気がつき、クリニックを受診、超音波検査で再検査となり、大きい病院を紹介され、5月~6月にかけてマンモグラフィー、超音波検査、MRI、CT、骨シンチ検査しました。
リンパ転移なく、術前画像診断でステージ1とのことです。
術前ホルモン療法で6月末から4週に1回リュープリン注射、タモキシフェン10㎎2錠飲んでいます。
閉経前の術前ホルモン療法はガイドラインに明記されていませんが、手術の時の切開創が縮小する可能性があるため行ってみる価値はありますとのことでやっています。
3ヶ月で一度評価して、手術かホルモン継続の選択をしていただき、ホルモン治療を行うのであれば、さらに3ヶ月続けたあとに手術を検討しますと言われています。
最近この治療方法で大丈夫なのか心配になってきました。
発見からもうすぐ5ヶ月位たちますし、このまま手術をしないでホルモン療法はを続けて大丈夫なのか、手術をすべきなのか自分だけでは決めかねます。
先生でしたらどのような診断をされるのかご相談させていただきました。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「先生でしたらどのような診断をされるのか」
⇒当然、手術です。
1.そもそも腫瘍径12.8mmで術前治療する理由がない
2.術前ホルモン療法はリスクが高いため「決して」閉経前乳癌に対して行うべきではない
質問者様から 【結果2 】
治療方法について
性別:女性
年齢:48
病名:乳がん
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
先日はお忙しい中の回答ありがとうございました。乳がんプラザを拝見しとても参考になっております。田澤先生のおかげで術前ホルモン療法はやめて手術をすることに踏みきることができました。それでも9月はいっぱいで10月中旬の予定です。術後は放射線治療をする予定です。術後の組織検査の結果、治療方法等で不安な時はまた先生に相談させていただきたく思っております。
<Q&A結果>
質問者様から 【質問3 】
術後の治療について
性別:女性
年齢:48
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年11月21日
田澤先生こんにちは。
前回の質問では先生のお言葉のおかげで手術へ踏み切ることができ本当にありがとうございました。
無事10/(下旬)に手術(部分切除)が終わり、先日病理組織診断の結果が出ました。
病理組織診断:浸潤性乳管癌
腫瘍の大きさ:10×9×9㎜(浸潤径)
リンパ管侵襲:Ly0,静脈V0
核グレード分類:Grade1
断端:陰性
リンパ節転移(-)センチネル(0/1)
治療効果判定:Grade1a
ホルモン受容体:(エストロゲン受容体
100%,プロエストロゲン受容体30%)陽性
HER2タンパク:Score1
ki67:20%
病期分類:ypT1b,ypN0(sn)M0
ypStageⅠ
の診断です
【術後治療方針】
ホルモン受容体が強く発現していることから、女性ホルモンをエサに癌細胞が増殖することが推定されます。
体内で女性ホルモンを作らせなくする、または女性ホルモンを癌細胞が取り込む前に薬物と癌細胞を結合させる、などの内分泌療法を行うことで癌細胞の増殖を抑制する効果があります。
5年間の加療を予定しています。
上記の病状説明を受けました。
これから放射線治療予定です。
薬は、タモキシフェンを5年服用し、リュープリンはどちらでも大丈夫ですと言われました。
乳がんQ&Aを色々拝見させていただき、リュープリンは不要なのかなと思いながらも、自分で判断できず主治医に相談したところ年齢的には微妙で、閉経していれば不要だが、まだ閉経していないからという事で2年投与することになり、今回は3ヶ月のリュープリンを投与し、副作用が強ければリュープリンはやめましょうということになりました。
田澤先生でしたらどのように治療をするのかお聞きして今後の参考にしていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
「田澤先生でしたらどのように治療をするのかお聞きして今後の参考にしていきたいと思っております。」
⇒tamoxifen単独です。
詳細は『今週のコラム 303回目 閉経前ホルモン療法 まとめ』を熟読ください