「アライブ」観ています
医師として「多少」気になるところはありますが…(例えば「膀胱がん患者」さんに肺転移が出現し、胸水貯留も認めた際には「癌性胸膜炎の疑いもあります」ではなく、「癌性胸膜炎もあります」と断定でいいと思います)なかなか興味深いです。
先週は大きな展開がありました。
梶原医師(木村佳乃)の上司(須藤医師)が行った医療ミスが「下大静脈の縫合による狭窄」であることが明らかになり、(責任をとり辞職し)謝罪しました。
☆下大静脈損傷による出血
外科医として、いろいろ思いはあります。
まともに下大静脈から出血していたら術野は「血の海」となって手が付けられない筈。
とすると、それほどではない(十分コントロール可能)から梶原医師が(術中、主張したように)ガーゼによる圧迫(パッキングと表現してますね)し、出血が下火になってから「慎重に」縫合すべきだったと思います。
♯人間の身体には「凝固作用」があり、圧迫しているうちに出血は下火になることが期待できるのです。
それを「この程度なら(ガーゼ圧迫するまでもなく)いきなり縫合でクリアできる」と判断したわけだから「判断ミス」との解釈は妥当です。
結果的に、その狭窄により心臓への静脈還流が低下(心臓への血液の戻りが低下)して血圧を保てなくなり(結果として)低酸素脳症をきたしたというのが事実のようです。
ドラマでは、須藤医師は(心の中で)『(今の縫合で)もしかすると狭窄を作ったかもしれない』と危惧しながら、後処理を梶原医師に任せています。
暫くした後に「血圧の急激な低下」を起こした際、(その場に)須藤医師はおらず、梶原医師は『その後に自分が行ったガーゼ圧迫が強すぎて(静脈が潰されて)静脈還流が低下したのが原因なのか?(それとも)須藤医師の縫合により狭窄したのではないか? どちらなのか確信が持てていなかった。という設定のようです。』
ただ、(もしも圧迫による一時的な狭窄ならば)血圧低下時に「慌てて」解除すれば回復するわけだから、梶原医師(の頭の中)には「須藤医師の縫合が原因では?」という疑いの方が強かったと思います。(実際、そんなニュアンスでドラマ作りされています)
☆それでは、あの場合(血圧低下時)、何がベストだったのか?
下大静脈の縫合による狭窄が原因なのだから、それを緩めればいいのでは?
当然、理屈ではそうなりますが、
(おそらくoozingしているであろう)悪い視野の中で縫合糸を正確に切離するのには勇気がいる(切離したとたん血管に穴が開くわけですから、大出血して血の海となることが予想される)し、それを躊躇なく正確にできるのは(漫画の中の)ブラックジャックだけでしょう
○それでは、あの場合須藤医師はどうすべきだったのか?
あのケースでは、(致死的となるほどの)狭窄を作ってしまったかもしれない。と自覚しているのであれば、須藤医師は(他に予定があったのでしょうが)あの術野から離れるべきではなく、(きちんと見守って)血圧低下の際に責任を持った処置を自ら行うべきだったでしょう(再出血覚悟で狭窄部を解除するのは命がけとなりますが、それを選択肢とできるのは執刀医だけなのです)
☆おそらく、あのドラマを観ている外科医の中には『このケースで医療過誤とするのは、あんまりだ。(結果として)下大静脈狭窄を作ったとはいえ、(ガーゼ圧迫では出血がコントロールできない可能性もあったわけだから)致命的となるほど出血している下大静脈を縫合するという判断に決定的な落ち度はない。』との意見もあるでしょう。
同じ外科医として、私も引っ掛かりを多少なりとも感じながら観ていましたが、やはりKey Pointは「術野から離れたこと」だと思います。
(術野を離れたことで)「あらゆる手段を講じて最善の処置をしたが救命できなかった。」と(家族に)言える立場ではなくなってしまっているのですから。
○今朝は少々前置きが長くなりましたが、本編に入ります。
年齢 30-39歳
入院期間 3日間
痛み 5(術直後) 1(翌日)
術後翌日には腕が垂直に上がり、身をもって先生のゴッドハンドを実感しました。
退院したその足で子供のスクールのお迎えに行きました。誰も私が術後翌日だと気づいていませんでした 注 1 )。(←元気過ぎて)
御礼が書ききれません。
本当に本当に有難うございました!!
退院したその足で子供のスクールのお迎えに行きました。誰も私が術後翌日だと気づいていませんでした 注 1 )
⇒とても嬉しいことです。30歳代の方は、翌日から職場復帰したりしています。
年齢 30-39歳
入院期間 3日間
痛み 1
手術直後は動くなんて無理と思いましたが数時間経ったら少し痛いけど普通に動けている自分にびっくり!退院日には腕をぶんぶん回せるくらい回復してました。
田○先生本当にありがとうございました。
術「直後」は皆さん「とても歩いてトイレなんて行けそうにない」と仰りますが、
(4h後安静解除の頃には)歩いてトイレにも行ける位になるのです。(なので尿管も入れません)
年齢 50-59歳
入院期間 2泊3日
痛み 5(術当日) 1.8(退院時)
転院して田○先生に手術して頂くことが出来、本当に良かったです。心より御礼申し上げます。
また、病院のスタッフの皆様にも大変良くしていただきとても感謝しています。有難うございました!
病院スタッフ(病棟看護師)は、若くて元気がいいので患者さんの評判もいいようです。
入院期間 3日間
痛み 0
この度は大変お世話様になりました。
初めての経験でしたのでとても心配でしたが先生様のご説明と技術で本当に安心と共に無事に終わりましたことに感謝いたしております。痛みは一度もありません有難うございました 注 2 )。
痛みは一度もありません有難うございました 注 2 )
⇒中には、殆ど痛みがないという患者さんもいらっしゃいます。
術式にもよりますが、大変喜ばしいことです。
年齢 40-49歳
入院期間 3日間
痛み 0
麻酔の影響で1日入院を延ばして 注 3 )いただきありがとうございました。
私は寝る時にバンザイをする癖があるのですが、きがつけば無意識にその体勢で寝ていたので、そのくらいスムーズに動かせています。まだこれからの治療方針が出る前ですので、心配はあります。
でも”プラザ”の方に書いてあったように、私はよくなる絶対大丈夫と信じて、術後の検診を待ちたいと思います。ありがとうございました。
麻酔の影響で1日入院を延ばして 注 3 )
⇒入院期間は3日(2泊3日)⇒4日(3泊4日)ということですね?
麻酔の影響とは「吐気」だと思いますが、「台風で新幹線が止まっているから」という理由で(退院が)1日延びた方以外に、退院日が伸びた方の記憶がないのですが…
通常は、術翌日(退院日午前中)には殆ど回復していて、(まだ多少残っている方でも)「制吐剤」を処方する程度となっています。