[管理番号:7808]
性別:女性
年齢:52歳
病名:乳がん
症状:右脇の張りと痛み
2年前の11月に右胸全摘、広背筋からの同時再建をしました。
RE陽性、H E R2陽性、グレード3、リンパ節転移無し
術後タキソテール4回、ハーセプチン18回、ホルモン療法中です。
今年8月初めから脇の痛みと腫れがあり、お盆の検診でその旨伝えましたが、触診にて同時再建しているから仕方ないとの診断。
しかし痛みは治らず、今月(上旬)日の夜に痛みが酷くて眠れないほどになりました。
翌日形成外科で診察を受け、念の為にCTを撮ったらリンパに腫れがあるとの診断を受け、乳腺の医師にエコーをしてもらいました。
出血しているのかなぁと言いながら溜まっていたリンパ液を抜いてもらい、同時に細胞診に出すことになりました。
術後すぐにリンパ液が溜まることはあっても、2年近く経ってリンパ液が溜まる症状は初めてなので原因はわからないと言われました。
その後造影CTを撮り、昨日結果を聞いたら細胞診の結果はいいが、リンパ節に怪しい影があるからと針生検をしました。
この結果が癌なら化学療法をすぐにすると言われて不安でたまりません。
この影が血液の塊ならいいけどねと言われましたが、先生は化学療法の話ばかりしていたので、やはり癌の可能性が高いのでしょうか?
分かりづらい文章で申し訳ありませんが、来週の結果を待つまで心配で質問させていただきました。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「その後造影CTを撮り、リンパ節に怪しい影があるからと針生検」「この影が血液の塊ならいいけどねと言われました」
⇒これを解釈すると…
その(CTでの)怪しい影は「リンパ節なのか? 血液の塊なのか?」ということのようです。
血液の塊をリンパ節と間違って針生検するのは非常に不自然に感じるので、やはりリンパ節なのではないかと思います。
「この結果が癌なら化学療法をすぐにすると言われて」
⇒なぜ、腋窩郭清(手術)しないのか?(不思議です)
質問者様から 【質問2 】
リンパ節に再発か?
性別:女性
年齢:52歳
病名:乳がん
症状:リンパ節の腫れと痛み
本日はお忙しいなか、ご回答頂きありがとうございました。
急ぎで再質問させて頂きます。
田澤先生は郭清手術をなぜしないかとの事。
主治医はリンパ節の影が静脈の近くで手術が難しい、なおかつ広背筋からの再建をしているため、癒着もあるから無理だと言われました。
だから抗がん剤治療と言われたのですが、やはりそうなりますか?
また、放射線治療は無意味でしょうか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「主治医はリンパ節の影が静脈の近くで手術が難しい、なおかつ広背筋からの再建をしているため、癒着もあるから無理」「だから抗がん剤治療と言われたのですが、やはりそうなりますか?」
⇒実際に画像を見ていないので「本当に無理なのか?」私にはコメントできません。
そもそも腋窩再発の手術をしたことが無いような医師には(担当医がどうなのかは不明ですが)判断はできないでしょう。
★私は(QandAのお陰?で)日常的に「他院で腋窩再発した患者さんの手術」をしているので、(そして、その病院では「手術の提案」がない)、それらの医師が手術を選択しなくても、「本当に無理なの?」と正直「鵜呑み」にはできないのです。
『今週のコラム 185回目 腋窩再発vol. 1 腋窩郭清が必要な場合には、是非「病院選び」に慎重になりましょう。その選択が第1のturning pointとなるのです。』~『今週のコラム 187回目 腋窩再発 vol. 3 初回術後の補助療法としては
pertuzumabが投与されていない ので、この機会にtrastuzumab + pertuzumab +docetaxelをやりましょう。』をご参照のこと
今週のコラム 185回目 腋窩再発vol. 1 腋窩郭清が必要な場合には、是非「病院選び」に慎重になりましょう。その選択が第1のturning pointとなるのです。
今週のコラム 186回目 腋窩再発vol. 2 内側アプローチの肝(キモ)は、癒着していない奥(レベルⅡ)から郭清することで再手術であることの欠点(risk)の回避なのです
今週のコラム 187回目 腋窩再発 vol. 3 初回術後の補助療法としてはpertuzumabが投与されていない ので、この機会にtrastuzumab + pertuzumab + docetaxelをやりましょう。
「また、放射線治療は無意味でしょうか?」
⇒局所再発ならば…
当然、考慮すべきです。
質問者様から 【質問3 】
リンパ節に再発か?
性別:女性
年齢:52歳
病名:乳癌
症状:右脇のしこり
田澤先生、先日は的確なご回答を頂きありがとうございました。
針生検の結果、癌細胞は見つかりませんでした。
しかし脇の違和感はまだあり、本日主治医にエコーをしてもらい、溜まったリンパ液を抜いてもらい再び細胞診に出しました。
合わせて腫瘍マーカーもしました。
針生検で癌細胞が見つからなかったにも関わらず、再び細胞診をしたのはCTに写っていた嚢胞のような物が怪しいのでしょうか?
主治医によると、甲状腺では嚢胞はあるが乳腺では見たことがない。
私も初めての事だし、こんな症例報告も聞いたことさがないのでわからないと言われ落ち込みました。
私の脇のリンパには何が起きているのでしょうか?
このまま経過観察で大丈夫でしょうか?
癌細胞が見つからずホッとしていましたが、針生検で出ない事もあると言われたことが頭から離れません。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「針生検で出ない事もあると言われた」
⇒組織検査は100%確定診断でなくてはいけません。
この手のことをいう医師は(私は)信用できません。
針生検で確定診断ができない、更にリンパ液が溜まって困るのであれば、(確定診断も兼ねて)郭清すべきでは?
質問者様から 【質問4 】
セカンドオピニオンについて
性別:女性
年齢:52歳
病名:乳がん
症状:右脇のしこりと痛み
田澤先生、いつもお忙しい中ご回答頂きありがとうございます。
先日の細胞診と腫瘍マーカーの結果は大丈夫でした。
しかし、右脇のしこりと痛みは変わらずです。
主治医は右脇のしこりが静脈の近くなのと、広背筋からの同時再建をしているため、廓清手術ができないと言われました。
脇のリンパが溜まったら抜きに来るくらいしか方法はないとも言われました。
経過観察だけでは不安で、セカンドオピニオンも検討中です。
田澤先生は、この状態だと他の医師に意見を聞くべきだと思われますか?
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
「田澤先生は、この状態だと他の医師に意見を聞くべきだと思われますか?」
⇒そう思います。
少なくとも「本当に、手術できないのか?」聞いてみるべきです。
質問者様から 【感想5 】
*「質問」ではなく「感想」として扱います。
右脇の腫れと痛み
性別:女性
年齢:52歳
病名:乳がん
症状:リンパ節の腫れと痛み
田澤先生、こんばんは。
右脇の腫れがどんどん酷くなり落ち込む日々です。
前回先生に他の先生に手術が出来るか確認するべきだと言われ、ようや
く先生に診て頂こうと決心がつきました!
本日掛かり付けの病院に紹介状の依頼をしましたので、準備が整い次第
田澤先生に診察して頂こうと思っております。
何度かご回答いただきありがとうございました。
伺った際はよろしくお願いします。