[管理番号:7458]
性別:女性
年齢:35歳
病名:トリプルネガティブ乳癌
症状:
去年11月、痛みを伴うしこりがあり産婦人科てへ行きました。
産婦人科では、なんだろう??
炎症とかかな。
とのことで、ロキソニンの処方。
すぐには痛みは引かなかったですが、
再院せず、おちついてきたため様子を見ていました。
1月に再度痛みを伴い、同時におおきさが4.5センチぐらいになっていたため、乳腺科にいきました。
マンモは痛いので拒否して、とりあえず点滴で炎症を抑えて、飲み薬をもらい、数日後痛みが引いてから針生検を。
針生検、血液検査では、良性とでました。
良性とでたので安心していたのですが、しこりは相変わらず触れると痛いので、日常生活に支障がありました。
良性なので、3か月後に定期検診しながらにしてもいいよ。
と言われていましたが、何しろしこりが大きく邪魔だったので、迷いましたが 良性腫瘍の切除をすることにしました。
良性だったからかわかりませんか、1か月ちょっと待たされて5月中旬。
その間、しこりは、おおきくなっていって外観だと、4.5センチぐらいだったものが7センチぐらいになっていました。
ぶじに、部分切除の手術はおわりましたが、そのときは線維腺腫の診断でした。
退院後来院したときに、まさかの病理の結果が悪性だったと言われてしまいました。
そこから、地元の病院に転院して
全摘をおわらせて、もうすぐ化学療法がはじまるところなのですが。
トリプルネガティブ
グレード3
ki67 90パー以上
とでていますが、全摘したものにも悪性の癌はいませんでしたし、リンパにも転移はありませんでした。
11月からあったしこりが悪性だった。
悪性度も高く、しこりだって、1か月足らずでぐんぐん大きくなるのが自分でもわかるぐらい。
リンパにも転移がないのは、ほんとに不幸中の
幸いだとは思うのですが、こんな例もあるんですかね?!
ちなみに、良性腫瘍を摘出してくれた先生は、取れた腫瘍も、丸くてするっと取れるタイプだった。
なぜ病理に出すまでわからなかったかとゆうと、中が壊死していたとのことでした。
この流れで、なにか診断など疑うところとかあれば教えてください。
これは通常の流れではないですよね。
とは、おもってるのですが、、、
化学療法には前向きなんですが、先生でしたら化学療法にどのような薬を使われますか?
あと、わたしのような状態で最初から悪性だと見つけるにはほかにどのような方法があったかもあれば教えて欲しいです。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
表題に「ご意見聞かせてください。」とあるので、率直に言いますが…
(結果として癌だったから言うわけではありませんが)急に大きくなった4.5cmのしこりを『良性なので、3か月後に定期検診しながらにしてもいいよ』というセンスに問題があるのでは?
そもそも「この大きさのシコリの針生検を外している」ような医師に何を言っても仕方がない(厳しいようだけど、まともなレベルではない)
技術レベルの問題もあるが、(それと同じくらい)「4.5cmものシコリを放置」するセンスは臨床的な経験不足を非難されてしかるべきでしょう。(厳しい言い方をしてしまいましたが)
「その間、しこりは、おおきくなっていって外観だと、4.5センチぐらいだったものが7センチぐらいになっていました。」「そのときは線維腺腫の診断」
→1か月足らずに、こんなに増大していて「線維腺腫」と診断していること自体、クレイジー! (針生検の「良性」を信用していたとしても、最低限「葉状腫瘍(しかも境界悪性以上)」かもしれない! という認識がなくてはいけません。
「こんな例もあるんですかね?!」
→回答①「こんな」とは「増殖のわりに、リンパ節転移がない」ことを言っているのですか?
それであれば答えは「Yes!」
「増殖スピードが高い」ことと「周囲への浸潤しやすさ(リンパ管や血管への浸潤)」は、時に乖離します。(裏をかえせば、それで画像上良性にも見えてしまうのです。)
→回答②「こんな」とは「この大きさの乳がんを針生検で外す」ことを言っていますか?
それであれば答えは「No!]
絶対にあってはいけないことです。
「この流れで、なにか診断など疑うところとかあれば教えてください。」
→病理結果が全てです。
「先生でしたら化学療法にどのような薬を使われますか?」
→トリプルネガティブなのだから、「アンスラサイクリン+タキサン」の一択です。
「あと、わたしのような状態で最初から悪性だと見つけるにはほかにどのような方法があったかもあれば教えて欲しいです。」
→普通は最初から(針生検で)悪性と診断されます。(診断は100%でなくてはいけないのです)