[管理番号:7333]
性別:女性
年齢:37歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
田澤先生はじめまして。
ご多忙の中、コラムはじめQ&Aコーナーを設けて下さりありがとうございます。
大変勉強になりとても心強く思っております。
この度はお世話になります。
昨年10月に左胸脇のしこりに気づき、乳腺外科を受診→癌と判明し、12月に大学病院にて温存切除手術を受けました。
結果は以下です。
10ミリ×8ミリ×7ミリの浸潤性乳管癌
核グレード 1
ki67値 5%
ホルモン受容体 陽性(ER + PGr +)
her2 2(FISH結果待ち)
リンパ節転移 1個有り(1/2)
脈管侵襲 無し
断端陽性(3月頭に追加切除済。1ミリの癌確認との事でした。)
ステージIIA
術後治療について。
主治医からは「FISH陰性だった場合」、1個でしたがリンパ節転移があった事から【ホルモン療法+化学療法】を提案されました。
但しki67値が低いので抗癌剤の効果はあまり無いかもと補足があり、その上でオンコタイプDXの説明もされました。
自分としては可能な限り抗癌剤は避けたいと思っております。
??リンパ節転移4個までであればホルモン療法のみでも十分治療可能なのですよね?
オンコタイプDXをやって確認をする必要はありますでしょうか?(過去のQ&Aを読むかぎりはki67値がグレーゾーンの場合にやる意味があるイメージなのですが…)
??もし「FISH陽性だった場合」、抗癌剤+分子標的薬をせずにホルモン療法のみで治療したら無再発率はどのくらい変わりますか(往生際悪くスミマセン)
次回の受診までに自分の意志を堅めておきたく質問致しました。
ご回答頂きたく宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「主治医からは「FISH陰性だった場合」、1個でしたがリンパ節転移があった事から【ホルモン療法+化学療法】を提案」
→全く賛成しません。
「リンパ節転移陽性=抗がん剤」という考え方は極めて「前時代的」です。
〇発想としては「抗がん剤が効くタイプなら抗がん剤を行う」であり、「リンパ節転移があると抗がん剤が効く」わけではないのです。(常識的に考えましょう)
「オンコタイプDXをやって確認をする必要はありますでしょうか?」
→Ki67=5%であれば「やるまでもない」と思います。(確認することは決して
悪いわけではありませんが…)
「??もし「FISH陽性だった場合」、抗癌剤+分子標的薬をせずにホルモン療法のみで治療したら無再発率はどのくらい変わりますか」
→再発率が倍になります。
★抗HER2療法は再発率を半分にするのです。