[管理番号:6596]
性別:女性
年齢:57才
2002年初発右乳ガン全摘手術 10年経過し完治と言われ、
2014年 穿通枝皮弁法にて自家再建手術を受けました。
2016年 気管支生検により、肺門リンパ節 多発骨転移確定
2017年1月~5月までパクリタキセル、アバスチン治療により画像上消失。
骨転移も硬化の為ランマーク休止中。
肺、肝臓、脳には転移なし。
今年1月頃より自家再建した胸の下側にしこり発見しましたが、主治医は手術は無意味との事ですが手術できるでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「主治医は手術は無意味との事ですが手術できるでしょうか?」
→「無意味」とは、文字通り(手術は可能だが)「現状、病状は改善しているとはいえ、どうせまた他にでるから手術する意味がない」という(主治医の)見解のことでしょうか?
まず、それを主治医に確認しましょう。(意味があるのかどうかではなく)「手術が可能な状況なのか?」を。
そして(主治医にとっては「無意味」でも)質問者自身にとって「意味がある(そんなところに腫瘍があるのを毎日眺めているのは精神的に良くないし、それを放っておいたら大きくなって、今度こそ「手術不能」となってしまう)」のであれば、
『あなたにとっては、無意味でも、私にとっては意味があるのです。是非、お願いします。』
それでいいと思います。
☆病状全体については、画像を見ていないので判断できませんが、ポイントは
1.晩期再発(術後14年)であること
2.再発部位が「臓器転移」ではなく「リンパ節と骨」であること
以上は、(実際にbevacizumab + paclitaxelで画像上消失したように)「かなり大人しい(再発まで時間がかかるほど大人しい=再発とは手術した時点で潜んでいた癌細胞が可視化するまでの時間なのです)」わけで、「長期コントロールの先に根治があるかもしれない」
その意味では(可能なのであれば)積極的に治療することという姿勢でいいように思います。