[管理番号:6421]
性別:女性
年齢:50歳
田澤先生
はじめまして、宜しくお願いします。
今年3月乳房部分切除手術をしました。
以下、病理検査結果です。
浸潤性乳管ガン 浸潤径2.5cm
断端 陰性
T2N0M0
脈管浸潤 広範囲になし
グレード 1
Ki-67 2%
ER 95% PgR 95%
HER遺伝子 陰性
術前検査で分からなかった、非浸潤性小葉ガンが偶然取れたと主治医がおっしゃいました。
2.5cmの浸潤性乳管ガンの5㎜足方に0.4㎜の非浸潤性
小葉ガン尾側端まで0.4㎜ 近接断端
術後放射線30回、現在タモキシフェンを服用しております。
手術をした病院での治療は一旦終了し、今後はかかりつけ医に受診予定です。
質問は非浸潤性小葉ガンの事です。
①非浸潤性小葉ガンも、時間が経てば浸潤性小葉ガンになりますか?
②今後反対側の胸に小葉ガンができるかもしれないと不安で一杯です。
主治医よりプロでも判断が難しいということで、
小葉ガンについてはお聞きすることができません
でした。
画像にも映りにくい、しこりとしても触れにくい
とのこと(ネット情報)、バラバラ散らばるよう
な小葉ガンはどのようにして発見されるのですか?
③術後の検査について、自覚症状がない場合の検査は(
(エコーのみでも)やらないと強い口調で言われました。
術後半年の次回の検診は、触診のみです。
(不安だけで検査はできないと、おっしゃっていました)
今後の術後の検診で田澤先生が必要と思われること
は何かありますか?
④今回取った非浸潤性小葉ガンは、根治と考えてもい
いですか?
以上よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「①非浸潤性小葉ガンも、時間が経てば浸潤性小葉ガン になりますか?」
⇒その通りです。
「小葉ガンはどのようにして発見されるのですか?」
⇒超音波やマンモ(最初は引きつれなど)
「今後の術後の検診で田澤先生が必要と思われることは何かありますか?」
⇒「非浸潤性小葉癌が見つかったから」という意味ではなく、浸潤癌(浸潤性乳管癌)だったのだから
一般的に「半年に1回のエコー」と「1年に1回のマンモ」はすべきでしょう。
「④今回取った非浸潤性小葉ガンは、根治と考えてもいいですか?」
⇒残存していると考える理由は無いので…
そう考えます。
質問者様から 【質問2 小葉ガン】
性別:女性
年齢:50歳
田澤先生
お忙しいところご回答いただき本当にありがとうございました。
現在は大変な治療をしていない状態にも関わらず、不安に飲み込まれそうになります。
再度質問させてください。
①今回手術ではリンパ節には転移していませんでしたが、それが今後の小葉ガンに(健側など)なる確立に関係はありますか?
②先生の今までのご経験で小葉ガンンは健側にもできやすいとお感じですか?
小葉ガン自体少ないことを考えると的を得ていない質問で申し訳ありませんが、ご回答いただける範囲でお答えいただけると幸いです。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「①今回手術ではリンパ節には転移していませんでしたが、それが今後の小葉ガンに(健側など)なる確立に関係はありますか?」
⇒?
無関係です。
「②先生の今までのご経験で小葉ガンンは健側にもできやすいとお感じですか?」
⇒あまり関係ありません。
「小葉ガン自体少ないことを考える」
⇒これは誤りです。
小葉癌は珍しくも何ともありません。
○以前にもコメントしていますが…
小葉癌なのに(以前は)病理医がE-cadherinを(現在のように)積極的に診断に用いなかったため過小評価されていただけだと思います。
実際、私が診療していて「珍しい」などと感じることは全くありません。
(昔は10%以下となっていましたが)私の感覚では10-20%はありそうです。
私のように年間400近い乳癌の手術をしていれば、「如何に多くの小葉癌の患者さんを診る機会があるのか?」お解りですね。