すっかり秋めいてきました。
どうしても、「秋」という言葉には寂しい響きが伴います。(夏の解放感、存在感は大きいですよね)
ただ、夏を惜しむ気持ちは、年々少なくなってきています。
梅雨明けと同時に「海に飛び込んでいた」少年時代
暑い日差しを感じながらの「海岸線のドライブが好きだった」大学時代
近年忙しさもありますが、徐々に「夏を楽しむ」ことが少なくなってきました。
しかし昨年末、「沖縄で発見」したように、「この季節でなくては駄目」なんてことはない。(海では泳げませんが…)
それぞれの季節に、それぞれの楽しみがある。
それはまるで「歳をとっても、(その年齢にしかない)楽しみがあるように」(ちょっと、年寄りくさかったですね?)
つい先日、患者さんに『(今後)10年は診てもらいたいのだけど、(先生は私より年代が上のようだから)先生は10年後(定年)引退していませんか?』と言われてしまいました。
『あ、ははは。 大丈夫です。私のピークは寧ろその10年後にあるのです』
FMから流れたshort story
「まぁー、奥さま。そのお帽子、大変お似合いです。10歳は若く見えますわ。」
「それじゃー、止めようかしら。」
「えっ!(驚いて) 何故ですの?」
「(帽子を)脱ぐ度に、10歳も老けるようでは…。」
○今週のひとこと
「サンフリ」リスナーの私には衝撃が…
一之輔のパートナーだった「阿部 哲子」さんが本日で辞めました(家庭の事情との事)
♯今週のコラム40回目で取り上げていました(今回で99回目だから、随分懐かしい)
「サンフリ」リスナーからの反響で「阿部さんが来るまでは、一之輔もやりにくそうで、番組が終焉しそうだったが、来てからは一之輔も活き活きしていた」という意見が多かった。(私も全く同意見でした)
番組の最後の最後に一之輔が「しゃべり易かったよ。」と送りだしたけど、全くの本音だと感じたのは私だけではないでしょう。
来週からは、どうなるのか?
「ハードルが上がってしまった」この状況を打破できるのは(今週のコラム34回目でもコメントしましたが)『あの伝説のアシスタント「番井奈歩」の再登板』しかないのかもしれません。
それではOncotype DX3部作? 第2回です。
OncotypeDX(本章)前回のコラムでは、OncotypeDXのRS(recurrence score:再発スコア)の成り立ち(遺伝子の種類、その発現量を基にした計算式)までお話しました。
RS = 0.47 x HER2 group score – 0.34 x Estrogen group score + 1.04 x proliferation group score + 0.10 x invasion group score +0.05 x CD68 – 0.08 x GSTM1 – 0.07 x BAG1
前回掲載した上記計算式ですが…
(Ki67が属する)proliferation groupの発現が最も影響を及ぼす(Ki67が高ければ、化学療法が効く)一方で(ERが属する)Estrogen groupの発現は「負の影響」を与えていることが読み取れます。(やはり、luminal typeは化学療法が効きにくいのです)
◎今回は、その実際の適応のされ方に焦点を当てます。
まず注目点としては「リンパ節転移陰性」「リンパ節転移(1-3個)」「リンパ節転移(4個以上)」に分けられて、それぞれに臨床試験(NSABP, SWOG)のデータで評価している点です。
1.リンパ節転移陰性
NSABP B-14(リンパ節転移陰性、5年間タモキシフェン投与群の668症例)
NSABP B-20(リンパ節転移陰性、タモキシフェン単独群と化学療法群に無作為に分けられた651症例)
2.リンパ節転移(1-3個)
SWOG 8814(リンパ節転移陽性1-3個、タモキシフェン単独群と化学療法群に無作為に分けられた367症例)
3.リンパ節転移(4個以上)
SWOG 8814(リンパ節転移4個以上、タモキシフェン単独群と化学療法群に無作為に分けられた367症例)
● 年齢との関係
以下のグラフで解るように、若年者(40未満:一番左)でもlow risk(抗ガン剤が無効)が多いことがわかります。
時々QandAにも登場する「若いから、抗がん剤」というのは誤りであることが解ります。
● グレードとの関係
これもQandAでよく、「グレード3だから化学療法が必要」みたいな話が良く出てきますね。
グレードの中身と言えば「核異型」+「核分裂」なので、この「核分裂」の要素がOncotypeDXの「proliferation group」に関係ありそうですが…
3割以上はlow risk だし、high riskは半分以下なのです。
★グレードは「参考程度」ということでいいですね?