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局所再発(温存乳房内)の場合のオンコタイプの検査

[管理番号:5047]
性別:女性
年齢:49歳
おはようございます。
 
申し訳ありません、先ほど、乳房内再発内での再々発の件で質問させていただいたものです。
質問がいっぱいになり受付が終了してしまうのでは・・と慌てて書き慌てて送っていしまい、打ち間違いや、肝心なことが書かれていないので、書き足し整理しました。
すみません・・よろしくお願いいたします。
私は、今年の5月上旬、再々発(2回とも温存乳房内)のため、全摘手術を受けました。
これまでの経過
1回目:6年前:1.2mmを温存にて手術 
    術前検査:全身ct、骨シンチ異常なし
    その後、放射線・ノルバディックス+リュープリン(1年間くらい)
2回目:3年前:2mm弱を温存にて手術 
    術前のpet検査では、全身はおろか、乳房の腫瘍も認められま    
    せんでした。
    その後、ノルバディックスのみで経過観察
3回目:1.5mm位~8mm位のものが6つ。
全摘
    術前の全身ct、骨シンチともに異常なし
今回の結果
 er:3b
pgr:3b
her2:2
 グレード1
 リンパ管浸潤(-)、リンパ管にも周りの血管にも浸潤なし
 リンパ管転移(-)
 ki67 34.4
 ということで、前回、前々回と同じタイプのがん。
 ただ、今回 「ki67が、34.3で高値という点と、ノルバディックスでホルモン治療していたにもかかわらず、再発(温存乳房内)したのは、薬が効いていないからだ」と言われ、抗がん剤の検討を 伝えられました。
 気持ちの整理もつかないまま、その2日後くらいに、腫瘍内科のDRと、お会いし話を聞きました。
drより、点滴なら3週間ごと3~6ヶ月。
経口なら2年くらい。
「違い??別にねえ・・」「点滴、経口選ぶのは患者。
どちらがいいかは、本人の好み。」と、言われそれ以上の詳しい説明はありませんでした。
やるやらない、どちらのタイプの抗がん剤かも含めて決めて2週間後に返事をする。と、いうことになりました。
 
 そういわれても、焦るばかりで、何も手につきません。
そんなとき、田澤先生のページにたどり着き勉強させてもらいました。
 すると、ki67が30以上には、oncotype dxをしてみた方がいいと書いてありました。
 私も、早速この検査をしてほしく主治医にお話ししました。
 すると、
 ・オンコは、初発がんが対象なので、再発患者には、意味(信憑性)がない。
 ・お金が高い
 ・やっても、高いと出るだろう。もし、中と出ても、そこに信憑性が無いなら、また迷うのではないか?
 ・検査結果まで1ヶ月かかる。結果が出てから治療だと、術後3ヶ月過ぎる。
 ・どうしてもやりたいなら、頼みますが、以上のことをよく考えて、  頼んでください。
 と、いわれてしまいました。
 本当に、オンコの検査は、局所再発の人には意味がない検査なのでしょうか?
また、「本当に私は抗がん剤適応者なのか」と悩む私に、乳腺専門看護師さんが「これは、根治を目指すもの。
もし微細ながんがとんでいたら、困るからやるので後で!では意味がない。」「みんなやってることてポピュラーなもの」「お子さんいますよね。だったら、やれることと
は、きちんとやって・・」などと言われると、そんなに悪いのか?今すぐにやった方がいいのか?と、不安になります。
オンコの検査をお願いできたとして、結果、万が一抗がん剤適応となった場合、術後3ヶ月を少し過ぎます。
その場合、その差は何か治療や効果に影響があるのでしょうか?
田澤先生のここで勉強すると、今まで主治医任せにしていた自分が悔やまれます。
(温存乳房内局所再発なのに再度温存、その後もノルバディックスのみで治療と続ける。等々)
今更ながら、きちんと自分でも勉強して納得して治療を進めていかなくてはと、思いました。
今までは、3ヶ月一度薬をもらい、1年に一度エコーまたはマンもでした。
今後も、このような感じで大丈夫でしょうか?
田澤先生なら、私の様な場合、今後はどの様な経過観察等をされますか?
よろしくお願いします。
 
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
非常に重要な視点が欠けています。
まず、質問者には『今週のコラム 84回目 「初回手術の取り残しを摘出するだけでよい」と言う事なのです。』をご一読ください。
特に、その中でも『☆局所再発後に抗癌剤は必要か?』を読んでください。
★このメール内容で最も問題なのは(本来、術後照射ができないから「禁じ手」である筈の)「再温存手術をしておきながら、乳房超音波を怠ったこと」まさにこれに尽きます。
「ノルバディックスでホルモン治療していたにもかかわらず、再発(温存乳房内)したのは、薬が効いていないからだ」
⇒「こういう」事を言いだす医師がいることは承知していますが…
 (全身再発ではなく)あくまでも「局所再発」なのだから、「不適切な局所治療」を「全身療法に責任転嫁」することは潔くありません。
「本当に、オンコの検査は、局所再発の人には意味がない検査なのでしょうか?」
⇒全身療法は、そもそも変更する必要はありません。
 局所療法(手術)をしっかりやりなおすだけです。
「今までは、3ヶ月一度薬をもらい、1年に一度エコーまたはマンもでした。」
⇒乳房内再発で(しかも「禁じ手」である)再温存をした後も、これでは…
「今後も、このような感じで大丈夫でしょうか?」
⇒抗癌剤を主張する前に・
 (担当医には)やるべき事があるでしょう。
 (自ら)定期的に超音波するべきです。
 「局所の責任は執刀医にある」わけです。その自覚を望みます。
「田澤先生なら、私の様な場合、今後はどの様な経過観察等をされますか?」
⇒全摘しても…
 (今までの経緯からも)きちんと3カ月に1回の超音波をすべきです。
「また、「本当に私は抗がん剤適応者なのか」
⇒不要です。
 ★最初から「全摘」していた場合と(温存乳房内再発した場合に全摘されば)予後は同じなのです。
 全身療法を追加する必要はありません。
 
 
 

 

質問者様から 【質問2】

おはようございます。
お忙しい中、早々にお返事をいただき、とてもうれしかったです。
ありがとうございました。
先生のコラムやQ&aで、局所再発時に全摘すれば最初から全摘した場合と予後は一緒と、残勉強はさせていただいていたのですが、私のように再再発は、どうなのだろう?主治医は、「再発を繰り返すということは、よくない。
そういうタイプのがん」と言ってくるし、とても不安でした。
しかし、局所再発として同じ様に考えて良いとわかり安心しました。
本当にありがとうございます。
そこで、今後なのですが、
①ki67の値が34.4で高値
②ホルモン治療をしている中での再再発
③オンコタイプDXは、初発がん様の検査なので、再発には向かない(信憑性がない)意味がないという理由で、このまま抗がん剤の検討をするよう言われていたわけですが、先生のおかげで②と③については、心配がいらなくなりました。
なので純粋に①にの値については、30以上のなのでオンコタイプの検査をお願いしようと思うのですがどうでしょう?その場合、結果が1か月後月後となり万一そこで、高値で抗がん剤治療となった場合術後3か月を
過ぎてしまいますが、大丈夫でしょうか?
また、今後のホルモン治療ですが、いままでのノルバディックスは効かなかったので、アロマターゼ阻害薬+リュープリンをやるようなことを言言われましたが、先生も同じ見解でしょうか?
ちなみに、7年前、ノルバディックス+リュープリン(1年くらい)の時時から生理は一度もありませんでした。
しかし、2年くらい前、1か月くらいアロマターゼくらいアロマターゼ阻害薬を飲んだ時、生理の様な出血があり、またノルバデックス単独に戻りました。
今後は、エコーを3か月に一回は取ってもらうというアドバイスありがとうございます。
主治医にお願いしてみます。
自家組織で再建しましたが、そちらの胸もやってもらったほうがいいですよね。
ただ、今まで一度も医師にエコーをしてもらったことがありません・・・。
そういうシステムの様なのです。
今までの経過からも、今後の治療を任せて行って良いのかとか、どのように考えてどういう風にやっていってくれるのかと不安です。
今後も田澤先生に相談しながら、治療を進めていけるとありがたいです。
 
よろしくお願いいたします。
転院できるものなら、
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
心配な気持ちはわかりますが…
(前回、回答したように)全身療法を追加する必要はありません。
○「全身療法を追加する必要はない」と主張する私に(再度)「OncotypeDXしようと思うのですが?」と言われても…
「30以上のなのでオンコタイプの検査をお願いしようと思うのですがどうでしょう?その場合、結果が1か月後月後となり万一そこで、高値で抗がん剤治療となった場合術後3か月を過ぎてしまいますが、大丈夫でしょうか?」
⇒(そもそも)抗癌剤は不要です。
「また、今後のホルモン治療ですが、いままでのノルバディックスは効かなかった」
⇒前回、回答したように
  (以下、前回のコピペ)
 『(全身再発ではなく)あくまでも「局所再発」なのだから、「不適切な局所治療」を「全身療法に責任転嫁」することは潔くありません。』
 ホルモン療法は今まで通りでいいと思います。
「アロマターゼ阻害薬+リュープリンをやるようなことを言言われましたが、先生も同じ見解でしょうか?」
⇒私は絶対に「適応外治療」はしません。 (日本では、アロマターゼ阻害剤は閉経後にしか適応ありません。それを閉経前の適応しかないリュープリンと併用する事自体「日本では適応外」なのです)
 何度もいいますが、「全身療法を変える必要なし」です。