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ゾラデックスの投与間隔について

[管理番号:5896]
性別:女性
年齢:32歳
 
はじめまして。
T3N1M0ルミナールb
術後のホルモン治療を始めて1年が経過しました。
(タモキシフェン、ゾラデックス3ヶ月製剤)
 
質問
次のゾラデックス投与日が、前回から3ヶ月を2週間程過ぎてしまいます。
これは少なからず予後に影響してきますか?
こちらのサイトで卵巣機能の復活は良くない事を知り、若年の事もあり不安になり質問させていただきました。
どの程度間隔が空いてしまうと卵巣が復活してしまうのでしょうか?
やはりできるなら誤差を数日位にして投与した方が良いですか?
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
 
「次のゾラデックス投与日が、前回から3ヶ月を2週間程過ぎてしまいます。これは少なからず予後に影響してきますか?」
⇒考え過ぎです。
 私の感覚では…
 「1カ月」程度開く(つまり「4カ月」)くらいは、全く影響ないでしょう。
 
「どの程度間隔が空いてしまうと卵巣が復活してしまうのでしょうか?」
⇒これは、おそらく「元々の卵巣の状況(多くは年齢による)」によって異なるとは思います。
 ただ、(そもそも、タモキシフェンを併用しているので)「それ(卵巣の腑活化)」に神経質になる必要がありません。
 そもそも(40歳代の方は)卵巣を抑制せずにタモキシフェン単独なのです。(その状況が不自然ではないことは理解できますね?)
 
「やはりできるなら誤差を数日位にして投与した方が良いですか?」
⇒不要です。
 神経質になる必要は全くありません。
 
 

 

質問者様から 【質問2 ゾラデックスの投与間隔について】

性別:女性
年齢:32歳
 
前回は回答いただきありがとうございました。
あまり気にしすぎないで良いとの事で安心いたしました。
術前化学療法後のkiの値について質問させて下さい。
術前化学療法をしていて、術後kiの病理結果が60%でした。
 
質問
ルミナールタイプでもトリプルネガティブと同じような考え方で、「抗がん剤の効く群」と「効かない群」があり、やはり予後も変わるのでしょうか?
それに加えてルミナールタイプの場合はホルモン治療の効く群、効かない群もあるという事ですか?
抗がん剤をしたのにki高値ということはあまり効果が得られなかったということになりますよね。
評価も1aでした。
 
術後にしていれば気にならなかった事とは思いますが、やはり同じルミナールbでも効果判定の良い方が目に見えない癌細胞に対しても効果があるという捉え方でよいのかが知りたいです。
宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
 
「ルミナールタイプでもトリプルネガティブと同じような考え方で、「抗がん剤の効く群」と「効かない群」があり」
⇒それが「ルミナールA」と「ルミナールB]です。
 
「やはり予後も変わるのでしょうか?」
⇒『今週のコラム99回目』のグラフをご参
照ください。
今週のコラム 99回目 ★グレードは「参考程度」ということでいいですね?
 RSが高い程「化学療法の上乗せが高い」ことが解ります。
 つまりルミナールタイプにおいては、「抗癌剤の効く群」はRSが高く、「抗癌剤の効かない群」はRSが低いのです。
 これは「ルミナールタイプ」においては「術前抗がん剤が効かない=RSが低い=(術前抗がん剤が効く群=RSが高い)よりも、寧ろ予後良好」であることを示しています。
 ★99回目のグラフを見て理解して欲しい事は…
 ルミナールタイプでは「抗癌剤が効かなかったからと言って悲観すべきではない。
何故なら、それはルミナールAであり予後良好である証」だからです。
 それでは「抗癌剤が効いた場合には予後不良だと悲観すべきか?」
 ⇒これも違います。
  「Tam + Chemo」のグラフを見ると、このグラフは「寝ている」ことが解りますね?
  つまり、(ルミナールタイプで)「抗癌剤が効いた人=RSが高い」は(ホルモン療法単独だったら予後不良だったが)「抗癌剤をしたことで低RSの人と、遜色ないレベルにまで改善した」ということです。
 

「評価も1aでした。」
⇒お解りですか?
 それは「抗癌剤が効かなかった=ルミナールAだった=抗癌剤をしてもしなくても予後良好」ということです。
 
「術後にしていれば気にならなかった事とは思いますが、やはり同じルミナールbでも効果判定の良い方が目に見えない癌細胞に対しても効果があるという捉え方でよいのかが知りたいです。」
⇒根本的に間違っています。
 そもそもルミナールAだった(Ki67の値はあくまでも参考程度です)ということです。
  物事はシンプルに考えましょう。

 
 

 

質問者様から 【質問3 】

再発時期について
性別:女性
年齢:33歳
病名:
症状:

前回は回答いただきありがとうございました。

再発時期について質問です。

前回の質問より、ki高値でしたが、抗がん剤効果が1a=ルミナールAという事ですとの回答をいただきました。

私はホルモン感受性は共に強かったのですが、浸潤径が大きかったです(9センチ近い)

質問
私のように、ルミナールタイプでも浸潤径が大きい場合は、傾向として浸潤径が小さなルミナールタイプより再発時期が早まるなどありますか?それとも5年以降もずっと気を付けなければなりませんか?

現在術後3年を迎えますが、これからが勝負といった感じになるのでしょうか?

先生は再発率はどんどん低くなっていきますとおっしゃっていましたが、
①1~3年②3~5年③5年以降で、①→③になるにつれて減っていくという事ですか?

宜しくお願いします。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「再発時期が早まるなどありますか?」
⇒無関係。
 再発「率」は異なります。(それがステージです)

「それとも5年以降もずっと気を付けなければなりませんか?」
⇒5年過ぎると、かなり再発率は低下しますが…
 「気にしなくても大丈夫」とはなりません。

「先生は再発率はどんどん低くなっていきますとおっしゃっていましたが、①1~3年 ②3~5年③5年以降で、①→③になるにつれて減っていくという事ですか?」
⇒その通りです。
 ルミナールタイプの場合には①と②は近いかもしれませんが。