[管理番号:1482]
性別:女性
年齢:35歳
質問者様の別の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |
はじめまして。
早速質問なのですが、今年2月頃に両脇にしこりが出来て乳腺科を受診しマンモ、エコー、脇のしこりの穿刺細胞診をしました。
細胞診の結果はクラス2で異常なし、マンモもエコーも異常なしでした。
しかしまだ右脇にパチンコ玉ぐらいの掴もうとすると動くしこりが1つ、左脇はしこりというよりリンパ節が腫れた感じがします。
半年以上経ってもまだあるので今月頭に乳腺科に受診しエコーをしてもらいましたが胸も異常なしで脇は大きさも変わってないのでリンパ節が腫れてそのまま残ってるだけでしょうと言われました。
元々リウマチの持病があるのでそれの炎症でしょうという診断で乳ガンとは関係ないようでした。
胸にしこりがなくて脇のしこりで乳ガン発覚ということはありえますか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
メール内容を拝見しました。
心配無いと思います。
最近、「脇のしこり」を心配されるからが増えていることに驚いています。
これも「某芸能人の影響」なのでしょうか? どこかのテレビなどで「脇のしこりは危ない!」とかセンセーショナルに解説でもしたのでしょうか?
結論からいうと「脇のしこり」に神経質になる必要は全くありません。
我々専門医が『脇で気にするのは腋窩リンパ節だけ』です。
しかも「腋窩リンパ節は窪みの奥深くに存在」するので「自分で触れることなど、ほぼ不可能」です。
★一目で解るような「目立つしこり」は「ほぼ、副乳」と考えていいと思います。
特に「痛みを伴う」のであれば「副乳と断定」してもいいくらいです。(腋窩リンパ節は転移しても痛む事は無いのです)
♯ 副乳にも「副乳癌」ができることはありますが、非常に低頻度なので意識する必要はありません。
回答
「胸にしこりがなくて脇のしこりで乳ガン発覚ということはありえますか?」
⇒冒頭でコメントした通りです。
脇のしこりの「殆どは副乳」であり、心配する必要はありません。
脇のしこりで「唯一気になる、腋窩リンパ節」は超音波でチェックすれば解るのです。(腋窩リンパ節は表面からみて解るような場所にはありません。)窪みの奥深くなのです。
質問者様から 【質問2】
解答ありがとうございます。
腋窩リンパ節というのは腕をバンザイして挙げた時胸の横辺りに出来る窪みにあるんでしょうか?
私の両脇のしこりはバンザイした時のちょうど脇の真ん中ぐらい(窪みのすぐ横辺り)になります。
副乳とはおっぱいの形をしているわけではないのでしょうか?
私のしこりは痛みもなく球状のコロコロして皮膚寄りではなく奥にある感じがします。
半年以上経ちますが大きさに変化はありません。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「腋窩リンパ節というのは腕をバンザイして挙げた時胸の横辺りに出来る窪みにあるんでしょうか?」
⇒その通りです。
しかも、その「窪みの奥」に存在するのです。
皮膚のすぐ裏のような「浅い部分ではない」のです。
「副乳とはおっぱいの形をしているわけではないのでしょうか?」
⇒ごくごく稀に「副乳頭」の有る方を見かけますが…
通常は「脇にある」ただの「厚みのある(生理周期同様、腫れたり痛くなったり、妊娠授乳期には更に腫れたりします)組織」です。
「私のしこりは痛みもなく球状のコロコロして皮膚寄りではなく奥にある感じがします」
⇒質問者の場合には「副乳ではなく」リンパ節かもしれませんね。
確か前回のQでは担当医に「リンパ節が腫れてそのまま残ってるだ けでしょう」と言われていましたね。
担当医を信じていいと思います。
「転移性リンパ節」は「一目でそれと解る」ものです。
担当医を信頼してみましょう。
質問者様から 【質問3】
先生の回答でとても安心出来ました。
ありがとうございます。
後少し気になることがあるのですが
転移性リンパ節とリンパ節のしこりとは別物でしょうか?
リンパ節のしこりは悪性の物なら大きくなったりしますか?
私のしこりは大きさに変化はないので経過観察でもよろしいですか?
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
「腋窩には、正常なリンパ節が存在」しています。
癌細胞が、(胸にある)「腫瘍」からリンパ管を通って「(正常)リンパ節に到達し、そのリンパ節の中で増殖」すると「正常リンパ節」が(癌細胞で置き換わり)「転移性リンパ節になる」のです。
回答
「転移性リンパ節とリンパ節のしこりとは別物でしょうか?」
⇒別物です。(冒頭にコメントした通り)
質問者のリンパ節は「反応性リンパ節腫大」と言えます(リウマチによるものであれば)
「反応性リンパ節腫大」と「転移性リンパ節腫大」はエコー検査で診断できます。
(担当医を信頼しましょう)
「私のしこりは大きさに変化はないので経過観察でもよろしいですか?」
⇒心配ありません。
「大きさに変化が無い」こともよりも重要なのは「エコー像」です。
エコー像で「転移性リンパ節でない」のであれば、そもそも「経過観察も不要」なのです。