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UFT抗がん剤治療は必須でしょうか?

[管理番号:8482]
性別:女性
年齢:83歳
病名:右乳がん
症状:
投稿日:2020年4月26日

以前、私自身が乳がんになり、こちらで質問させていただいていました。
私達方は、5年検査をおえて、ほっと一安心していたところです。

今回は、新規で、高齢の母の事で質問させていただきたく、投稿しました。

現在、83歳の母ですが、昨年末に乳がんと診断され、1月中旬に全摘+リンパ節郭清、3月下旬から放射線25回行い、無事終了しました。

もともと、元気ではありますが、連日の通院はさすがに疲れたようです。

放射線治療後は、本当なら、点滴の抗がん剤を選択したいところだけど、高齢という事もあるので、経口抗がん剤にしましょうという事になりました。
5月連休明けから内服予定になっています。

そこで、心配なのは、高齢の母に経口抗がん剤の内服は、点滴よりも優しいとはいえ、体力的に大丈夫なのか心配です。
免疫力も低下するでしょうし、感染症も心配です。
本人は、先生のいう通りにといっています。

UFTという経口抗がん剤ですが、副作用も考え高齢の母に効果は期待できるのでしょうか。

内服しないと選択したら、再発も早いのでしょうか。

現在、レトロゾール内服治療中
他内服中の薬は、エディロールのみ
半年に1回、プラリア注射しています。

血液検査も異常ありません。

よろしくお願い致します。

腫瘍形 4.8×3.0×3.0cm
リンパ節転移 9/19個
ステージ 3A
組織異形度 Ⅲ 浸潤がん 硬がん
HER2 マイナス
増殖度 14%

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「あるあるQ]の60『高齢者に術後抗がん剤すべきか?については「8370 治療方針について」をご参照ください。』をご覧ください。

治療には「効果と(予想される)有害事象とのバランス」で決まります。
そのバランス感覚は「医師の裁量次第」だから、その医師のセンス次第なのですが…

「あるあるQ]にコメントしたように
『80歳は、(私であれば)術後抗がん剤を勧めることは(かつて)一度もないし、今後も決して無いでしょう。』

★私の感覚では…
 ホルモン感受性が陰性(ホルモン療法が使えない)であり、(尚且つ)患者さん側から強い要望があれば、(リスクをきちんと説明したうえで)抗がん剤をしてもいいでしょう。
 今回のように「ホルモン感受性陽性(しかもKi67=14% 抗がん剤が効きにくい)」なのに抗がん剤を自ら勧めるというのは、如何なものか?