[管理番号:8609]
性別:女性
年齢:40歳
病名:浸潤性乳がん
症状:CA15-3の上昇
投稿日:2020年6月7日
田沢先生、いつもありがとうございます。
術後3年目の検診CA15-3の増加があり、再発の可能性が出てきてしまいました。
とても不安でどう過ごしたらいいのかわからず、過ごしています。
私の臨床経過と病理は以下の通りです。
【臨床経過】
2007年右乳房腫瘤指摘(乳腺繊維線種)
2016年10月と11月に乳頭より赤い分泌物あり、かかりつけ産婦人科に相談し、受診を勧められる。
RtEBD T1c(14.6mm)N0M0
IDC、HG:2(2+2+2)
ER(1+1)、PgR(0)、HER2(3+)、p53(+)、MIB-1=40.4%
採卵施行
2017/1/20 SLNB(0/1)
2017/1/25 ddAC*2でSD~PD気味
※ddACを4回の予定を、悪化の為2回で中止しました。
SD~PDと、カルテに記載されていますが、術前の主治医の説明では「石灰化増大、しこりの大きさ1.5cmに増大、皮膚に癒着しつつある。
との説明ありでした。
また、腫瘍マーカーCA15-3は12月3日時点で28.3(正常値0-25)であったのに
3月(下旬)日に54.3と急上昇し、5月27日の時点でも38.9です。
CEAは正常範囲です。
※抗がん剤開始直前から卵巣保護目的で、毎月リュープリン注射。
2017/3/(上旬)~HER+DTXでPR
2017/6/(上旬) Bt+エキスパンダー挿入を行いました。
【臨床診断】
右乳房中央部乳癌
【組織診断結果】
「病理診断」Breast cancer,post therapied
phase,right,total resection.
Invasive ductal carcinoma,Papillotubular carcinoma.
The result of treatment. Grade 1a
「病理所見」右乳房全摘除術
肉眼的には乳頭尾側のBD領域に渡り境界不明瞭な硬化した病変を認めます。
組織学的には、核小体明瞭な類円形畏型核と弱好酸性の豊富な細胞質をもつ腫瘍細胞が、小型腺管構造を形成しながら胞巣状~索状を呈して浸潤増殖しています。
範囲は#7では4×3mm #12では5×3mmに見られます。
浸潤性乳管癌(乳頭腺管癌)の像です。
#7の浸潤巣周囲には非浸潤性乳管癌の像も確認されます。
浸潤径:1.5×0.5×0.4cm
全体の広がり:1.5×1.0×5cm、波及度f-,pT1c ,ductal spread (+),ly(-),v(-),
SBR分類:管腔形成(2)+核異型度(2)+核分裂像(2)=Grade2
免疫組織学(Allred score=PS+IS)
MIB-1 41%、ER(0)、PgR(0)、HER2(3+)、p53(+)
治療効果判定
残存する腫瘍細胞には、核の濃縮や細胞質好酸性の増強などの軽度な変
化がみられ、病巣周囲には炎症細胞浸潤や繊維化等も確認されるため、Grade1a
Grade1aと診断します。
CA15-3の経緯
告知日
2016.12月(上旬)日28.3(正常値0-25)
AC抗がん剤治療中
2017.3月(下旬)日54.3と急上昇し、CEAは2.1
2017.4月(中旬)日47.1CEA2.2
5月(下旬)日38.9 CEAは2.2
悪化に伴いACを2回で中断。
その後ドせとハーセプチンに切り替え
術後検診
2019.6月(中旬)日 23 CEAは2
2019.12月(中旬)日 22.5 CEAは2
2020.2月(上旬)日 19.9 CEAは1.9
2020.6月(上旬)日 27.8CEAは<1.7
(今回のCA15-3マーカーの試薬を変えたせいかもしれないとのこと)
マンモとエコーは問題なしでした。
CEAは正常範囲です。
お酒は飲みません、やせ型です。
(150cm 39キロくらい)
乳がん前からずっと子宮筋腫があります。
薬剤性の肝炎や脂肪肝を時々指摘されております。
2019.10.(下旬)肝エコー問題なし。
2020.2.(中旬)で肝臓問題はありません(少々脂肪肝)といわれ、肝臓の経過観察は終わりました。
質問1主治医は再検査の血液検査を4か月後に行うといいました。
そんなに様子をみてもいいものか?
転移の場所によっては、再発しても寛解した方もおられるので、早く見つけたい気持ちがあります。
あと、今後の生活方針も変わってくるかも
しれないと思うので、さっさとPET受けたほうがいいんじゃないか?
とぐるぐる思考がとまりません。
(仕事の調整など)
質問2試薬を変えて、急にマーカーが顕著に上がることがあるのでしょうか?
質問3田沢先生はこの上昇、再発可能性どう思われますか?
実は今年の2月に主治医がかわり、一度も触診をしてくれなかったり、今回のマーカーの上昇を着替えている最中にカーテン越しに伝えられたりと、前の主治医と様子が大きく違うので、今度の先生はちゃんと見てくれるのかなぁと不安が募っています。
ほんとうに4か月も様子を見ていていいものなのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「質問1主治医は再検査の血液検査を4か月後に行うといいました。
そんなに様子をみてもいいものか?」
⇒来月でもいいのでは?
「質問2試薬を変えて、急にマーカーが顕著に上がることがあるのでしょうか?」
⇒それは、ありえます。
「質問3田沢先生はこの上昇、再発可能性どう思われますか?」
⇒微妙な数値です。
ただ、今回は(何故、術前抗がん剤をしているのか?不明ですが)術前抗がん剤中に上昇していることから「新たなことは怒っていない」と考えてもいいかもしれません。
質問者様から 【質問2 】
再発か否かの、経過観察
性別:女性
年齢:40歳
病名:浸潤性乳がん
症状:
投稿日:2020年8月22日
いつもありがとうございます。
その後のCA15-3 推移です
6/(上旬) 27.8
7/(中旬) 29.1
8/(中旬) 27.6
※25以上が、基準越え
(6/(上旬)より試薬を変えた)
主治医より、CEAの変動が少ないこと。
CEAの推移は
6/(上旬)と7/(中旬)ともに <1.7
8月は印刷されていない。
BCA225が上昇してはいるが、範囲内であること。
2020.2/(上旬) 100
6/(上旬) 116
7月8月は印刷なし
上記より、再発とは考えない。
次回11月に採血します。
と話がありました。
ほっとしたものの、試薬が変わったこととはいえ、
CA15-3が基準越えの横ばいであることに、変わりはなく
もともと、告知時からCEAは正常範囲で動きがなかったことを思い出しました
しました。
(抗がん剤中にCA15-3が爆増した際にも、CEAは正常)
11月に採血するだけで、本当に大丈夫でしょうか?
先生も、これはひとまず再発ではない、と考えますか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「11月に採血するだけで、本当に大丈夫でしょうか?
先生も、これはひとまず再発ではない、と考えますか?」
⇒治療を変更してもいないのに、(上昇し続けるわけでもなく)下がったりしているので主治医に同意します。
ご安心を。