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腫瘍マーカーの上昇

[管理番号:8595]
性別:女性
年齢:41歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年6月2日

20019年12月に乳がんと診断され、2020年2月に部分切除の手術をしました。

トリプルネガティブ
腫瘍 1.8cm
リンパ転移なし
ステージ1a
グレード3
ki67 38%

3月よりAC療法開始。

パクリタキセル切り替え時に、血液検査で腫瘍マーカーチェック。

CA15-3の数値が、
AC開始時→23.9
今回→44.4
主治医は来週造影CTを、との事でした。

CEAの数値は、
AC開始時→0.9
今回→1.7

乳がんと診断された時こちらのサイトに出会い、当初は非浸潤診断だったのにPET CTが検査内容に入っていたので、余計な被曝を避けたくキャンセルしました。

トリネガの診断を受けた時も、こちらでの先生のコメントに助けられました。

お忙しい中、本当にありがとうございます。

私としては、
抗がん剤治療中な事。

術後の傷が、抗がん剤治療が始まったら赤くなりその後グジュグジュと膿んだような状態がずっと続いている事(3ヶ所程あり、2ヵ月以上続いてています)。

上記の事から、再度マーカーチェックして、数値が上がっていたらCT検査をしたいです。

なるべく余計な被爆は避けたいです。

先生へのご質問は、
●この数値の上がり方はすぐに検査した方が良いでしょうか?
(肝臓の数値は全く問題ありませんでした)

●転移はしてるけど、パクリが効いて下がる事があるなら、やはり CT検査はすぐ必要でしょうか?

●転移が分かったら、パクリタキセルは中止になりますか?

●先生が、転移でも早く見つけた方が良いとコメントされていて、その内容に非常に共感しました。

ただ、トリネガは再発治療が難しいとおっしゃっていましたが、
それでも早期発見の方がいいですか?

●数値が横ばいだった場合、さらに経過を見ても良いのでしょうか?

お忙しい中恐縮ですが、宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

抗がん剤中のCA15-3の上昇は、(経験上)「抗がん剤による肝機能障害⇒腫瘍マーカーの上昇」が多いです。
ただし、今回「肝機能正常」とあるので少々気になります。

「●この数値の上がり方はすぐに検査した方が良いでしょうか?
(肝臓の数値は全く問題ありませんでした)」

⇒翌月にもう1度測定してもいいとは思います。

●転移はしてるけど、パクリが効いて下がる事があるなら、やはり CT検査はすぐ必要でしょうか?
⇒上記参照

●転移が分かったら、パクリタキセルは中止になりますか?
⇒中止にはなりません。

 転移部位にもよりますが、paclitaxel継続か、bevacizumab追加
(bevacizumab+paclitaxel)の2択となります。

「●先生が、転移でも早く見つけた方が良いとコメントされていて、その内容に非常に共感しました。
ただ、トリネガは再発治療が難しいとおっしゃっていましたが、それでも早期発見の方がいいですか?」

⇒勿論です。
 敵が小さいうちに「画像上完全緩解を狙うべき」と思います。

●数値が横ばいだった場合、さらに経過を見ても良いのでしょうか?
⇒(もしも抗がん剤による影響なら)必ず下がる筈です。(逆に言うと、「いつまでも、高止まり」の場合には、CT撮るべきです)