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22歳で発症、遺伝性が疑われるトリプルネガティブ

[管理番号:4080]
性別:女性
年齢:23歳
田澤先生、こんにちは。
23歳の娘のことでご相談させてください。
22歳で乳がんを発症し、トリプルネガティブ、ステージⅢと言われています。
現在海外在住で治療を受けています。
娘の叔母にあたる私の妹が、19年前に30歳で乳がんになり片方の胸の全摘手術を受け、再発なしに現在に至っています。
この家族歴と発症年齢から遺伝性が疑われ、遺伝子検査が行われたのですが、「曖昧」という結果が出ました。
病院からは娘の叔母の遺伝子検査を希望されていますが、現在のところ実施に至っていません。
リンパ節には転移なしで、以下の通り術前化学療法を終え、一時はピンポン玉ほどの大きさになったがんが消失しました。
 カルボプラチン、AC化学療法(ドキソルビシン、シクロホスファミド)を2週間ごとに合計4回。
 上記+パクリタキセルを12回(毎週)
医師の説明では、これから手術、放射線療法という流れになるそうなのですが、まず手術に関して教えていただければと存じます。
腫瘍専門医からは、遺伝子性と確定されていなくても若年での発症であるため、予防的に両胸の全摘手術を勧められています。
そして執刀医からは、両胸全摘と、がんを発症した方の胸の腫瘍摘出手術(消失しているため、
がんがあった部分周辺を切除するのではないかと娘は言っています)の選択肢が出され、それぞれのメリットとリスクを説明された上で本人の希望を聞かれています。
先生のQ&Aの中から遺伝性に関するものを拝読し、
温存した場合再発のリスクが高いことを理解しました。
リスクを下げようと思えば、やはり両胸の全摘手術を受けるべきでしょうか。
それから、再建手術に関しても教えていただければ幸いです。
娘は当初、放射線療法後すぐに再建手術はできないが、一定の期間をおけば可能だと理解していました。
そのため、同側乳房の腫瘍摘出手術をした後で放射線療法を受け、その後、副作用である皮膚の状態の悪化が治まってから、両胸全摘と再建ができないかと考えていたのですが、医師から放射線療法後の再建は難しいと聞かされました。
医師のその説明を聞く前から、娘が考えていた方法だと、放射線療法後、全摘手術までの期間と再発リスクが高い期間が重なるという心配はあったのですが、いずれにせよ再建が難しいと知り、非常にショックを受けています。
こうした状態では、再建ができないとあきらめた上で、最初から全摘手術を受けるのがベストなのでしょうか。
他に選択肢はないのでしょうか。
年齢的なこともあり、できれば再建できないか、しかしそもそも何よりもリスクを最低に抑えたいと様々な思いがあり、医師への希望を述べる日を間近に控え、本人も家族もどうしていいのかわからなくなっております。
わらにもすがるような思いで、先生のご意見をお聞かせ願えないかと質問させていただきました。
本人がご説明すればより良いのでしょうが、海外育ちで日本語での詳しい説明が難しいため、私がご質問させていただきました。
そのため、欠けている情報がありましたら申し訳ありません。
お時間を割いていただき恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
保険制度が日本とは違うので、この場で回答することは不適切のようです。
「カルボプラチン、AC化学療法(ドキソルビシン、シクロホスファミド)を2週間ごとに合計4回。」
⇒日本では、カルボプラチンは「抗HER2療法でTCHをする際以外には」適応外です。
「予防的に両胸の全摘手術を勧められています。」
⇒日本では、これも適応外です。
○再建については放射線照射は必ずしも禁忌ではありません。
 再建方法など、形成外科医と相談しましょう。(あくまでも乳がん治療が優先です)