[管理番号:8702]
性別:女性
年齢:51歳
病名:浸潤性乳管癌 トリプルネガティブに近い範囲とのことです。
症状:本年4月下旬にセルフチェックで発覚。5/(上旬)に受診。6/(下旬)(〇)に左胸全摘、再建なしで手術。リンパ節転移なし。病理検査結果は、7月中旬予定。
投稿日:2020年7月1日
田澤先生、トリネガのマイナスイメージを変えるわかりやすい配信ありがとうございます。
おなげさまで、疾患の学び、治療意欲の向上、希望に繋がっています。
感謝します!
下記の現状で8月から抗がん剤治療計画(ddAC療法 → ddパクリタキセル療法を4コース。
両療法ともに2weekごとに1回投与、4ヶ月の抗がん剤治療期間です)以下、3点質問させてください。
①7月中旬の病理検査結果待ちですが、私の場合、ddAC療法→ddパクリタキセル療法の治療が田澤先生も妥当だと思いますか?
②専門職採用で傷病休暇制度がない為、17年間勤務した職場を7月末で退職予定です。
治療終了後、就活しても現在の収入の確保が期待出来ないどころか、50歳を過ぎての就活はいくら専門職でも厳しいことを考えると、離職は断腸の思いです。
抗がん剤のメニューが最強で副作用の心配もありますが、好中球の激減等から勤続しながらでは厳しいとも言われました。
例えば、もう少し強度の低いものに変更し、2週に1回ならば、1週間目は副作用で静養しても回復してきた2週目に週2回位ならば勤務可能でしょうか?
③がん相談支援センターにも相談し、傷病手当金等の情報は得ています。
田澤先生は、トリネガは3タイプあり、予後良好なタイプの可能性、たまたは予後不良タイプの場合等を考えると葛藤します。
命は大切ですが、化学療法の途中でも様々な症状から中断も場合にはあったりもうかがうと大好きな仕事や生活を喪失してまで抗がん剤治療を受ける決心がつきません。
このこともご意見いただけますか?
よろしくお願いします。
術前病理検査では、腫瘍の大きさ1.8mm、広がり範囲4.7mm。
進行度はc-T1c、N 0、M 0、Stags 1
ER 2% PgR? 5% HER2 - Ki67>20%(HS50%) ?????? HG3? NG3 (mitosis 40/10 HPFs)
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「 ①7月中旬の病理検査結果待ちですが、私の場合、ddAC療法→ddパクリタキセル療法の治療が田澤先生も妥当だと思いますか?」
⇒何故、dose denseにするのか不明
普通にanthracycline(3か月)+taxane(3か月)としあmす。
「例えば、もう少し強度の低いものに変更し、2週に1回ならば、1週間目は副作用で静養しても回復してきた2週目に週2回位ならば勤務可能でしょうか?」
⇒dose denseでなければ(3週間の中で)2,3日程度の休みで可能だと思います。
「田澤先生は、トリネガは3タイプあり」
⇒難しく考える必要はありません。
トリプルネガティブとは「ER, PgR, HER2の3項目が陰性」であるだけの括りです。
「トリプルネガティブ」という特別な性質などないのです。
その中には当然「抗がん剤が効くタイプ」も「効かないタイプ」も種々雑多に混ざっているのは当然だと思いませんか??
「化学療法の途中でも様々な症状から中断も場合にはあったりもうかがうと大好きな仕事や生活を喪失してまで抗がん剤治療を受ける決心がつきません。
このこともご意見いただけますか?」
⇒通常の抗がん剤であれば(dose denseでなければ)普通に完遂できるでしょう。
質問者様から 【質問2 】
副作用が強く、術後補助化学療法を中断するか悩んでいます
性別:女性
年齢:51歳
病名:浸潤性乳管癌 トリプルネガティブ
症状:抗がん剤の副作用が強い
投稿日:2020年9月4日
7月上旬は貴重な助言ありがとうございました。
田澤先生の後押しもあり、8/6からFECを開始。
2クール目が終わって一週間が過ぎましたが、
副作用(吐き気、倦怠感、下痢、頭痛)が強いです。
主治医からは抗がん剤がよく効く体質とのこと。
1クール目で好中球減少症になり、2クールからジーラスタ注射も加わり、関節痛と首の後が硬くトイレ以外寝て過ごしています。
今週は水分補給で2回点滴を受けてきました。
体重はケモ開始1ヶ月で4キロ減の47キロ。
乳がん発覚の5月から比べる
と8キロ減りました。
副作用対処の服用しても辛く、完遂する気持ちが萎えています。
私の病理検査は以下です。
私が抗がん剤を完遂した場合の抗がん剤治療の
奏功率や生存率を教えていただけないでしょうか?
また抗がん剤投与量の減量も検討可能でしょうか?
よろしくお願いします。
ステージ1、リンパ節転移なし(0/8)、Lt,DB,15×13×12mm(pT1c),
HGⅡ,NG2,f,Ly0,VO,pNO,ER(0),pgR1%未満,HER2(1+)
ki-67は60~70%,術前化学療法なし。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「抗がん剤治療の奏功率」
⇒誤り
予防投与に奏効率などありません。
奏効率とは「現に腫瘍がある」場合に、それに対する効果判定なのです。
「生存率を教えていただけないでしょうか?」
⇒1期だから95%程度でしょう。
「また抗がん剤投与量の減量も検討可能でしょうか?」
⇒可能?
副作用が強ければ当然、減量は考えるべきです。