[管理番号:799]
性別:女性
年齢:53歳
質問者様の別の質問質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。 |
お世話になります。
浸潤性乳管がんの特殊型で、扁平上皮に分化した部分がある、といわれました。
しこりの一割くらいの大きさらしいのですが。。
病理結果は、
腫瘍さいず 2,7×2,5cm
リンパ節転移 なし
ER(4)
PR(0)
Her2(-)
Ki-67>20% 増殖能高い
悪性度 高い
ステージ 2a
4月に右側乳房の全摘(乳輪、乳頭温存)と、シリコンでの再建手術を終え、ただいま
3週間毎の、AC療法3回目が済みました。4回終了後に、タキソールかタキソテールを
する予定です。その後、ホルモン治療です。
ここで、とても心配していることなのですが、 しこりの一割ほどが(2、3㎜)
特殊型の要素がある、ということは、どういうことなのでしょうか?
一割なら、心配する必要はないのでしょうか?
もし再発する場合は、特殊型の要素として、考えた方がいいのでしょうか?
扁平上皮は、1000人にひとりくらいにしかいないし、情報もとっても少ないのです。
悪性度は高いし、血行性で転移しやすい、という情報も目にしました。
抗がん剤は不良である、とか、トリプルネガティブより予後が悪いとも書いてありました。
すべてが自分にあてはまるんじゃないかと思ってしまいます。
担当の先生からは、治療することによって、再発率が25~15%に抑えられると
言われました。
田澤先生のご意見を是非お聞かせ 下さい。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT2(27mm), pN0, luminal B?
病変の一部が「扁平上皮化成」しているとか、「一部が髄様癌や、微小乳頭状癌」など、特別珍しいことではありません。
余程のことが無い限りは「優勢である組織型」として考えてもらって問題ありません。
回答
「しこりの一割ほどが(2、3㎜)特殊型の要素がある、ということは、どういうことなのでしょうか?」
⇒腫瘍の一部が別の組織型として(顕微鏡では)見えるということです。
あくまでも「顕微鏡での見た目」の印象なので「過敏になる必要」はありません。
「一割なら、心配する必要はないのでしょうか?」
⇒全く心配無用です。
「もし再発する 場合は、特殊型の要素として、考えた方がいいのでしょうか?」
⇒「優勢な組織型」で考えるべきです。
「治療することによって、再発率が25~15%に抑えられると言われました。」
⇒Adjuvant!Onlineで調べると、ホルモン療法を行うことで再発率が14%低下、さらに抗がん剤の上乗せが10%となります。
結果、再発率は「20%」となります。
○10%程度に「扁平上皮に分化した」部分がある。というのは、全く気にしないで結構です。