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転移している可能性と妊娠などについて

[管理番号:6843]
性別:女性
年齢:36歳
病名:乳がん
症状:

先生の端的かつ明朗なご回答、いつも励みに拝読させていただいております。

長くなり恐縮ですが、わたくし(36歳)のご相談聞いていただけますと幸いです。

今年2月…慢性的な腰痛が更に強くなり、妊娠を疑い検査の結果、認識4週目と発覚
中旬…腰に激痛が走り緊急入院
妊娠中で検査できず
3月…流産
接骨院で検査、第一腰椎圧迫骨折が発覚
骨密度、血液検査結果は正常。

念のため造影剤なしですが腰のCT、MRI。

あやしい腫瘍などの骨折とは考えられないとの判断。

ダンスで前転、床運動などはしていたので、それが原因かも?
経過観察ということに。

4月…市の乳がん定期検診でエコーと触診。

エコーの結果左胸線維腺腫の可能性
一年後に経過検診との検査結果。

9月…右胸のしこりをみつけ乳腺外来へ
結果それは粉瘤。

しかし左胸に異常発見。

2月の原因不明の骨折もあったので、骨シンチとMRIを実施
10月…診断→左乳房 浸潤性乳管ガン LuminalB
2.1cm N-1 ミブ1・30%
ER陽性100% PgR陽性80% HER2陰性
骨は第一腰椎の骨折した部位(骨の中)の辺り、肝臓にカゲ有。

肝臓は炎症性腫瘤の可能性などもあるがソナゾイド検査、骨は骨折のあとのカゲがうつっているのかもしれないが骨生検でそれぞれ調べる方法もある。

医師の治療方針としては、
年齢と検査の意味、負担などを考えると、
まずは抗がん剤→乳房、リンパの手術
肝臓、骨は、抗がん剤含めた経過観察が妥当ではないか、とのこと。

【お聞きしたいこと】

①上記先生の治療方針は妥当と考えられますでしょうか?
(私、夫は、妥当かな、と感じておりますが、やはり骨折の件もあり転移は大変不安です。
その可能性は高いといえますでしょうか?)
②来年5月にダンスのステージ予定があり、それを励みに治療を頑張りたいです。

左リンパ郭清のあと、抗がん剤の効果などにもよると思いますが、ダンス復帰できる
可能性はどのくらいのぞめるものでしょうか?
③私としましては、1日でも長く夫と一緒にいたいのが最優先で、乳房の美観にはあまりこだわりないです。

しかし全摘したから再発しないともいえないようですし、
迷いがあるのも実は正直なところです。

まずは全摘→しばらくして再建が妥当かと考えていますが、
もし転移があった場合、全摘→再建にかかるエネルギーというものは、先生の印象として
たえうるものでしょうか?抽象的な質問で申し訳ないです…どういう方が多いのかなと思いまして…
④骨肝の転移がない場合ステージⅡb
転移があればステージⅣという把握で宜しいでしょうか?どうしても怖くもあるのですが生存率が気になります。
⑤抗がん剤治療を考え近くの病院へ転院する予定です。

紹介状もろもろあり1~2週間はかかってしまうとし、実際の抗がん剤が数週間後となった場合、私の病状で進行が心配です。

早く気を付けることはありますでしょうか?
⑥ホルモン感受性陽性なので卵子凍結すると卵巣刺激によるがん進行リスクが考えられるかと思います。
望むのなら子供を授かりたいと思っていますが、私の今の症状で卵子凍結、胚凍結による乳がん進行のリスクは高いと考えられますでしょうか?
主人と結婚して2年、子供を作ることに大きなリスクがあるなら諦めて2人のこれからを優先させたいのですが、迷っております。

また胚凍結など決意した場合、がん治療の開始も遅れるかなと思います。
私の今の進行度合いで治療開始はどれだけ持ちこたえられるのか…過去の患者様のケースなどございましたらお教えいただけますでしょうか?
⑦リンパ郭清の治験に申し出ることができるとのこと。

⑧仕事上、週1で乾杯ビール一杯などに付き合うことがあります。
先生の過去のご解答などを拝読すると、その程度のアルコール量は影響は多大ではないように受け止められるのですが、肝転移の可能性を配慮すると、アルコールは断ったほうが安全でしょうか。
私としては一杯は楽しみたいのが正直なところです
⑨上記経緯含め、先生の懸念に感じること、私の気を付けること、転院さきに確認すべきことなどもしございましたら、お聞かせいただけませんでしょうか?

長文大変失礼いたしました。

何卒お教えいただけましたら幸いです。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

物事を複雑に考えすぎて(入ってはいけない)迷路にはいりこんでいるようにしか(私には)思えません。

何のために術前に抗がん剤するのか?
骨も肝も「あやしい腫瘍などの骨折とは考えられないとの判断」「肝臓は炎症性腫瘤の可能性などもある→炎症ではなく、実際は血管腫でしょう」転移ではないでしょう。(2cm程度の乳癌で遠隔転移を思い浮かべること自体、その医師のセンスを疑う)

ステージ4などという無駄な想像はせず、ストレートに手術して術後はサブタイプに応じた術後療法をしましょう。
結果は自ずとついてきます。