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7ヶ月前に定期検査したのに、本日新たにしこり?が見つかりました

[管理番号:534]
性別:女性
年齢:41歳
はじめまして、なんだかモヤモヤしてしまい、眠れずにおります。
16年前に右胸に3cmのしこりを発見し、大きな病院で線維腺腫と診断されました。その他にも、6個ののう胞などがあった為、その後、毎年1回の検診は欠かさず行っておりました。
今回、両胸がチクチク・ズキズキと痛み、かかりつけ医を受診しました。
前回の検診は去年の11月。ほぼ7ヶ月前です。
生理前あたりから生理14日目ごろに、痛みは落ち着きます。押したりすると多少の痛みはあります。
その症状は、年齢もありますからホルモンの関係で・・との事。
その他、エコーには新しく黒いものが1つ(8ミリ)増えていました。
医師の触診では判らない程度で、エコーで判明しました。
7ヶ月前以前のデータには無かったとの事なので、正直、いつから?
たったの7ヶ月で8ミリまで大きくなりますか?
もともとあったのに見落とし?
葉状腫瘍の生まれたてでしょうか?
綺麗な黒丸ならまだしも、一部モヤッとした輪郭があり、他はしっかりした楕円だそうです。
担当医師は、モヤッとが気になるから、安心の為に、検査しましょう。細胞針は不安の残る結果が出る可能性があるので、針セイケンをやります。年齢も41歳で、新しいものなので。との事で、2週間後の検査になりました。
7ヶ月で8ミリになる黒い物を2週間検査待ちでも良いのでしょうか?
ちなみに、悪い結果であれば癌だけれど、どちらかというと、良性寄りなので心配しないでと。。
私のチキンを察したのでしょうか。
実際、先生はエコー・触診をされたわけではないので、文章からだと難しい部分もあるかと思いますが、宜しくお願い致します。
乳頭からの分泌液はありません。
お忙しいところ申し訳ございません。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 「7カ月間で新たにできた」8mmの腫瘍ですね。
 「モヤッとが気になるから」と言っておきながら「針生検を2週間も先にするから、不安となる」のです。
 私であれば「その場で針生検(おそらくマンモトーム生検)」してしまいます。

回答

「たったの7ヶ月で8ミリまで大きくなりますか?もともとあったのに見落とし?葉状腫瘍の生まれたてでしょうか?」
⇒「8mmの腫瘍」を見逃すとは考え難いので「7カ月間で大きく」なったのだと思います。
 年齢的には「線維腺腫が新たにできたり、大きくなる」のは、やや不自然に思えます。
 質問者の言う様に「葉状腫瘍や癌」なども鑑別としなくてはなりません。
 
「綺麗な黒丸ならまだしも、一部モヤッとした輪郭」
⇒気になる所見です。
 全体ではなく、「一部がもやっとした輪郭」となると「嚢胞内腫瘍」もあり得ます。
 
「細胞針は不安の残る結果が出る可能性があるので、針セイケンをやります。」年齢も41歳で、新しいものなので」
⇒針生検を最初から施行するのは正解です。
 正しい選択です。
◎このQandAにでてくる医師の診療をみていると、(無駄に)「細胞診やMRI」をして診断までに「無駄な時間を費やす」医療が多いなか、正しい選択です。
 
「年齢も41歳で、新しいものなので」
⇒このあたりの担当医の「臨床的感覚」も支持します。
 
「7ヶ月で8ミリになる黒い物を2週間検査待ちでも良いのでしょうか?」
⇒2週間待ちとすることは「質問者の気持ちを考えれば」正しい選択ではありませんが…
 純粋に「診断の遅れとして許容できるか?」と言えば『問題はありません』
◎「腫瘍が何であれ」8mmの腫瘍で2週間は全く問題の無い期間です。
 
 

 

質問者様から 【質問2 まだ生きたいです】

昨日夜中に送信したにも関わらず、もうお返事をいただけるとは、すごく嬉しかったです。
内容を拝見して、ドキッとしましたが。。
先生のお話からすると、主治医と違って、良性寄りではないと感じました。
8ミリの腫瘍は大きいのでしょうか?
癌の種類にもよるのでしょうか?
管理番号187「嚢胞が一年後癌化しますか?」の過去の質問も拝見させていただきました。
こちらの質問も、若干似たような質問で、嚢胞内腫瘍だった場合、
針生検よりも外科的生検が望ましいとありました。
針生検だと、万が一癌の場合、嚢胞内に浮遊している癌細胞が外へ広がる危惧があるからとの事でした。ただ、癌細胞があっても生着せず、きちんとした手術をすれば・・のようですが。
今回、2週間後に針生検ですが、嚢胞内腫瘍とは判っていない為、
とりあえず、針生検は妥当な判断で間違いないのでしょうか?
昨日の検査では、診療時間を越えてだったので、
針生検は時間的に・・といわれ、マンモグラフィだけ撮影をして帰宅しました。
マンモグラフィの所見は確認してません。
2週間後に針生検をしても、結果が出るまでに時間がかかると思います。
その時間を待ちたくなかったので、昨日 検査のお願いをしたのですが、難しかったようです。
葉状腫瘍も過去に調べた事があるので、すごく怖く、次回検査までの2週間が長くてなりません。
次回の検査で何か悪いものが発見された場合、先生にセカンドオピニオンをお願いしても宜しいでしょうか?
長くなりましたが、宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 「新しくできた、新しい8mmの腫瘍」
 私なら、かなり気になります。

回答

「先生のお話からすると、主治医と違って、良性寄りではないと感じました」
⇒これは、実際に「超音波像を見ている者と見ていない者」の違いだと思います。
 私の場合は、『41歳で新たにできた8mmの腫瘍』『一部辺縁がモヤッ』というキーワードだけでの判断だからです。
 ♯もしかすると「超音波を実際に見れば、これは良性かな?」と思うかもしれません。
 
「8ミリの腫瘍は大きいのでしょうか?」
⇒これは、誤解を生みそうなので以下に詳細します。
 「診断」の見地から…
 3mmまでの腫瘍:エコー像からは診断確定は困難(診断の見地からは「小さい」といえます)
 4~6mmまでの腫瘍:エコー像からある程度「良/悪」の推定ができます。 この辺りから「針生検」をした方がいいと私は思います。
 7mm以上の腫瘍:エコーをしていると「十分大きく」感じます。ここで診断しないと「早期発見」の機会を逃してしまいます。
 
 「治療」の見地から…
 10mm以下の乳癌:極めて早期であり(ここで見つかって本当に良かったと思える)、リンパ節転移はまず考えられません。
 10~20mmの乳癌:早期であり、大部分でリンパ節転移はありません。
 21~50mmの乳癌:ここになると「リンパ節転移が無いもの~複数あるものなど、症例による差が顕著になってきます」
 
 ◎おわかりでしょうか?
 8mmの腫瘍は(私にとっては)診断するには『十分大きく見える』けれど、(万が一癌だとしたら)治療からすれば「極めて早期であり、リンパ節転移を含めたあらゆる心配がない」程『十分小さい』と、言えます。
 
「2週間後に針生検ですが、嚢胞内腫瘍とは判っていない為、とりあえず、針生検は妥当な判断で間違いないのでしょうか?」
⇒超音波で「嚢胞内腫瘍と判断できなければ」針生検は妥当です。
 
「次回の検査で何か悪いものが発見された場合、先生にセカンドオピニオンをお願いしても宜しいでしょうか?」
⇒勿論OKです。
 「診断がつかない」とか「診断名をはっきり言われない」ような曖昧な時にも力になります。
◎「万が一乳癌もしくは葉状腫瘍だったら…
 初期治療(というか、初期診断)が重要です。
 ここで躓くと、「せっかくの根治のチャンス」を逃してしまう事になりかねないのです。 
 
 

 

質問者様から 【質問3】

こんばんは
すぐにお返事をいただいていたにも関わらず、
お礼が遅れてしまい申し訳ございません。
そして、お忙しい中、ありがとうございました。
先生からの回答を読ませていただき、この2週間弱、
癌かもしれない不安や、まだ小さな我が子を思うと涙がでます。
前回の検査では、エコー検査で要針生検となり、マンモは時間の関係で、撮りっぱなしで帰宅しました。
明日、エコーとマンモでの所見を確認し、針生検を行って、おそらく2週間後に検査結果が出ると思います。
前回(2週間前)の時に、針生検ができていれば、明日が結果がだったろうに。。
何だかモヤモヤします。
明日の主治医の反応によっては、すぐにでも貴院にて診察していただきたいのですが、
それは可能でしょうか?
とりあえず、明日の検査、不安になりながらも頑張ってきます。
 

田澤先生から 【回答3】

 こんにちは。田澤です。
 「癌かもしれない」と言われながら「2週間も待たされる」のは(医学的にはどうあれ)「精神的にはつらい」ものだと思います。

回答

「エコーとマンモでの所見を確認し、針生検を行って」
⇒(前回もコメントしましたが)もしも「嚢胞内腫瘍の所見」があるようなら、「針生検でなく、外科的生検」の方がいいと思います。
 
「明日の主治医の反応によっては、すぐにでも貴院にて診察していただきたいのですが、それは可能でしょうか?」
⇒勿論、大丈夫です。
 
 初期診断に躓くと「大変な不利益」となります。
 確実な診断こそ重要です。
 
 
 

 

質問者様から 【質問4 針生検 結果待ちです】

再度、お返事のお礼が遅くなり申し訳ございません。
田澤先生のお返事で気分のモヤモヤも落ち着き、
大変有り難く思っております。
さて、今週末に針生検の結果が出るのですが、
今日は結果待ち中と、針生検当日の担当医の見解を、お話させて下さい。
撮りっぱなしで帰宅したマンモグラフィには石灰化は一切なく、
乳房全体がまだ白く、乳腺があるたくさん残っている状態です。
エコーの所見では、(右乳房2時の辺り)8.9ミリx8.3ミリのしこり?腫瘍?があり、見た感じでは、線維腺腫で一部乳腺症であろうモヤッとした部分あり。
針生検の組織を見た感じでは、線維線腫だけれど、もしも悪いものが出たら、癌ということになります。
が、今回の針生検は、悪いものではないだろうけど、もしも悪いものがあったらイケナイので、それをハッキリさせる為の検査です。
と、おっしゃっていました。
針生検前に、嚢胞内腫瘍の可能性を伺ったところ、それはないとも言われ、
葉状腫瘍の可能性もないといわれました。
今回は、線維腺腫か癌の2択だそうです。
右乳房9時の辺りに、24年抱えている2.3cmx2cmの線維腺腫ですが、
担当医師は、2度針生検を行い、しかも2度目は数年前、この大きさで針生検して癌細胞が取れてませんでしたは無いだろうし、サイズも小さくなってきている。
とおっしゃっていましたので、サイズが大きくなったり、変化がないようであれば、線維腺腫のまま経過観察で間違いはないのでしょうか?
ちなみに、発見当初は3cm弱ありました。
もう1つ気になる事をおっしゃっていました。
今回の針生検を行ったのは右乳房なのですが、左乳房にエコーでは確認できず、
マンモグラフィで白いところがあると・・。
担当医師は、これは乳腺が重なってるだけだなとおっしゃっていましたが、
このパターンでも針生検は必要でしょうか?
針生検の結果で不安等出てきてしまった場合、
前回記載のありました、秘書様へ診察の予約の連絡をさせていただきたいと考えております。
現状のお知らせだけ・・とも思っていたにも関わらず、
結局、質問が多くなってしまいました。
お忙しいところ申し訳ございません。
お時間のある時で構いません。
お手数ですが、宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答4】

 こんにちは。田澤です。
 『「7カ月間で新たにできた」8mmの腫瘍』ですね。

回答

「線維腺腫で一部乳腺症であろうモヤッとした部分」「今回の針生検は、悪いものではないだろうけど、もしも悪いものがあったらイケナイので、それをハッキリさせる為の検査」
⇒担当医は、「良性を前提」としているようです。
 針生検が「きちんと取れていれば」信用してもいいでしょう。
 
「線維腺腫のまま経過観察で間違いはないのでしょうか?」
⇒「24年抱えている2.3cmx2cmの線維腺腫」「2度針生検」などより、OKです。
 
「マンモグラフィで白いところがあると・・。担当医師は、これは乳腺が重なってるだけだな」
⇒そのような所見があるのなら、(たとえ、それ程大した所見ではないと判断したとしても)超音波するべきです。
 
「このパターンでも針生検は必要でしょうか?」
⇒これは「マンモグラフィでの所見、表現すればFAD:focal asymmetric density」ですが、これは超音波で確認すると「何もない=乳腺の重なり」事も多い所見です。
 
 超音波で「異常所見がなければ」当然、針生検は不要です。
 
 

 

質問者様から 【質問5】

こんにちは
田澤先生には大変お世話になりました。
針生検の結果が出ましたので、お知らせ致します。
結果は、悪性の疑いなしで、乳腺症及び線維腺腫との事でした。
担当医師の読みとおりの結果となりました。
やっと、気分が穏やかになりました。
ただ、乳腺症もあるので、1年もしくは半年後に大きくなったり、
その他、何か変化はないか、1度経過を見ましょうとの事で、半年後を選びました。
左乳房のマンモグラフィの白い物を、再度画像確認してもらいましたが、
癌の所見よりも乳腺の重なりとの事でした。
エコーでは所見なしです。
年末、経過観察をしようと思います。
また何かありましたら、宜しくお願い致します。
ありがとうございました。