[管理番号:1597]
性別:女性
年齢:45歳
初めてお便りします。この1か月ずっと悩んでいます。
先月、初めての人間ドックで視触診と乳房エコーを受けました。
視触診はすぐに「問題無し」でしたが、エコーで右側だけとても長く診られて「何かありますか?」「専門医からお話がありますから」と言われました。
2週間後の検査結果では要精密検査でした。
乳房エコー:(右)低エコー域
1週間後に乳腺外来に行くと、まず受けていないマンモグラフィーを受けました。先生からは、視触診とマンモでは異常無しと。
その場でエコーで右側を見られて「これか。乳腺の一部かなぁ。
6か月後にもう一度エコーを見ましょう。その時に何も無ければそれでおしまいです」と言われました。「細胞を取るとかしないで大丈夫ですか?」と聞きましたが、「取るほどじゃ無いなぁ」
との事でした。
自覚症状は何もありませんでした。
今6歳の子供がいるので、癌なら全摘出してでも治したいのですが。このまま6か月後の再受診まで待つでいいでしょうか?
先生のご意見をどうぞ宜しくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
検診超音波での(長時間迷った上での)「低エコー:要精査」
エコー像が「手に取る様に想像」できます。
回答
『エコーで右側だけとても長く診られて「何かありますか?」「専門医からお話があ
りますから」と言われました』
⇒エコー技師の「苦悩の様子」が目に浮かびます。
以下、私の想像(技師の頭の中には…)
「なんだろう?」「乳腺症かな、良しとしよう」「やっぱり、どうだろうか、見逃したら嫌だな」「んー、何でもないと思うけど判断するのは医師だから、写真だけでも沢山撮っておこう」「俺に聞くなって。責任は医師にあるのだから」
○乳腺のアーチファクト、もしくは「乳腺の硬い部分」のような印象です。
『「これか。乳腺の一部かなぁ。6か月後にもう一度エコーを見ましょう。その時に何も無ければそれでおしまいです」』
⇒かなり「微妙な所見」のようです。
担当医の頭の中では…
「こんなもの、検診でひっかけるなよ」「大丈夫そうだけど、念のために半年後一度診ておこう」「万が一(まー無いと思うけど)何かあった時の保険のためにね」
「このまま6か月後の再受診まで待つでいいでしょうか?先生のご意見をどうぞ宜しくお願いします」
⇒待っても問題無いようです。
但し、「100%確実でない」とは言えます。
それであれば、(私なら)「ご本人から、検査希望があれば」迷うことなく「針生検」してしまいます。
♯この場合は「細胞診は無意味」です。おそらく「固い乳腺であり、細胞は取り難く、しかも信頼性に欠けます」
針生検してあげれば「(本来、無用であると思われる)不安な半年間を無くす」ことになります。
これ以上の「治療」はあるでしょうか?