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右胸の単孔性分泌について

[管理番号:6944]
性別:女性
年齢:33歳
病名:
症状:右胸の乳頭分泌

未婚の33歳女性です。

8月24日深夜、右胸の乳首に何かついてるようで、とってみたら琥珀色の結晶の様なものがついていました。

結晶を除いた後で乳首を摘まんで押してみても肉眼で分泌があるかは確認できませんでしたが、パジャマの乳首部分に黄色いしみがついていて慌てて乳腺外科の受診を決めました(この時分泌が多孔性か単孔性かは不明でした)。

8月(下旬)日に予約を下検査専門の乳腺外科で診察をしてもらい、分泌物は母乳だろうとの診断を受けました。

検査内容はマンモグラフィーとエコーで、どちらも医師ではなく女性技師の方に行ってもらいました。

気になった点
マンモグラフィーをとる時に、圧迫で右胸から黄色い液体が出た事。

分泌についても単孔性か多孔性か聞かれなかった事。

(私から、単孔性か多孔性かわからないんですが大丈夫ですか?と聞いてみましたが、そこは神経質になるところではないと言われました)

マンモグラフィーの結果は、右胸は特にしこりや石灰化なし。
左胸に小さな石灰化(良性)あり。

エコーは右脇までとってもらい、医師からの解説。
特に問題なしとの事。

検診は一年に一度、またデンスブレストのなのでマンモグラフィーよりはエコーの方がよいでしょう。
とアドバイスを受けました。

以降は乳首がむずがゆい時や(分泌で)濡れているのかなと感じる時がありましたが、特に分泌物等は確認できないので気になるけど気にしない様にしてきました。

が、11月11日にまた同じような分泌物が出ました。

乳首にぬれたような違和感を感じて確かめたところ、前回と同じ様な分泌があったので軽く摘まんだ所、小さな黄色透明な結晶がとれました。

その後気になって乳首をぎゅっと強めに摘まんで絞ると、ティッシュに漿液がつきました。

何度か乳首を摘まんで分泌を確認したところ、多分一つのところから出ている様に見えました。

今回も左胸からは出ていません。

12日右胸の乳頭を強く摘まむと一、二滴程の分泌は確認できました。

やはり単孔性の様に見えました。

前回と違い今回は生理中なのも気になります。

他の医療機関のコラムで恐縮ですが、似た様な事例で発見された乳がんについての記事があり、もう一度検査をやりなおした方がいいのかと思い始めました。

URL:https://breast-imaging.mri-mri.com/wp/2017/03/13/%e3%80%90%e6%97%a5%e3%80%85%e3%81%ae%e8%a8%ba%e7%99%82%e3%82%88%e3%82%8a
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前回のマンモグラフィーで同じ様に圧迫によって分泌物(黄色の液体)があったのが気にかかっています。

前回から三ヶ月も経っていないので、今乳腺外科にいっても何も見つからないかもしれませんが、マンモグラフィーでの乳腺分泌からの乳がん発見の記事を読んでしまうと、医師が直接エコーをしたわけではないし見落としがあったのでは…と考えてしまいます。

また、乳がんプラザのQ&Aを読む限り、単孔性分泌の三ヶ月継続とは、

・三ヶ月毎日下着等に(何もしなくても)分泌物が付着する事態

をさすように受け取れるのですがあっているでしょうか。

今回の私のような事態だと、不定期な単孔性分泌であり急いで受診や乳管造影を行う必要はないと考えて問題ないでしょうか。

今もなんとなく右の乳首に違和感があるような気がして落ち着きません。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「浮きは沈むまで待て」
古(いにしえ)の人達は賢者でした。

「今回の私のような事態だと、不定期な単孔性分泌であり急いで受診や乳管造影を行う必要はないと考えて問題ないでしょうか。」
→勿論です!!!

 エコーで異常なしなのに「急いで」とか「緊急性」などと考える理由が(私には)全く理解できません。

「今もなんとなく右の乳首に違和感」
→これは10000%ホルモンの刺激です。
 ご安心を。

★まずは「気にしない」こと。
 「気にしないようにしていても」3か月以上、継続が続く(「下着に着く」とか、「絞ると必ず出る」)ようなら、そこで初めて受診を考えれば十分なのです。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

右胸ののう胞と左胸の石灰化
性別:女性
年齢:34歳
病名:
症状:乳頭分泌(乳頭腫か濃縮のう胞疑い)、微細な石灰化集簇

以前(6944)の質問の時には詳しくご回答いただきありがとうございました。

今回は前回の診察から一年超経過し、分泌がまた最近出てきたので検診ではなく診察でマンモとエコーを行い分かった事でお伺いしたいです。

検査の結果
右胸には6mmの乳頭腫か濃縮のう胞らしいものがあるとエコーで判明。
黒くなっているエコーの結果を見せてもらいましたが、一応血液が流れ込んでいる様子はなく、形も長方形に近いものでした。

左胸は去年と同じ石灰化の他に、小さなよく見えない石灰化の集まりがあると言われました。

この時点ではすぐにがんとは言えないけれど、集まっているという事はそういう可能性もあると医師に言われました。

どちらの症状についてより比重を置いて説明されたか、左胸の石灰化に気を取られてちゃんと覚えていないのですが、

いきなりすぐ針を刺す事はない
MRIを取るか、半年経過観察(マンモとエコー)するか でかまわないと思う。

と医師から方針を出され、MRIはガンの広がりを見るものだから私のケースだと不要な気がすると思い、半年後の予約を取りました。

本当は左胸はマンモトーム生検した方が良いとは思っています。

クリニックは診断に力を入れていて、検査は全てそこで出来るそうですが、触診されない先生に針を刺されるのも怖くて踏ん切りが付かずにいます。

マンモトーム生検を江戸川病院でお願いする場合、今のクリニックでの検査結果をまとめてもらって一緒に提出した方が良いでしょうか。

右胸ののう胞も、6mmと大きいので(しこりは自分ではよくわかりません)精密検査が必要でしょうか。

左右それぞれに異なる症状が出ていますが、両方精密検査が必要な場合も一日で検査は終わりますでしょうか。

お答えを頂ければ幸いです。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

まずは「乳頭分泌」のことは忘れましょう。(結局「浮きは沈まなかった」ようですね)

焦点となるのは
右の「濃縮嚢胞(乳頭腫?と言われている理由は「分泌がある」ことと「乳頭に近い?」ことによるこじつけでしょう)」と左の「石灰化」ですね。

「右胸ののう胞も、6mmと大きいので(しこりは自分ではよくわかりません)精密検査が必要でしょうか。」
→『今週のコラム 216回目 「癌の可能性が無ければ」濃縮嚢胞でも線維腺腫でも、どちらでも構わない(どうでもいい)のです。』の下記の分類の(1に限りなく近い)2のようですね。
  ♯濃縮嚢胞は(そもそも)腫瘍でないので精密検査(組織診など)不要ですが、
「濃縮嚢胞なのではなくて、もしかして腫瘍?」と断定できない場合には以下の「線維腺腫?」と同じ扱いとなります。

   (以下、抜粋)
★★(画像所見の)線維腺腫にも
1.癌との鑑別が不要(100%線維腺腫と断言できる) 「生検も定期健診も不要」
2.線維腺腫の可能性が高いが癌の可能性も少しはある。 「生検するか、経過観察どちらかが必要」
3.(線維腺腫と思うが)癌の可能性もある。       「是非、生検したほうがよい」

「左右それぞれに異なる症状が出ていますが、両方精密検査が必要な場合も一日で検査は終わりますでしょうか。」
→それはできません。

 右は(組織診が推奨される状況なのか?はこの際おいておいて)金曜日夕方もしくは土曜日昼頃の市川でのMMTE
 左は火曜日夕方の江戸川でのST-MMT

 となります。